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世界遺産の街ゴールの名建築ホテルで、癒しのアーユルヴェーダ

小野アムスデン道子

小野アムスデン道子

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、旅の楽しみ方を中心としたフリーランス・ライターへ。
旅と食や文化、アートなどライフスタイルについての執筆や編集、翻訳多数。
日本旅行作家協会会員。
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こんにちは小野アムスデン道子です。「世界中を飛び回っていて、その元気はどこから来るの?」とよく言われます。秘訣の一つは、緩急つけた過ごし方。緩い時は、時間がゆっくりと過ぎる場所に身を置くのがいちばん。そんな私の避忙場所であるスリランカで、アーユルヴェーダとホテルの名建築を満喫できる、コロニアルな海辺の街ゴールに行って参りました。

 

泊まったのは、自然と溶け合うような独特な設計が多くの人を魅了する建築家、ジェフリー・バワが手がけた「ジェットウィング・ライトハウス」。「ジェットウィング」は、スリランカ国内に35のホテルを持ち、中にはアーユルヴェーダ専門施設として注目されている「ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ」、ジェフリー・バワが最初に手がけたホテル「ジェットウィング・ラグーン」などもあります。

 

今回は、「ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ」で、アーユルヴェーダの専門医として知られるドクター・ディネッシュ・エディリシンゲの診察を受けて、数日過ごした後、海辺のゴールに移って「ジェットウィング・ライトハウス」で、トリートメントの仕上げをしようというプラン。

 

 

旧市街と要塞は世界遺産、ポルトガル、オランダ、英国の植民地時代の面影が今も色濃く残るゴールを訪れ、バワのホテルに泊まりたいというかねてからの夢が実現しました。

ホテルに到着するとまずロビーから広がる大海原に息を呑みます。聞けば、このホテルは上から見ると海に出て行かんとする船の形をしているのだとか。部屋の窓から見る額の中の絵のような海といい、バワの目に入ってくる景色の取り入れ方には感嘆してしまいます。また、柱が並ぶ廊下とうねる緑の芝生に包まれた棟との対比など、ホテルの中を歩いていてもそのユニークな景観に魅了されます。

 

 

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ダイニングのブッフェには、新鮮なシーフードを使ったお料理が並びますが、私はアーユルヴェーダ食なので我慢(下の方の写真)。ダル(豆)、なすび、ポテトのカレーに、甘酸っぱいチャツネと微妙な苦味がおいしいコラサンボルというサラダに、飲み物はお白湯です。おいしそうなブッフェにも心ひかれますが、アーユルヴェーダ食はいかにもヘルシーで体によさそう。実際、翌朝は気分よく、体も軽く目覚めました。

 

朝も新鮮なフルーツが朝食。黄色いパパイヤは、完熟マンゴーかなと思ったくらい甘くてジューシーでした。私が宿泊した「ジェットウィング・ライトハウス クラブ」には、コンセルジュサービスが付いています。このホスピタリティが高いのにびっくり。荷物の運搬やお茶のサービスなどはよくありますが、ダイニングまで一緒に付いてきてくれて、給仕も彼がしてくれます。「このマンゴーがおいしいね」と言えば、さりげなく補充のためにお皿に載せて持って来てくれます。まさにほぼつきっきりのサービスでした。

 

 

食後に、「ジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ」のドクターによるカルテを携えて、こちらのスパへ。ここで優しい笑顔で迎えてくれたのはドクター・サジット・クマラ。人それぞれが持つヴァータ、ピッタ、カパという3つのドーシャ(体質)のバランスを取るのがアーユルヴェーダの基本的な考え方ですが、「典型的なヴァータ・ピッタだね」ということで「水をたくさん飲んで、一回に食べ過ぎないように。アスパラガスがとてもいいよ」などカパの要素をフォローするトリートメントや食事のアドバイスをしてくれます。

 

トリートメントは、アビヤンガというオイルトリートメントとフェイスパック。

フェイスパックには、ミルク、ハチミツ、ココナツ、それにターメリックも使うといいます。顔からデコルテまで、カレーを塗った感じになった私です。ターメリックは抗酸化作用が注目され、欧米でも話題。終った後は、お肌がしっとり、ふっくらと張りも感じられました。

 

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「ジェットウィング・ライトハウス」は、ゴールの街から約3km(車で7〜8分)とすぐ。メインゲートがゴールの新市街と高い城壁に囲まれた要塞のある旧市街を分けています。

 

「ジェットウィング・ライトハウス」からも見える白い灯台(ライトハウス)やオランダ植民地時代の古い教会、そのほかにも英国国教会やアラビックカレッジなど、国や時代の異なるいろいろな建物を歩いて見て回れます。

 

途中で、新婚ホヤホヤのカップルに遭遇。ホヤホヤというのは、スリランカでも結婚式では白いドレスで、彼女の赤いドレスは“もう結婚したよ”という印だそう。白壁のコロニアルな建物の前で豪華なビース刺繍が施されたドレスが映えてとても素敵でした。

 

メインゲートの城壁の上にあるシンボルともいえる時計台は、英国の植民地時代1883年に建ったもの。ここからゴールの街を一望できます。多くの人が訪れるこの強固な要塞の城壁は、2004年のスマトラ沖地震の津波からゴールの旧市街を守ったそうです。海からの心地よい風を城壁の高台で感じながら、そんな街の歴史に思いを馳せたのでした。

 

ジェットウィング・ライトハウス

http://www.jetwinghotels.com/jetwinglighthouse

 

ジェットウィング日本語ウエブサイト

www.jetwing.jp

 

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