西武新宿線のとある駅を降り、徒歩10分。
東京のど真ん中とは思えないような閑静な住宅街を抜け、
神田川が見えた、と思ったらそこが目的地でした。
まるで昭和、いや大正期にタイムスリップしたかのような、
雰囲気のある日本家屋です。
今日のふみっちーは
江戸小紋ができるまで
の見学に来ています!
憧れの“大人の社会科見学”ですよ!! 楽しみです♪
4代目 廣瀬雄一さんが案内してくださいます。
「ふみっちーさんにゼヒ会わせたいステキな男性がいるんですよ!」と
和の文化に精通した友人に誘われたのが、今日の取材のきっかけ。
正直、着物は避けて通ってきたふみっちーです。ハマる人のドツボさ加減とか、
お金かかりそうだなー、保管どうすればいいのかなー、などなど、懸案事項が多くて。
そんなふみっちーが江戸小紋、理解できるんでしょうか?
でも、案内された客間に入って、おおっ! と感激しました。
アンティークの裃は理解できるとしても……。
江戸小紋の型紙を使ったフロアライトに、クッションカバー、さらには
ストールもある!!
ええー、着物以外にも全然モダンでおしゃれなものがあるじゃないですか!
これこれ、コレですよ!! これこそ、ふみっちーが和の世界に求めていたものです!
「ええ。着物だけでは僕たちも、もうやっていけませんしね」と、4代目廣瀬さん。
大学時代はオリンピック強化選手になるくらい、ウィンドサーフィンに打ち込んでいましたが、大学卒業と同時に家業を継ぎ、職人となることを決意。
3年前、江戸小紋を世界に向け発信するべく
「Comment?(コモン。フランス語で“いかが?”の意味)」というブランドを立ち上げ、
着物や和小物だけでなく、アプリやストールといった、これまでなかった作品に挑戦しています。
「元々小紋は、幕府に参内する大名たちが、贅を競ってどんどん派手になり、幕府に規制を受けたことから始まりました。
ひと目でわかる派手な裃をつけると、幕府にニラまれてしまう。そこで逆に、遠くからは無地に見えるけど、近寄るとごくごく繊細な模様が見える、という小紋の技法が発達したのです」
小紋は京都・金沢と、ここ新宿が3大染地なのだそう。
あ、そうか! だから神田川のそばなんですね。
以前、昔は神田川で染物を洗っていた、という記事をどこかで読んだ記憶があります。
遠くから見るだけではわからない、近づいてはじめてその贅沢さがわかる……。
江戸の美的感覚、これぞ“粋”ですね。くーー、たまりません。
選手時代に海外で生活することも多かった廣瀬さん、
だからこそ日本の伝統文化の素晴らしさを、余計に感じているのでしょうか。
「こんなに素晴らしい伝統工芸が身近にあるのに、伝えなければ誰も知らない。
江戸小紋の柄は江戸時代に完成していて、仕事がなければ、職人がいなければ、絶えてしまうんです。
だから、ブランドを立ち上げました。若い人や海外の人に、もっと伝えていくために。
今まで染物職人は、布屋の下請け、来た仕事を完璧にこなせばいいというスタンスでしたが、これからは、仕事そのものも自分たちで作ろう、と考えたんです」
うーーん、ステキ♪
若いパワーって素晴らしい♪
なんてじーんとしてたら
「では、工場を見に行きましょう」
そうでした、待ってました!
というわけでスペースもなくなってきましたので、次回に続く。
あ、廣瀬雄一さんのブログはこちらです。見てみてくださいね。
<http://hyuichi.exblog.jp/>