手づくり飴の魅力をアクセサリーに 「nanaco plus+」
どこか懐かしさを覚える色と形…日本の手づくり飴を使ったアクセサリーが、今、京都で評判です。
「まるで本物の飴みたい…」と、そのアクセサリーを手にした人は、思うはず。実は、これ本物の飴なのです。このアクセサリーを考案し、制作するのは、「nanaco plus+」という京都に12年前にできた会社で、創業当時は、干菓子をモチーフにした“本物そっくり”の樹脂製のアクセサリーを販売。その可愛らしさとリアリティーから、たちまち評判に。その第2弾として、2005年に登場したのが、この「飴アクセサリー」。
特殊樹脂で、本物の飴をコーティングしたもので、金具があるので、簡単に取り付けられるようになっています。あまりじっくり見たことがなかった日本の飴が、こんなにカラフルで、かわいらしく、美しかったんだと、再認識させてくれます。
樹脂をコーティングしたことで、飴のツヤもさらにアップ。その透明感は、まるでベネチアングラスのよう。
江戸時代になり、高級品の砂糖が、庶民の手に届く時代の到来で、水飴に白砂糖を混ぜた固形の飴が登場。時を経るごとに、飴づくりの技術は向上し、さまざまな技巧を凝らした飴が生まれます。その飴職人のすぐれた技が受け継がれ、今日に至ります。
そもそも砂糖は、昔は、滋養強壮のお薬として使われていたそう。飴にも、喉を潤し、血糖値を上げるなどの働きがあります。「こういうかわいい飴は、子供たちを喜ばせるために生まれたのだそうです」と景山さん。確かに飴は、食べる人を幸せな心地にしてくれます。
甘いだけでなく、こんなにかわいい飴なら、なおさらです。
飴アクセサリーの制作にあたり、景山さんは、全国の飴工房や職人さんを訪ねたそう。その時、手づくり飴をつくる職人さんの数が、後継者不足から、35年前の三分の一に減少している現状を知ることに。そこで「もっと多くの人に、日本の伝統文化である飴を知ってほしい」との思いを強く抱くようになったのだとか。
京都の四条河原町のそば、柳小路にあるお店には、若い人だけでなく、大人の女性も多数訪れ、「わ~懐かしい…」と言いながら、飴アクセサリーを手にする姿を目にします。
バッグや財布につけた、まるで宝石のようなアクセサリーが、実は、本物の飴というのも、大人の遊び心をくすぐります。
幸せ気分へと誘ってくれる手づくり飴。アクセサリーになって、いつもそばにあったら、きっと心が和むはずです。
nanaco plus+
京都市中京区中之町577-22(新京極通四条上ル)
☎075-708-6005 営業時間:12:00~18:00 火曜休み
小原誉子
ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」