親の介護は突然やってくるもの。
外出先で転倒しアキレス腱を損傷。
自宅での生活が困難になってしまった母に介護申請をしました。
前回、
「介護保険は、申請した日に遡ってサービスを開始してもらえます。」
とお話ししました。
母の状況は、こんな感じでした。
・浴室までは壁や家具に伝わりながら移動。
・脱衣所には手すりが無いため、父にズボンの着脱などの介助をしてもらっている。
・浴槽への出入りが出来なくて、都度父を呼び介助にて浴槽内の出入りを手伝ってもらう。
・普段出入りをしている勝手口は狭く、上がり口が高いので出入りの際は父が母を介助で室内へ入れる。
・トイレに捕まるところが無く、ズボンの上げ下ろしの際にバランスを崩し転倒した。
・畳でコタツの生活をしている母は、足の痛みがあることを理由にコタツで横になって過ごす時間が多くなった。
・家の外に出る際に階段と段差がかなりあるが手すりが無い場所があるため、父に捕まりながら移動している。
・布団から起き上がるのに時間がかかる。
・移動に時間がかかってしまうので、トイレの回数を減らそうと水分を取らなくなってしまう。
父が同居しているおかげで、なんとか生活出来ているのですが、
父の負担が多く、一緒に転倒してしまったら大変です。
こんな危険な状況は一刻も早くなんとかしたい!
認定結果が出る前に、福祉用具だけでも使用したい。
介護申請当日に地域包括支援センターへ連絡し、翌日に福祉用具業者と地域包括支援センターの職員の方が実家へ訪問してくれました。
当日、私は立ち会うことができなかったのですが、予め電話で困っていることをを伝えました。
当日のうちに福祉用具のデモ機(お試し)を設置してもらうことができました。
翌日確認に実家へ行くと
浴室の椅子2種類とバスボード(浴槽の上に設置して腰掛けられるようになるもの)が置いてありました。
母の場合、怪我をしたのはアキレス腱なので、股関節には問題がなく、捕まる場所があれば浴槽をまたぐことができるので後日浴槽手すりに変更。
浴槽の内側にも捕まるところがついているので浴槽から立ち上がる際も安心です。
浴槽の椅子は背もたれ付きだと背中が洗いにくいとの理由から背もたれなしの物をチョイス。
介護用品は実際に使ってみないと自分に合っているかがわからないので、デモ機のあるものはまずは試してみてください。
トイレには便座に取り付ける手すりが設置されていましたが
母の場合、立ち上がった後パンツを上げる際にふらつくのでトイレに手すりをつけることに。
手すりが設置されたらこちらは返却することにしました。
出入りしている勝手口には
置き型の手すりを設置。
これで父が引き上げる必要が無くなりました。
布団の横にも立ち上がり用の手すりを設置。
この上に布団を敷くことになります。
かなり重いのと布団を敷いてない時の段差が気になるのでこちらは数日使用して返却することになりました。
介護用品にはレンタルするものと購入するもの、そして住宅改修となるものがあります。
基本的には、お風呂やトイレなどで直接肌に触れるものは購入品となります。
ですので、買ってから後悔しないためにもデモ機を上手く活用して下さい。
ちなみに福祉用具業者によっても異なりますが、簡単な置き型手摺くらいだと1割負担の場合の自己負担は300円〜500円/1ヶ月位が相場のようです。
その他の工事が伴わない介護用品についてはレンタルできますが、ここで気をつけないといけないのは介護度によって対象となるものが変わることです。
例えば、車椅子や介護ベッドなどは要介護2以上が対象になります。
(疾病により例外もあります)
母の場合もそろそろベッドが良いのかなとも思うのですが、恐らくそこまで介護度は高くないと思うので現状のままにしています。
最後に住宅改修ですが、例えば「トイレの壁面に手すりをつける」「外階段に手すりをつける」など工事が必要なものは住宅改修になります。
レンタルや購入と違うのは「償還払い」と言って、最初は立替えて、後から介護給付金として支給されるので注意して下さい。
こちらが実家の外階段。
古い家なので安全性には全く配慮されていない階段です。高齢者にはかなり危険な階段。
母の場合はトイレの手すりと玄関外の階段の手すりは住宅改修となりおおよそ11万円くらいでした。
1割負担なので(所得によって割合は変わります)後から99,000円返還される感じです。
介護保険を使用しない場合は全額負担になります。
介護用品を設置したことで日常生活はかなり安全に送れるようになり、父の負担も減りました。
問題としていた、「畳にコタツ」の生活に関しては兄弟でテーブル型のこたつをプレゼントすることに。
椅子の生活に当初は戸惑いもあったようですが、直ぐに慣れたようでよかったです。
地域包括支援センターの職員さんの早い対応のおかげで
介護申請をしてから3日目で、離れて暮らす私としては安心することができました。
話は変わりますが、母が怪我をしたときに判明した心臓の違和感。
後日、付き添いで診察を受けてきました。
この日の診察では特に問題はなかったのですが精密検査をした結果「心不全」の診断。いつ心筋梗塞を起こしてもおかしくない状況だったことが判明。
後日、心臓カテーテル手術を実施し無事退院しました。入院期間も短く、直ぐに元の生活へ戻ることができました。
今回の転倒の件で、母が自分の違和感を話してくれたので、病気を発見できたのだと思います。
何もなければあえて報告はしてこなかったと思うので、本当によかったです。
次回は訪問調査、主治医の意見書、ケアプランの作成、認定結果についてお話ししたいと思います。