入れ歯というと、いきなり年をとった気がして抵抗感を覚える人も多いのでは? でも、現在は機能も審美性も格段に進歩しています。
ソフトでフィット感抜群。
ナチュラルなのでバレない!
いよいよ歯を抜くしかなくなったとき、欠損した歯をどう補充するか? その選択肢は3つ。両脇の健康な歯を橋桁にして人工歯を作る「ブリッジ」、人工歯根を挿入する「インプラント」、そして「義歯(以下、入れ歯)」です。
「欠損した歯の数や場所などにより、それぞれに向き不向きがありますが、実はオールマイティに対応できるのが入れ歯です。しかも日々進化していて、最近のものはとても快適です」(宝田恭子先生)
入れ歯というと、高齢者のイメージがあるため敬遠しがち。その理由の筆頭が、「入れ歯と気づかれたくない」というもの。通常の部分入れ歯の場合、金属のフックで支えるため、笑ったときにその金具が見えることがあり、これに抵抗感を示す人が少なくありません。
「現在では金属を使わず、歯の色と同化する白いフック『ホワイトクラスプ』や、歯茎の色に合わせた樹脂の『ノンクラスプデンチャー』を使うことができます。柔らかいしなりのある素材で、フィット感があり、歯茎に馴染むので、まず入れ歯だと気づかれません」
フックが目立たない
ホワイトクラスプ
部分入れ歯の場合、保険治療だと隣の歯に金属のフックをかけて固定します。その部分を白いプラスチックにしたホワイトクラスプなら、目立ちにくくなります。強くて柔軟性があり、金属アレルギーの人にも最適
審美性に優れた
ノンクラスプデンチャー
歯にひっかける金属のバネを使わない入れ歯。義歯床の厚さも薄くでき軽量。歯茎部分が半透明なので、装着すると自分の歯茎と馴染み、違和感がありません。素材も何種類かあり、欠損した歯の状態に合わせて形成可能
次回は入れ歯の利点についてご紹介します。
撮影/中川十内 構成・原文/山村浩子