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【危険な食品添加物一覧表】保存料、甘味料、着色料…安全性の高いものと避けたいものは?

さまざまな加工食品のほとんどに食品添加物が含まれています。今やそれを避けることはできません。ただ怖がるのではなく、その知識を持って、上手につき合っていくことが大切です。店頭でチェックしたい一覧表付きです。

添加物を知って、賢く選ぶことが大切

「米、野菜、果物、肉、魚、砂糖、塩、味噌、しょうゆなどはこれまで長い歴史の中で食べ続けられてきて、その安全性が確認されています。一方で、食品添加物は大量生産をする食品会社の都合で、おもに戦後に使われ出したもの。実は安全性は動物実験だけで、人間で確かめられていないのが現状です」(科学ジャーナリスト渡辺雄二さん)

 

とはいえ、添加物を避けていたら食べるものがなくなるのも事実。保存料がなければ腐ってしまうという消費者にとっての不都合も。

 

添加物の中でも、毒性が高いものと安全なものがあります。

例えば、石油などから化学的に合成された合成添加物の一部は、特に発がん性の可能性があるなど危険性があります。一方で、自然界にある植物や細菌などから得られる天然添加物の多くやビタミンCやE、クエン酸、乳酸などは安全です。

こうしたことを知って、危険なものだけを避ければいいのです。最近はコンビニの商品でも、安全性の高いものにシフトしています。商品に記載されている原材料名を確認する習慣をつけることをおすすめします」

 

■教えてくれた人

渡辺雄二
渡辺雄二さん
科学ジャーナリスト
Twitter

千葉大学工学部合成化学科卒業後、1982年より現職。食品、環境、医療などの諸問題を消費者の視点で提起。著書に『「食べてはいけない」「食べてもいい」添加物』(大和書房)など

 

添加物の表記についてチェック!

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原材料名には、まず食品原料、/のあとに食品添加物が続き、それぞれ使用量の多い順に記載されます。しかし、中には具体的な物質名を表記しなくていい場合があります。
その法則を知っておきましょう。
※最初に食品原料が多い順に、/のあとに添加物が多い順に続きます。

 

用途名付き物質名

添加物には物質名の表示が義務づけられていますが、なかでも用途名を併記するべきものがあります。

 

例えば、「発色剤(亜硝酸Na)」といったもの。用途名を記す必要があるのは、保存料、防かび剤、発色剤、着色料、甘味料、漂白剤、酸化防止剤、糊料(増粘剤、ゲル化剤、安定剤)。実はこの用途名の併記が必要なものは全体的に毒性が高いので注意が必要です。

表記しなくていいもの

ひとつは「一括名」表記が許されるケース。アミノ酸のL-グルタミン酸Naが使われていても、「調味料(アミノ酸)」だけでOK。ほかに、ビタミン類などの栄養強化剤や最終的に食品に残らないものも表記義務はありません。

 

また、原材料に含まれる添加物で、最終食品に残っていない場合は、「キャリーオーバー」といって表記しなくていいことになっています。

量り売りは表記義務なし

原則として、容器や包装に入って売られているものには原材料の表記が必要です。

しかし、パン、ケーキ、和菓子、漬け物などの店舗やデパ地下、物産展などで、対面でバラ売りや量り売りがされているもの、弁当店で作られた弁当には表記義務はありません。

 

表記されていないからといって、添加物が使われていないわけではないことは覚えておくといいでしょう。

 

これだけは避けたい10の添加物

添加物を完全に避けるのは不可能ですが、これだけは知っておきたい危険度の高いものは?

 

「特に危険度が高いのは石油製品などから作られた合成添加物の中で、自然界にはないものです。自然界に存在しないだけに、人間の体内で消化・分解されないものが多く、肝臓や腎臓などにダメージを与え、免疫力の低下やアレルギーの原因になる可能性があります。

 

なかには動物実験で発がん性が明らかになったものもあります。これらを毎日とり続けた場合、健康へのリスクは当然考えられます。少なくとも、摂取する頻度をできる限り減らすことが重要です」(渡辺さん)

 

避けたい添加物一覧

安息香酸Na【保存料】

清涼飲料水や栄養ドリンクに多用。動物実験でも悪影響が見られ、人間においても微量で胃腸粘膜への影響が心配

亜硫酸Na【漂白剤・保存料】

かんぴょうやドライフルーツなどの漂白や、ワインの酸化防止剤として使用。胃腸への刺激が指摘されています

次亜塩素酸Na【殺菌料】

まな板や包丁の消毒などに使用され、食品に残らない前提で認められています。しかし、実際には残っている可能性が

OPP/TBZ【防かび剤】

輸入のレモンやオレンジなどの出荷時にかび防止のために添加。もともと農薬の一種でOPPは発がん性が確認されています

亜硝酸Na【発色剤】

肉の加工品などの色を保つために使用。肉に含まれるアミンと結びついて、発がん性物質に変化するといわれています

タール色素【着色料】

赤色2、黄色4など12種の色素の総称。自然界に存在しない物質で、12種類すべてに発がん性の疑いがあります

カラメル色素【着色料】

コーラ、コーヒー飲料、ソースなどに使用。カラメルⅠとⅡは安全ですが、ⅢとⅣには発がん性物質が。実際にどれが使われているかは不明

サッカリンNa【甘味料】

最近では使用頻度が低いのですが、一部の酢ダコやしょうがの酢漬けに使われることが。発がん性が疑われています

合成甘味料3品目【甘味料】

おもにカロリーオフ飲料に使用されている、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKは体への悪影響の懸念が

