体の調子を整えるミネラルは、夏は汗で失われやすく食欲不振で補いにくいもの。管理栄養士の蒲池桂子さんが、だるさや疲れにつながるミネラル不足を解消する食事術をご紹介します。
お話を伺ったのは
蒲池桂子さん
Keiko Kamachi
栄養学博士。管理栄養士。日本病態栄養学会認定 病態栄養専門管理栄養士。女子栄養大学 栄養クリニック 教授として、生活習慣病栄養相談、企業向け栄養コンサルティングなども行なっている
毎食、タンパク質食材×野菜が基本。豆・海藻・雑穀のちょい足しも有効
夏は食欲が落ちて、そうめんやそばなど、炭水化物中心の食事を選びがちですが、ミネラルは肉、魚介などのタンパク質食材に多く含まれています。
スパイスや酢を利かせた、暑い日にも食べやすいおかずで、上手に摂取しましょう。卵や乳製品もおすすめです。
「ミネラルを効果的に摂取するポイントは、少量ずつ、こまめに補うこと。ミネラルを多く含む海藻、豆などを、トッピングとして毎食ちょい足しするのもいいですね」
またミネラルは精製の過程で大きく失われてしまいます。白米には雑穀を混ぜたり、パンはライ麦パンや雑穀パンを。甘味は白砂糖よりもミネラルを含むきび砂糖、メープルシロップ、はちみつを使うのがおすすめです。
ミネラル不足を解消する食事術
肉、魚などのタンパク質のおかずは3食必ず
肉や魚にはミネラルが豊富。野菜や海藻に含まれる吸収率の低い非ヘム鉄も、タンパク質と一緒にとると吸収率アップ。
主食に雑穀をプラスしてミネラル度アップ
アマランサス、キヌアなどの雑穀にはミネラルが多く含まれます。主食に雑穀を加えて簡単&効果的にミネラル不足を解消。
乾物、半調理品を常備しておくと便利
切り干し大根、乾燥わかめ、蒸し大豆、サバ缶などは忙しい人の強い味方。いつでも手軽にミネラルごはんの材料になります。
豆、ごま、海藻をご飯やサラダにトッピング
ミネラルが豊富なこれらの食材は、ご飯、サラダ、汁物などにトッピングを。ごまは、すったもののほうがより吸収されやすい。
野菜や果物を彩りよく添えてミネラルをサポート
野菜や果物に含まれる成分には、ビタミン類をはじめ、ミネラルの吸収や働きを促す成分が豊富です。意識的にプラスして。
撮影/三木麻奈 スタイリスト/朴 玲愛 栄養指導/蒲池桂子 取材・原文/瀬戸由美子 撮影協力/UTUWA