手軽な水分補給で、秋からの効果的な健康管理
ボン・ジョルノ!こんにちは、水ソムリエ&水鑑定士の竹村和花です。
秋がふけはじめると、フィレンツェに居ても晩秋の日本の味覚が恋しくなります。
今回は秋からの水分補給をスムーズにして内側からカラダを温めてくれる美味しいレシピを紹介したいと思います。
<水分補給は秋冬の健康管理にとても効果的>
10月中旬を過ぎると、温かい飲みものやスープを口にすると美味しく感じるようになります。
ただ外出の日などは「トイレが近くなるのが嫌で水分を控える」という声を耳にします。
でもこれはNG。血液がサラサラ流れる環境を維持する上で水分補給は必要不可欠です。
またこれからの時期、空気も、お肌も、乾燥対策が必要なシーズンに入ります。
家の中でも、お出かけ先でも暖房が入り、木枯らしの吹く街なかでも空気環境は乾燥しています。
呼吸器や気管支が専門の医師などによると、風邪やインフルエンザの予防には加湿器が効果的だとされます。
これは風邪やインフルエンザ・ウィルスが「温度が低く、乾燥した環境で活発に繁殖する」ためです。
そのため、お部屋やオフィスの湿度を50%に維持することができれば予防効果をUPすることができるとされています。
またノドや口の中の粘膜などが十分潤っていれば、外から入り込んでくる風邪ウィルスが粘膜に定着する前に、唾液などで自然と洗い流してくれる予防効果があります。
くちびるがカサカサになるのは、体内の水分が足りていないというサインの1つ。
サラサラ血液を維持する上でも、風邪やインフルエンザを予防する上でも、秋からは小まめに口の中を潤す程度の水分補給を続ける事が大切です。
<秋ならではの温かお鍋で温活&腸活>
また水分補給は上手にコントロールすればトイレに行く回数が急に増えることはありません。
ポイントは本当に小まめに、口の中を潤す程度のひと口ふた口の水分補給を続けること。
また水そのものを飲むことにこだわらず、お茶や紅茶なども含めて考えて頂いて良いと思います。
ただ珈琲には利尿作用といって、おしっこを出す働きがあります。
また飲みものに甘味が必要な方は、糖分の取り過ぎに注意して下さいね。
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水分そのものを口にする習慣のない方は、食事やおやつに、水分を沢山含んだ果物やお料理を選ぶことがポイントです。
特にこれからの季節は、お鍋が美味しくなる季節。
温かなお鍋なら、野菜やビタミンを補いながらカラダの内側から温もれます。
また今年、注目を集めた“腸活”ですが、お鍋に麹や味噌といった発酵調味料を使えば温活プラスαで腸活にもなります。
この時期からはキノコや大根・ゴボウ・里芋など根茎類も沢山出回りますので、酒粕を使った粕汁を楽しむのもおすすめです。
中医学では、冬野菜の中でも特に根茎類にはカラダを温める働きがあるとされていますので、まさに最強の温活&腸活レシピと言えます。
<味付け薄め&食材の味を活かしたスープ>
こういったお鍋や汁物ですが、美味しく頂くにはちょっとしたコツがあります。
それは出汁だけで煮込むこと。
調味料の塩分をできるだけ控える、というのは誰もが気をつけていることの1つだと思います。
水ソムリエとしての、私からのご提案は「出汁だけで煮込む」です。
そして、お鍋をテーブルに移す直前に麹や酒粕・味噌をちょっぴり足す。
これだけで、びっくりするくらい美味しく仕上がります。
出汁で煮込んでいるうちに、野菜や水の中の塩分やミネラル・味や成分が溶けだし風味が増します。
その上で、塩分としての調味料を最低限必要な分だけ足せば、出汁までまるまる美味しい野菜スープ鍋が完成します。
野菜に含まれるビタミンやミネラルの中には、スープに溶けだしてしまうものもあるため、できるだけ出汁ごと召し上がって頂きたいと思います。
<今月のおすすめ銘柄>
FONTE delle ALPI(フォンテ・デッレ・アルピ)
今月は日本でも増えているPB、プライベート・ブランドのご紹介です。イタリアはミネラルウォーターの消費量でも、ペットボトルの消費量でも世界NO.1。これは環境活動という視点から言うと必ずしも嬉しいデータではありません。そのため、水道水を飲むことのできる市町村では「水道水を飲もう」キャンペーンが始まっています。日本でも、何気なく「水を買う」のではなく、買う意味のある水の選び方をしていきたいものですね。
【水タイプ】
産地泉源:イタリア/ピエモンテ州クーネオ県
湧水温度:7.4℃
水タイプ:無発泡
知覚ほか:無臭/pH6.7
ミネラル:ナトリウム:1.3mg,マグネシウム:0.25mg,カリウム:0.61mg,硫酸塩:2.1mg,硝酸塩:1.9mg,亜硝酸塩:0.002mg以下,カルシウム:0.28mgほか ※イタリアでの分析による(per.L)
【水ソムリエの飲み方レシピ】
ミネラル水を購入する時に、水道水とたいして変わらないものを購入されている方をよく見かけます。また硬度が水の味を示す評価だと思っている方も少なくありません。これは水タイプや水と健康に関する正しい情報が極端に少ない日本の現状をよく表しています。
水を選ぶときは、pH(アルカリ水かどうか)や成分総量(水の中に含まれている全ての成分の合計グラム数)に注目して選んだ方が、水道水とは異なる水タイプを選ぶことができます。
<ショップ情報> アマゾンなどインターネット販売、リカーショップ、輸入食材店ほか