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デジタルチケットを使って 冬の箱根、のんびり旅 その1

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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こんにちは。寺社部長の吉田さらさです。

 

何でもかんでもデジタル化が進み、うっかりすると時代の流れに置いて行かれそうになる今日このごろ。それではいかんということで、今回は、小田急のデジタルチケットを利用して箱根にお出かけしてみました。

 

 

今回使ったのは、小田急が、2012年12月1日から発売を開始した「箱根フリーパス『はこチケ』プラス」という、観光施設と交通機関をよりお得に使える特別なチケットです。

これは、箱根の情報サイト「箱根ナビ」で購入でき、好きな日に使えます。

販売期間は2022年2月28日まで。利用期間は2021年12月1日〜2022年3月2日まで。

冬の箱根でゆったり温泉を楽しみ、美術館などを巡りたい方にお勧めです。

 

箱根ナビのサイトはこちらです。

 

 

はじめに「箱根フリーパス『はこチケ』プラス」がどんなものかを少し説明しておきます。

「乗り放題」、「遊び放題」がセットされたチケットで、スマートフォンで購入。

その後は、乗り物の乗り場や観光施設の入場口などで画面を提示するだけでよいという点も便利ですね。

 

 

これまで東京方面から箱根に行く場合、小田急に乗車する駅で「箱根フリーパス」という紙のチケットを購入することが多かったですよね。小田急線に乗車した駅から箱根湯本までの往復、箱根登山鉄道、箱根登山ケーブルカー、箱根登山バス、箱根ロープウェイ、箱根海賊船などの乗り物が乗り降り自由、それに加えてたくさんの観光施設で割引や優待が受けられるというチケットでした。

 

それが2020年にデジタル化され、今回さらに「はこチケ」という、対象の美術館、温泉、アクティビティなど人気の観光施設を何回でもご利用できるという遊び放題のチケットがセットされてよりお得になったのが「箱根フリーパス『はこチケ』プラス」です。電車で箱根に行って立ち寄り湯や美術館を巡りたい人にとっては、最強のチケットかも知れませんね。

 

 

ちなみにお値段は、新宿発の2日間有効なチケットで12,100円。出発する駅や有効日数で値段が違うことと、ロマンスカーを利用する場合は別途特急券を購入する必要がある点にご注意ください。

 

料金、使用できる施設などの詳細情報はこちらをごらんください。

 

わたしは新宿駅発のチケットを入手しました。このチケットは、乗り物に乗れば乗るほど、観光施設に行けば行くほどお得になるので、事前によく計画を練って出かける必要がありますが、今回はお試しで、いくつかの交通機関と施設に行ってみました。「箱根フリーパス『はこチケ』プラス」を使用する場合の一例としてごらんください。

 

 

さて、新宿からロマンスカーに乗ります。

ロマンスカーの車両にはいくつか種類があり、今回乗ったのはMSE60000形です。これは千代田線に乗り入れている車両で、おしゃれなブルーの車体が特徴。この色はフェルメール・ブルーといって、画家フェルメールが好んで使った色合いなのだそうです。

わたしは鉄子ではなかったはずですが、こんなふうに写真を撮っていると、なんだか車両への関心が湧いて来るのでした。

 

スマホに表示される「デジタル箱根フリーパス」のチケット。

使用を始めると、下の電車が動くのです。わあ、何だか楽しい!

 

 

わお! 富士山が見える。

 

箱根湯本に着きました。ここで箱根登山鉄道に乗り換えです。

強羅行きの箱根登山鉄道。

都内では見られないようなレトロな車両に、にわか鉄子は大喜び。

今まで何度も箱根に来たけれど、このように乗り物をじっくり見ることはなかったです。

 

 

強羅駅到着。

箱根登山ケーブルカーの乗り場の前に、「箱根ナビ」と「はこチケ」のポスターが貼ってあります。そうか、わたしはデジタル時代の新しい箱根旅をしているんだなと思うと、何だか嬉しい。

 

ここでいったん強羅駅を出て、最初の観光スポットに向かいます。

改札を出る時も、先ほどの電車が走っている画面を見せるだけなので簡単です。

今回わたしは、二つの観光施設とひとつの立ち寄り湯を訪問する予定です。

どれも強羅駅近くにあり、これまで行ったことのない場所です。

 

 

まずは、急坂を登って箱根強羅公園に行ってみます。

この公園は、箱根登山鉄道の前身である小田原電気鉄道が湯本-強羅間の登山鉄道敷設の計画に先立って造園したもので、大正3年に開園。総面積は約36,400㎡で、そのうちの上段の日本庭園が現在の箱根美術館、下段のフランス式整形庭園が現在の箱根強羅公園となっています。

