「大和いも」とにんじんのポタージュ
~冷えを取る大地の恵みレシピ 第1回~
冷えは万病の元! 女性の体の不調は、「体を温めること」が基本です。ところが、「体温が35度台の女性が増えています」と警鐘を鳴らすのは、フード*メディスナー®(食を通じて、心身のトラブルを改善するエキスパート)のオオニシ恭子さん。奈良県・初瀬の古民家で、女性のための「艸(くさ)の下で(植物ベースの食で)体が楽になり、暮らしを楽しむ」食養生の知恵を精力的に提案しています。
そこでオオニシさんに、体を温める効果を持つ陽性の食材や調味料を使った、冷えをとるための簡単レシピを伺いました。
第一回のレシピは、「大和いもとにんじんのポタージュ」。大和いもは奈良県が認定している大和の伝統野菜のひとつで、江戸時代以前から御所市で栽培されてきたそうです。
「この大和いもは、パワフルな陽性の野菜。すりおろしても、流れるどころか、中央にキュキュっと集まってくるほどです。同じく陽性のにんじんと合わせて熱々のポタージュを作りました。にんじんはビタミンAが豊富で、肌の粘膜を守り、乾燥肌に潤いも与えてくれます」
大和いもとにんじんのポタージュ
[材料1人分]
たまねぎ 25g …みじん切り
大和いも 70g …皮をむいて2〜3cm大に切る
にんじん 30g …小さめの乱切り
菜種油 小さじ1
昆布出汁 180cc …昆布2cmを水に一晩浸して出汁をとる
パセリ 少々
ぬちまーす(海塩) 小さじ1/2
胡椒 少々
[作り方]
1)鍋に菜種油を熱し、たまねぎ、大和いも、にんじんの順に炒める
2)1の鍋に出汁を加えて煮る
3)野菜がやわらかく煮えたら、ミキサーでなめらかにする
4)ぬちまーす、胡椒で味を整える
5)器に注ぎ、刻んだパセリを散らす
〈教えてくれた人〉
オオニシ恭子 フードメディスナー©。食養料理研究家の桜沢リマ氏に学ぶ。1981年渡欧。以来32年にわたり、東洋的食養法を基本としながらも欧州における素材と環境を取り入れた食養法「ヨーロッパ薬膳」の普及に努める。2013年1月より、奈良・初瀬の地に移住。心と身体を整える食養生を考え、提案する「やまと薬膳」を主宰。料理教室や各種オンライン講座等の詳細は、https://yamatoyakuzen.com/
撮影/福森クニヒロ 取材・文/井尾淳子