梅雨は、女性に多い天気痛に要注意!②症状の原因は?

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佐藤純さん

医師・医学博士。愛知医科大学客員教授。愛知医科大学・学際的痛みセンターにて日本で唯一の天気痛外来を開設。天気痛ドクターとしてメディアでも活躍

雨が降ると、頭が痛くなったり、気分が滅入る感じはしませんか? それは気圧の変化が招く〝天気痛”という症状です。天気痛になりやすいタイプや解決策を専門医が解説していく連載第2回!

 

 

原因は耳! 気圧の変化に敏感すぎて、自律神経が混乱

 

「雨や台風が近づくと気圧が下がりますが、その変化をキャッチしているのが耳の奥に位置する内耳。前庭という部分に、気圧の変化を感じ取るセンサーがあると考えられます」
と佐藤先生。気圧が下がると前庭が刺激を受けて過剰に興奮。その情報が脳へと伝わり、自律神経にストレスを与えて痛みや不快な症状を引き起こすのだとか。

頭痛、めまい、だるさなど  頭痛、肩コリ、腰痛、神経痛などの痛みのほか、交感神経が過剰に働くことで昔のケガや傷の痛みがぶり返すことも。眠気、不眠、うつなど、精神面の不調につながることもあります

 

 

 

「前庭は平衡感覚を司る器官で、強く刺激されるとめまいが起きます。もともとめまいや耳の病気のある人が天気痛になりやすいのもそのため。体が感じていない気圧の変化でも、耳は感じ取り過剰に反応してしまうので、天気痛になりやすい人は内耳が敏感な人ともいえるでしょう」

 

前庭の気圧センサーは自律神経にも影響。自律神経には、体を活動モードにする交感神経と休息モードにする副交感神経があり、気圧の変化のストレスから交感神経が優位になると痛みも増幅するといいます。

 

「交感神経が興奮すると、痛みを感じる神経もつられて興奮するため、片頭痛が起きたり、古傷の痛みを呼び起こしたりしてしまいます。逆に副交感神経が刺激されるパターンもあり、日中なのに体がリラックス状態となり、急な眠気に襲われたり、だるくなったりするのです。つまり、気圧を感じる内耳のセンサーが敏感すぎることと、気圧の変化によって自律神経が混乱することが、天気痛の原因だと考えられます」

気圧の低下を内耳がキャッチ 雨や台風が近づくと、内耳にある気圧の受容チャンネルである前庭が変化をキャッチ。気圧が下がるときだけでなく、気圧の上昇も自律神経に影響を及ぼします

脳に興奮が伝わり自律神経が誤作動する 気圧の変化を感じた前庭が興奮状態に。すると体の傾きを脳に伝える前庭神経が、回転していると勘違いしてめまいを起こしたり、交感神経を刺激して痛みを増幅してしまいます

 

 

平衡感覚を司る前庭がカギ 内耳は音を聞き取る「聴覚」と体のバランスをとる「平衡機能」をコントロールしています。三半規管を含む前庭は平衡感覚を保つ器官で、内耳の リンパ液の揺れを感じ取って体の傾きを調整。佐藤先生の研究によると、このリンパ液の膜に気圧を感じ取るセンサーがあると考えられています

 

次回は、天気痛になりやすいタイプについて伺います。

 

イラスト/ヤマグチカヨ 図表作成/ビーワークス 構成・原文/矢沢美香(STRIPE)

 

 

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