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不意に起こる胸の痛み…さまざまな病気の可能性も!?/その「なんとなく不調」もしかして…!?③

不意に起こる胸の痛みには思いがけない病気が隠れていることも…。それを見逃さないためにも、併発する症状などから、隠れた病気の可能性をチェック!

 

今回の話を伺った先生


竹村洋典さん
Yousuke Takemura

総合診療医。東京医科歯科大学医学部附属病院・総合診療科科長。同大学院 医歯学総合研究科 全人的医療開発学講座 総合診療医学分野教授。三重大学名誉教授

 

 

胸が痛い

 

胸の痛みがある場合、さまざまな病気が考えられます。ここに挙げたものはほんの一部。中には命にかかわることもあるので注意が必要です。

 

気胸

「気胸」はなんらかの原因で胸腔に空気が漏れ、肺がしぼんでしまう病気です。明らかな原因がない場合を「自然気胸」といい、20歳前後、その次に60歳代に多く見られます。軽度であれば自然治癒しますが、重症の場合は呼吸障害が起こり、緊急に治療を要するものも。「肺血栓塞栓症」は肺動脈に血栓(血液の固まり)が詰まる病気で、エコノミークラス症候群もそのひとつ。命にかかわることがあるので、一刻も早く医療機関へ!

 

狭心症

動脈硬化が進んで冠動脈の内側が狭くなると、心臓への血流が悪くなって酸素不足を起こします。これが「狭心症」です。一方、「心筋梗塞」は血栓(血液の固まり)などで血管が閉塞し、血流が完全に途絶え、機能が著しく低下。胸をえぐられるような強烈な痛みが起こり、20分以上続くなら、心筋梗塞の可能性が。呼吸困難や動悸、冷や汗なども多い症状です。救急車を呼んでただちに対処する必要があります。

 

急性大動脈解離

動脈壁の中に血液が流れ込み、大動脈壁が内外二層に分離されてしまった状態をいいます。なんの前触れもなく突然、胸や背中の激痛とともに起こり、内臓や全身への血行障害が起きて死に至ることも。一刻も早く医療機関へ。

 

 

肋間神経痛

肋骨に沿った肋間神経が痛む症状で、多くは上半身の右か左のどちらかに起こります。変形性脊椎症や脊椎腫瘍など原因がある場合はその治療を、原因がない「特発性肋間神経痛」の場合は鎮痛のための投薬治療を行います。

 

モンドール病

乳房から胸にかけて線状のしこりが浮き出る、皮下静脈の血栓性静脈炎またはリンパ節炎。中年の女性に多く、通常2~4週間で自然になくなります。

 

肋軟骨症

胸骨と肋軟骨の間に起こる病気で、原因は不明です。重篤な疾患がないことを確認したうえで、抗炎症薬(痛み止め)や、症状が長引く場合はブロック注射などで対処します。

 

女性ホルモンのバランスがくずれることで、乳腺に起こるさまざまな病変の総称。しこりや痛みがあり、乳がんと区別しにくい病気です。閉経を迎え卵巣機能が低下すると、症状は自然と緩和されます。

 

 

イラスト/木下綾乃 構成・原文/山村浩子

 

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