HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/271012/

認知症の予防策として注目されるデュアルタスクとは?/認知症を予防する習慣

体を動かしながら頭を使うといった“ながら作業”。上質な睡眠や口腔ケアなど、脳寿命を延ばす習慣を、順天堂大学医学部名誉教授の新井平伊先生に、詳しく伺いました。

 

ながら作業が脳を活性化する

「認知症の予防策として、今、デュアルタスク(二重課題)の効果が注目されています。いわゆる“ながら作業”のことです」(新井平伊先生)。

 

例えば体操をしながら頭の中で計算をしたり、ジョギングしながら歌を歌う、散歩しながら俳句を作る、テレビを見ながら体操をする…なんてことでOK!

 

「運動機能と一緒に頭を使うことで、脳の違う場所を同時に働かせることになり、これが脳の働きを活性化させます」。

 

運動に、好きなこと、楽しめることをプラスして、自分なりの方法を見つけて!

ながら作業が脳を活性化する

 

上質な睡眠でアミロイドβをためない

「アミロイドβは通常、寝ている間に代謝・分解されて、脳の外へ排出されます。ところが十分な睡眠がとれないと、排泄が遅れて蓄積してしまうのです」。

 

最適な睡眠時間は個人差がありますが、疫学的なデータからみると、最も認知症になりにくい睡眠時間は“6時間半~7時間”。それ以下でもそれ以上でも、認知症になる確率は約2倍に増えるという結果が。

 

また時間だけでなく、朝までぐっすり眠るなど、質のいい睡眠が肝心です。

 

 

歯周病にならないよう口腔ケアをしっかりと

「歯周病は糖尿病を悪化させることがわかっていますが、最近の研究で、“重度の歯周病と認知機能の低下に相関関係がある”という報告があります。歯周病のジンジバリス菌が、脳内のアミロイドβの生産に関与しているというのです。

 

歯周病→糖尿病→アルツハイマー病、この3つの負のスパイラルに陥らないように注意する必要があります」。

 

歯周病がある人は治療を。認知症の予防のためにも、口腔ケアをしっかりする習慣を!

歯周病にならないよう口腔ケアをしっかりと

 

 

教えてくれた人

新井平伊さん 順天堂大学医学部名誉教授

新井平伊さん
Heii Arai

1953年生まれ。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と臨床を中心とした老年精神医学が専門。アミロイドPET検査を含む健脳ドックを導入した「アルツクリニック東京」院長。2021年に「健脳カフェ」設立

 

 

イラスト/midorichan 構成・原文/山村浩子

 

 

MyAge

大人のからだバイブル vol.2 「痛み知らずの体になる!」

OurAgeの人気記事が1テーマムックに!
何度も読み返せる保存版OurAgeです。

MyAge
試し読み Amazon Kobo 7net

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

まさか本当に誕生するなんて! リライズ改め「ブローネ ナチュリラ」に、待望の「ダークブラウン」が登場

supported by 花王
<前の記事

<前の記事
第6回/「有酸素運動」と「骨への刺激運動」が脳機能を活性化する!/認知症を予防する習慣

次の記事>

次の記事>
第8回/聴力低下が孤立を高め認知症につながるって知ってる?/認知症を予防する習慣

この連載の最新記事

認知機能改善のサプリが続々。各社の本気度が加速!

第13回/認知機能改善のサプリが続々。各社の本気度が加速!

「脳腸相関」で腸内環境を整えることが認知症予防につながる

第12回/「脳腸相関」で腸内環境を整えることが認知症予防につながる

脳を健康に保つための「健脳カフェ」が登場/認知症ニュース

第11回/脳を健康に保つための「健脳カフェ」が登場/認知症ニュース

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル