黒豆と蓮根のサラダ
~冷えをとる大地の恵みレシピ 第4回~
フード*メディスナー®(食を通じて心身のトラブルを改善するエキスパート)として活動するオオニシ恭子さんは、32年間もの間、ヨーロッパの地で、東洋的食養法の知恵の普及に尽力されてきました。そのオオニシさんが、終の棲家として選んだのは、奈良県の初瀬。「奈良にはなんとなく惹かれるものがありました。でも、いいところに来たと感じています。なんといっても食材のパワーが強いのです」
オオニシさんいわく、「奈良の魅力は、ものづくりの姿勢に共感できる食の生産者が多いこと」。
今回紹介していただいたレシピも、奈良の大和高原で無農薬・無肥料の自然栽培を行う羽間農園の食材を使用(写真右/自然栽培・天日干し 黒豆300gパック 840円税込 *写真左の米粉は、次回掲載のレシピで使用しています)。「生産者の方がいかにプライドをもって作っているか。長く料理の仕事をしているので、その姿勢が食材から伝わってくるんです」(オオニシさん)
*羽間農園の商品はオンラインで購入可能
黒豆は浄血作用があり、タンパク質も良質。体を温め、潤いを与えてくれる食材でもあるそう。
「使用している羽間農園さんの黒豆は、自家採種された豆を田んぼの畦(あぜ)で育て、天日で干したものでアントシアニンも豊富。ぜひ一度、召し上がっていただきたいおすすめ食材です」
そして、蓮根は内粘膜を守り、陳皮は新陳代謝を刺激してくれるので、美肌効果も期待できるのだとか。さらに、アーモンドはビタミンEが豊富で老化現象につながる活性酸素を抑える働きも。一石二鳥以上のビューティサラダです!
黒豆と蓮根のサラダ
[材料]
黒豆 30g …3倍の水で6~7時間浸水する
蓮根 20g …輪切りスライス、大きいものは半月にしてスライスする
陳皮 1/4個分
醤油 小さじ1
みりん 小さじ1/2
梅酢 小さじ1/2
アーモンド 2粒 …軽く炒ってスライスする
[作り方]
1)黒豆を煮て、途中で陳皮を加えてさらに煮る
豆がやわらかく煮えたら、醤油とみりんで味をととのえて煮切る
2)蓮根は梅酢をふっててしばらく浸しておき、少々水を加えて火にかけ汁気がなくなるまで煮てシャキッとした歯応えが残る感じに仕上げる
3)黒豆と蓮根は混ぜないで、重ねるようにして盛り付け仕上げにアーモンドを散らす
〈教えてくれた人〉
オオニシ恭子 フード*メディスナー®。食養料理研究家の桜沢リマ氏に学ぶ。1981年渡欧。以来32年にわたり、東洋的食養法を基本としながらも欧州における素材と環境を取り入れた食養法「ヨーロッパ薬膳」の普及に努める。2013年1月より、奈良・初瀬の地に移住。心と身体を整える食養生を考え、提案する「やまと薬膳」を主宰。料理教室や各種オンライン講座等の詳細は、https://yamatoyakuzen.com/
撮影/福森クニヒロ 取材・文/井尾淳子