なるほど、ヨーロッパの温泉保養地には、よく立派な公園がありますよね。それをお手本にして、強羅周辺を開発していったということでしょうか。

 

四季の花が美しいところと聞いていましたが、訪れたのは12月。花どころか、紅葉もほとんど終わっています。この時期どう楽しんだらいいのかなと少し悩みましたが、入ってすぐ、ここは単なるきれいなだけの公園ではないということがわかりました。こんなに楽しいところとは知らなかった。

 

冬でもお花が見たい人にお勧めなのは温室です。

ブーゲンビリアやハイビスカスなど南国の花が咲き乱れ、寒さを忘れさせてくれます。

 

 

そのお隣は日本の美しさを愛でるエリア。いくつかの茶室があり、追加料金で内部見学も可能。お抹茶とお菓子のご接待もあるので、時間が許せば、ここでゆっくりしても。

 

いろいろなクラフト体験をするための建物もいくつかあります。

こちらは陶芸を体験するお部屋。オリジナルの器を作れます。

 

トンボ玉工作堂では、まずこのようなトンボ玉を作り、自分だけのアクセサリーに仕上げることができます。

 

 

他にも切子細工、吹きガラス、陶器の絵付けなど、さまざまなクラフトを体験できます。

こんなにいろいろあったら、天気が悪くても、一日中楽しめそう。

それぞれに料金と所要時間が違うので、各自確認してくださいませ。

 

山の斜面にあるので、眺めも素晴らしい。噴水の向うで噴煙を上げているのは早雲山。

ランチやお茶ができるお店も二つあります。

わたしは「一色堂茶楼」というお店でサンドイッチをいただきました。ヨーロッパの邸宅のような優雅な空間です。

 

箱根強羅公園の詳細については、こちらのサイトをごらんください。

 

 

引き続き、道路を挟んだ向かいにある箱根美術館に行きます。

こちらは、もともと箱根強羅公園の上段の和風庭園で、昭和27年(1952年)に「世界的な美術思想の涵養を通じて人間の品性を向上、および平和愛好思想の醸成を図ることにより高度の文化的芸術国家の建設に寄与する」ことを願って設立された箱根で最古の美術館です。

 

美術館の本館を見る前に、神仙郷と呼ばれるお庭を歩いてみましょう。

こちらは美術館創立者の岡田茂吉氏が、昭和19年から28年までの戦中戦後の混乱期に造営した庭園です。そんな時代にこのような優雅な庭園を造ることができたなんて驚きです。令和3年3月には、国の名勝に指定されました。

紅葉の時期がもっとも美しいのでしょうが、葉がすっかり落ちた冬枯れのお庭もまた素敵です。地表を覆う苔も美しい。

自然のままの巨大な岩も庭の一部として利用されています。

これらの岩は、今から3000年ほど前に、背後の早雲山から転がり落ちて来たものなのだとか。

真和亭という茶室の建物内では、お庭を眺めながらお茶をいただくこともできます。

 

 

さて、美術館の本館内に入りましょう。こちらの所蔵品は焼き物が中心です。

絵画はこのあたりの空気中に含まれる硫黄の成分で劣化することがあるため、影響を受けにくい焼き物類にしたのだそうです。縄文式土器、弥生式土器、埴輪などのコーナーが目を引きます。

ウサギの形の埴輪はとても珍しい。

桃山時代~江戸時代の作品も充実しています。こちらは、斬新なデザインの織部の角鉢。

現代の陶芸家の作品も多数展示されています。

こちらは正倉院の三彩を復元した加藤卓男氏の作品です。

 

 

展示室二階の窓から見える風景。

この日はかすんでいたけれど、写真中央の部分には相模湾があり、空気が澄んだ日にはクリアに見えるそうです。

 

箱根美術館についての詳細はこちらのサイトをごらんください。

 

 

ここから先はケーブルカーやロープウェイを乗り継いで芦ノ湖に行き、海賊船に乗るのもよいし、他の美術館まで足を伸ばすのもよさそうです。「箱根フリーパス『はこチケ』プラス」を使いこなせば、自由自在に箱根を楽しむことができるのです。

わたしは箱根美術館の最寄り駅である公園上から下りのケーブルカーに乗って強羅に戻り、人気の立ち寄り湯に行くことにしました。

 

その情報は、次回の記事「デジタルチケットを使って 冬の箱根、のんびり旅 その2」でご紹介します。

 

 

𠮷田さらさ 公式サイト

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