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更年期世代が悩んでいる! フェムゾーンの変化と問題とは

以前はデリケートゾーンと呼び、秘めた部分として語られることも少なかったフェムゾーン。ここ数年、世界的に医療的にもフェムゾーンに注目が集まり、治療法やケア法、グッズなども充実してきています。更年期以降、ドラスティックに変化するこのゾーン。正しく知ることが人生後半のQOLを上げることにもつながります!

 

読者から切実な声が続々!?

敏感肌でもないのに、合わない下着が増えてきた。フェムゾーンがかぶれたり、シームの刺激を感じることが増えた。(51歳)
閉経後から、デリケートゾーンのニオイが気になるように。よく洗っているつもりなのに、なんかクサいのはなぜ?(50歳)
お風呂で体を洗っていたら、フェムゾーンに違和感が。何かできていると思って、慌てて翌日婦人科を受診したら、『骨盤底筋が緩んで子宮が下がってくる子宮脱になっています』と言われてショックだった。(52歳)
自転車に乗ると、最近サドルにあたる部分にヒリヒリとした痛みが…。以前はそんなこと感じなかったのに。(47歳)
用を足したあと、ペーパーで拭くだけで、しみるような痛みが。誰にも相談できず困っています。(51歳)
スキニータイプのジーンズなどをはくと、フェムゾーンのひだが挟まる感覚を感じるように。もしかしてフェムゾーンもたるんできているの?(49歳)
離婚後、久々にパートナーができてセックスをすることに。緊張もあったのかもしれないけれど、痛くて挿入できなくてつらくなってしまった。(48歳)
『性器かぶれ』がひどくて長時間座れなくなり、その後寝たきりになった母。自分は早めにケアしようと思った。(48歳)

 

《専門医から》

年齢とともにお肌のケアが必要になりますが、フェムゾーンも同じこと。デイリーケアが大切です。

喜田直江さん なおえビューティークリニック院長

喜田直江さん
Naoe Kida
なおえビューティークリニック院長

医学博士。2001年に京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。形成外科医として多くの女性が悩みを抱える婦人科形成の専門クリニックを2011年に開院

 

女性ホルモンの低下とともに、フェムゾーンも変化します。人生の後半、健康に活動するには、このゾーンのケアも重要です。

丹羽咲江さん 咲江レディスクリニック院長

丹羽咲江さん
Sakie Niwa
咲江レディスクリニック院長

産婦人科医。1991年名古屋市立大学医学部卒業。日本産婦人科学会専門医、日本性科学会幹事。性科学者。2002年開院。性交痛などの相談、治療、フェムゾーンケアの情報発信を積極的にしている

 

 

人生100年時代後半をトラブルなく過ごすために必須なケア

ここ数年、巷でよく耳にするようになった“フェムテック”という言葉。

 

Female(女性)とTechnology(技術)を合わせた造語です。フェムテックが世界で大きなムーブメントになっている理由のひとつに、世界的に広がる「SRHR(Sexual and Reproductive Health and Rights)」(性と生殖に関する健康と権利)があります。生理や妊娠、出産、更年期なども含め女性の健康を守り、権利を発展させていこうという動きも背景にあるのです。

 

SRHR含め、フェムテックやフェムゾーンを考えることは一過性の流行ではありません。実際に更年期前後からフェムゾーンは大きく変化するのに、今までこのことにあまり着目されず、語られてはきませんでした。

 

「更年期になると体のさまざまな部分の潤いが低下することから、フェムゾーンに悩みを抱える人も増えてきます」と言うのは、フェムゾーンの治療を専門に行う「なおえビューティークリニック」の喜田直江先生。

 

「後回しにされがちな部分ですが、放置するほど機能は低下し、尿もれやさまざまな臓器脱などが起こったり、今後のQOLにかかわる大きな問題に発展します。変化を実感しはじめる更年期は、フェムゾーンのケアを見直す時期だと思います」と言うのは「咲江レディスクリニック」の丹羽咲江先生。

 

次回から、フェムゾーンの専門家である、この二人の医師に今、更年期世代が知っておくべきポイントを詳しく伺います。

 

撮影/ケビン・チャン 構成・原文/安藤由美

 

 

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