ちまたで話題の酢しょうがとは!?
こんにちは! 野菜料理家の庄司いずみです。
テレビや雑誌で最近話題の酢しょうがってご存じですか?
実は私も、つい先日酢しょうがの本を出したのですが……。
いろんな作り方があるようですが、私のはしょうがを薄切り、または千切りなどにして、ひたひたの酢をかけて馴染ませるだけで出来上がり。
これがその酢しょうがです。
しょうがの実の部分は、刻んで薬味にしたり、生のしょうがと同様に、中華炒めや煮ものなどに使います。
たとえば、炒めものに使うとき。
千切りなり、みじん切りなどにして、まず油で炒めます。
よく料理の本でしょうがやねぎを炒めて「香りが立ったら野菜を入れる」と書いてありますが、酢しょうがの場合は、「酸っぱい匂いがやわらいだら」次の素材を加えます。
加熱をすると酸味は飛んで気にならなくなるから、麻婆豆腐でも青椒肉絲でも、あるいは炒飯や焼きそば、野菜炒めでも、生のものと同じ感覚で使ってOKです。
そして、いっぽうの酢のほうは、普通のお酢と同じように調味料としてドレッシングや炒めものの味つけなどに使えるし、さらに、生姜と酢を一緒に、素材にザラザラかけて、”食べる調味料”のようにも使います。
一番簡単なのは、みじん切りの酢しょうがを冷や奴にかけること。
同じくサラダにかけたり、納豆にまぜたり、場合によってはごはんにかけても案外イケるのです。
これはもともとは、わが家の常備菜。
生のしょうがは意外と日持ちがしないから、わが家では保存のために酢漬けにしていたのです。
本では、保存期間は冷蔵庫で一ヶ月と書きましたが、酢にもしょうがにも殺菌作用があるため、驚くほど日持ちがするのです。
それに、調べてみるとこれが色々効能があるみたい。
まず、しょうが自体のパワーがすごい。
ジンゲロールやショウガオールといった成分で血行を促進し、とると体がぽかぽかに。また、体の余分な脂肪や糖質の燃焼をうながしたり、血液がさらさらになったり、免疫力を高めたり。コレステールの低下や高血圧の改善なども期待できるとか。
それに加えてお酢もパワフル!
酢を毎日大さじ1~2とると内臓脂肪が減ったり、血圧が低下するという実験データもある上、疲労物質の排出を促したり、殺菌作用によって便秘の解消も期待できます。カルシウムの吸収をよくして骨粗しょう症予防効果も期待できるそうです。
また、これは酢しょうがを常備するとよくわかるのですが、酢しょうがを使うと減塩がラクにできるのです。
酢を使うと味がしまるといいますが、酢しょうがなら、さらにしょうがの風味や辛味が加わり、味がバッチリ決まります。
実を言うと、私が酢しょうがにはまったキッカケは、この連載でも話題になった塩抜きダイエットがキッカケ。
ある日あるとき、「塩味なしでもおいしく食べたい、さてどうしたら……」、と、冷蔵庫をのぞいたら紅生姜と目が合った。でも、「紅生姜だって塩を含むなあ」とガッカリしたのですが、よく考えたら酢で漬けただけの酢しょうがならば、塩抜き中でもOKではないですか!
ということで、月に1度程度続けている塩抜きの日や、薄味にしたいとき、酢しょうがが私の強い味方となったのです。
たとえばこれは、みじん切りのえのきだけとみじん切りの酢しょうがをごま油で炒め、昆布だしで伸ばしただけの肉みそあん風。
塩抜き中なら味つけは酢しょうがの汁だけで。
えのきのうまみとしょうがの辛味で物足りなさは感じませんが、粒胡麻をたっぷり入れるとコクが出て、満足感があがります。
塩抜き中ではないならば、ごく少量のコチュジャンと数滴のおしょうゆ、そして酢しょうがの汁とダシで味をつけます。
ごくごく薄味でもしっかりパンチのきいたおいしさになるのは、酢しょうがのおかげです。
便利に使えて、体にもいい、作るのも簡単!
話題の酢しょうが、ぜひお試しくださいね。
庄司いずみ ベジタブル・クッキング・スタジオ
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