臭素酸K【小麦粉改良剤】

パンの製造過程で使われます。発がん性が確認されていますが、最終食品に残らない前提で使用が認められています

 

よく使われている添加物を〇△×で紹介

数ある添加物の中でも、よく使われているものをセレクト。
そのうち、特に危険度の高いものを×、安全性の高いものを、その中間のものをで表しました。購入の際の目安にしてください。

 

保存性を高めるもの

生産して店頭に並び、私たちが消費するまでに、腐ってしまわないようにするための添加物。
ある意味必要ですが、体に悪いものはできる限り避けたい。

保存料

× 安息香酸Na(合成)
× ソルビン酸K(合成)
× パラベン(合成)

安息香酸Naは水に溶けやすく、おもに清涼飲料水に。
ソルビン酸Kは漬け物やワインに、パラベンは化粧品に多いのですが、しょうゆやシロップなどに使われることも

酸化防止剤

× BHA・BHT(合成)
ビタミンC(L-アスコルビン酸・合成)
ビタミンE(d–α–トコフェロール・合成)

酸化を防止して食品の変質を防ぐものです。
BHAは発がん性が確認され、BHTにはその疑いがあります。最近ではビタミンCやEといった安全性の高いものにシフトする傾向です

防かび剤

× イマザリル(合成)
× OPP(合成)
× TBZ(合成)

外国からの柑橘類の輸送時にかびや腐敗を防ぐために添加されます。
いずれももともとは農薬で、昔は日本では使用禁止の添加物でしたが、貯蔵性や輸送のために許可されました

 

色をよくするもの

食材の黒ずみを防いだり、着色や漂白をして、おいしそうに見せるために添加物が使われます。
おもに化学合成されたものが多く、これらは毒性が強いので、天然由来のものを探すのがポイントになります。

発色剤

× 亜硝酸Na(合成)
× 硝酸K(合成)
× 硝酸Na(合成)

ハムやソーセージ、ベーコンなどの肉加工品が体によくないといわれるのは、これらの発色剤が理由。
この3つは極力、避けるようにしましょう

着色料

× 赤色2・102(合成)
× 黄色4・5(合成)
ウコン色素(ターメリック色素・天然)
カラメル色素(天然)
ベニバナ色素(天然)
赤キャベツ色素・赤ビート・ビートレッド(天然)

食品に鮮やかな色をつけるための着色料。
個々の添加物によって毒性は違います。野菜などの天然由来の色素ならほぼ安全と覚えておきましょう

漂白剤

× 亜塩素酸Na(合成)
× 過酸化水素(合成)
× 亜硫酸Na(合成)

食材を漂白して見栄えよくする目的で使用。
どれも毒性が高く、上のふたつは最終食品に成分が残らないことを条件に許されており、表示義務はありません

 

質感をよくするもの

食品に粘度をつけたり、ふっくらとさせる、プルプル感を出すなど、食品の質感や風合いをよくする目的で使用されます。

比較的安全なものが多いのですが、増粘剤には避けたいものもあるのでチェックして!

増粘剤

× カラギーナン(天然)
× トラガントガム(天然)
キサンタンガム(天然)
セルロース(天然)

これらすべて天然由来のものですが、上のふたつは動物実験で体への影響が報告されています

風合いを出す

リン酸塩(Na)(結着剤・合成)
イーストフード(一括名・合成)
かんすい(一括名・合成)
重曹(pH調整、膨張剤・合成)
ミョウバン(膨張剤・合成)
アルギン酸エステル(糊料・合成)
炭酸Mg(膨張剤・合成)

パンのふっくら感はイーストフード、ラーメンの麺の風合いはかんすいによるもので、全体的に毒性は強いものではありません。
一方、ハムやソーセージの肉の結着をよくするリン酸塩(Na)は腎臓への悪影響が、サンドイッチなどに含まれるアルギン酸エステルはアレルギーが心配

ゲル化剤・乳化剤

ペクチン(天然)
グリセリン脂肪酸エステル(合成)
レシチン(天然)

ジャムに使われるペクチン、アイスクリームなどに使われるグリセリン脂肪酸エステルも安全

 

味に関するもの

ダイエット系の飲料や食品に使われる甘味料、旨味を出す調味料、酸味を加える酸味料など、味を調えるのに使用。
甘味料に危険なものがありますが、ほかは比較的安全。でも、とりすぎには注意が必要です。

甘味料

× アスパルテーム(合成)
× アセスルファムK(合成)
× サッカリン・サッカリンNa(合成)
× スクラロース(合成)
ステビア(天然)
キシリトール(合成)
ソルビトール(別名ソルビット・合成)

基本的に合成のものは避けたいところ。
キシリトールとソルビトールはもともと自然にある成分を人工的に作っているのですが安全性は〇。ステビアは天然由来ですが精巣への影響の不安が残ります

調味料

アミノ酸系(合成)
核酸系(合成)
有機酸系(合成)
無機塩(合成)

こんぶやかつお節、貝類などの旨味成分を人工的に作ったもので、安全性は高いが大量摂取には注意が必要

酸味料

クエン酸(合成)
クエン酸Na(合成)
酢酸Na(合成)

食品に酸味を加える用途と、保存性を高めたりpHを調整する目的でも使われます。
安全性の高いものが多い

 

 

取材・文/山村浩子

 

 

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