美腸ケア12
発酵食と食物繊維で
my乳酸菌を育てよう!
腸内の乳酸菌を増やすには、もともと腸にすむ乳酸菌を増やすのが最も効果的。
日本の伝統的発酵食品「味噌」と食物繊維豊富な「野菜」がカギです!
ここでは、発酵食文化研究家の是友麻希さんに、腸活の強い味方となる食物繊維と乳酸菌を上手においしくとる方法を教えていただきます。
今回と次回の2回に分けて、簡単でおいしい【だし味噌】を使った野菜味噌汁6種をご紹介していきます。
まず今回は、「ねばねば」「にんにく」「春の香味」の3種の味噌汁です。
「だし味噌」があれば
いつでも簡単に味噌汁
味噌汁は毎日飲みたいけれど、「だしをとるのが面倒」という人には、味噌にだしを混ぜて作る「だし味噌」がおすすめ。味噌に細かく切った昆布やかつおぶしを混ぜ込んで1週間程度置いておけばOKです!
「市販のだしパックを使用すればさらに簡単。袋を破いて中の粉末状のだし素材を味噌に混ぜるだけ。バランスのとれただしの味が、味噌に移っておいしくなります。あとは、普通に味噌と同じ感覚(だし不要)で使ってください。いつでも簡単に味噌汁ができます」と是友さん。
また、具材に生でも食べられる食材や、火の通りやすい食材、あるいは加熱処理済みの食材を選べば、鍋を使わなくてもお椀に熱湯を注ぐだけで簡単味噌汁の完成。適当な大きさに具材を切ったら、大さじ1のだし味噌とともにお椀へ。
さらに、だし味噌を1回分ずつ小分けにし、ねぎやわかめなどの具材も一緒にボール状にした「味噌ボール」を作っておくと便利。ラップで包み、冷凍しておきましょう。
食物繊維と乳酸菌をとる方法! 3
だし味噌で野菜味噌汁
味噌の発酵パワーと野菜の食物繊維がWでとれる味噌汁は腸活の強い味方。
ぜひ毎日の食事に取り入れたいものです。簡単でおいしい「だし味噌」を活用して!
(右上)
納豆とキムチのねばねば味噌汁
材料:納豆、キムチ、小ねぎ、だし味噌
■納豆菌は胃酸に強いため生きて腸に届きやすい菌。腸で酵素を作り出して善玉菌の働きを助けます。ただし腸内細菌として腸に留まることはありません。数日間、腸内で活動したあとは排出されるので常時補給を。水溶性と不溶性の食物繊維をバランスよく含みます。
■熟成したキムチも乳酸菌豊富。発酵による腸活効果を期待するなら、伝統的製法で作られたものを選んで。
(左上)
春キャベツとにらのにんにく味噌汁
材料:キャベツ、にら、にんにく、だし味噌
■キャベツには食物繊維が含まれますが、他の野菜と比べてそれほど多いわけではありません。しかし、「胃腸によい野菜」と言われるのは、胃腸の粘膜を生成し強化する働きのため。抗酸化物質も豊富です。
■にらには不溶性食物繊維が豊富で、古くから整腸作用の高い野菜と言われています。
■にんにくには、オリゴ糖、抗酸化物質が豊富です。
(下)
新玉ねぎと桜エビの春の香味噌汁
具材:新玉ねぎ、桜エビ、小ねぎ、だし味噌
■玉ねぎには、腸内で善玉菌のエサとなるオリゴ糖が、野菜の中で最も豊富に含まれます。また、食物繊維も水溶性と不溶性の両方を含みます。さらに、抗酸化作用の高い成分も豊富で、腸の老化を防ぎます。
■桜エビの外殻に含まれるキチン・キトサンは多糖類。腸内で余分なコレステロールや脂肪、老廃物を吸着し、体の外へ排出するという働きがあります。
次回は、「酒粕入り」「甘酒入り」「冷やし」の3種のだし味噌汁をご紹介します。
撮影/板野賢治 料理・スタイリング/是友麻希 構成・原文/瀬戸由美子