今日は、花王が「独自の美白アプローチ」を発表するというワクワクの発表会。
「シミ、美白」に反応したプレス関係の女性たちが続々と集まってきています。
本日、レクチャーをしてくださったのは、
花王 ビューティケア研究センターの山崎律子さん。
シミができる過程とそのケアについて、とても興味深いお話が聞けました。
さっそく皆さんにもご紹介します!
「シミスイッチ」をOFFにする“先回り美白”
今日のテーマはこちらです。
まず、日焼けとシミの違い。ご存知ですか?
日焼け→紫外線を浴びると肌が黒くなる、紫外線を浴びなくなると元の肌色に戻る
シミ→紫外線を浴びなくなっても、肌の一部が元の色に戻らない
日焼けは肌の正常な機能です。メラニンが増えることで、肌を黒くし、有害な紫外線がそれ以上肌の奥に入れないようにします。
一方、シミは異常事態。紫外線を浴びていないのにメラニンが生成され続けている状態です。
まず知っておきたいのは、一般的に知られる「肌が黒くなる3ステップ」です。
ステップ1.紫外線を浴びると、メラノサイトでメラニンが生成される。
ステップ2.「角化細胞」にメラニンが転送される
ステップ3.肌表面までメラニンが排出され肌が黒くなる
メラニンの量が増えることで、肌が黒く見えるわけですね。
ところが
花王は1990年に「ステップ1」の前にメラニン生成を始めるきっかけとなる「スイッチ」があることを発見したのです。
これはメラノサイトに「メラニンを作りなさい」という指令を出す情報伝達のことです。
通常この「スイッチ」は、紫外線を浴びている時にONになり、紫外線を浴びなくなるとOFFになります。しかし、シミ部分は紫外線を浴びなくてもスイッチがONになったままになってしまっているのです。
そこでは何が起きている!?
人間の体って、本当に神秘ですね。加齢やストレスなどで、いろんな不調がやってきます。だから化粧品の進化というテクノロジーとも上手くお付き合いしたい、と思う今日この頃です。
さて、シミ部分でONになりっぱなしの、いわば「シミスイッチ」のお話。
この「シミスイッチ」とは具体的に何なのでしょう?
それは2つの情報伝達物質です。
ひとつはシミの濃さを決める「エンドセリン」、もうひとつは、シミの輪郭をつくる「SCF」という情報伝達物質。
シミ部分では、この「エンドセリン」と「SCF」の量が、正常部位より過剰に存在しているのです。
今日のテーマはこれでしたね。
「シミスイッチ」をOFFにする“先回り美白”
そう、シミスイッチの正体である「この2つの情報伝達物質を抑制すればいいのでは?」と気づいたのが花王独自の美白アプローチなのです。「シミスイッチをOFF」にすることで、メラニン生成に先回りしてシミを改善するなんて、すご~い!
では、どうやって「シミスイッチをOFF」にするのでしょうか。
シミの色を濃くするエンドセリンには「カモミラET」という美白有効成分、シミの輪郭を作るSCFには「ローマカミツレ抽出液」が最強なのだそうです。これはいずれも世界初の新発見です。なんという日本の花王の研究力。
そして実験結果はこちら。
「エンドセリン」と「SCF」を同時に抑制すると、シミ改善効果が飛躍的にUPするのですね。
さらに、テクノロジーは進化しています。
浸透技術の向上です! 心強いですね。
技術向上のポイントは2つです。ひとつは美白有効成分の、肌の付着性を上げたこと。もうひとつは有効成分を効率的に肌内部へ届ける技術です。この2つの技術の向上で、肌の浸透量が約1.6倍にアップしたそうです。
シミスイッチをOFFにする、花王最強の“先回り美白”、これからの紫外線シーズンも恐れることなくおでかけできる、強い味方になりそうですね!