こんにちは、ふみっちーです。
実はアレルギーの取材を機に、ふみっちーも遅発型アレルギーの存在を知り、検査してみました。すると、乳製品に陽性反応が出たので、6カ月間の乳製品除去を続けています。食べられるものもグッと減りましたが、同時に間食も減りました。まだ続けていますが、花粉症の症状もラクになってますし、胃の周囲が心なしかスッキリしたかも。遅発型アレルギー、覚えておいていいいかもしれません。
「なんとなく調子が悪い」を引き起こす遅発型とは?
「エビを食べるとじんましんが出る」など、一定のアレルゲンを食べた直後に起こるアレルギーを「即時型フードアレルギー」といいます。対して、食後数時間から数日たって症状が現れるのが「遅発型フードアレルギー」です。フードアレルギーに詳しい澤登雅一先生に話を聞きました。
「即時型フードアレルギーにはIgE抗体が関与しており、症状もかゆみやじんましん、呼吸困難、アナフィラキシーショックなど、アレルギー特有の症状がみられます。原因もわかりやすく、卵やそば、小麦、甲殻類、ピーナッツなどがアレルゲンになります。一方、遅発型フードアレルギーは、IgG抗体が関与していて、症状は肌あれからメンタルの不調まで多岐にわたり、慢性化するものも少なくありません。原因がわかりにくく、好物がアレルゲンである割合も高いのです」
「なんとなく体調が悪い」と感じることが多いのが特徴の、遅発型フードアレルギー。アメリカでは過敏性腸症候群の原因としても注目され、近年、日本でも知られるようになってきました。
「下の表のような症状がなかなか改善されない人。もしかしたら遅発型フードアレルギーかもしれません」
一定期間のアレルゲン除去で、症状を改善
「食事には気を配っているし、毎日体にいいものを食べているから大丈夫!」。実は、そんな人ほど遅発型フードアレルギーになりやすいのだそう。
「毎朝食べているヨーグルトや卵など、常食しているものが遅発型のアレルゲンになるのは珍しいことではありません。では、なぜよく食べるものがアレルゲンになるのか? それはコップに注ぎ続けた水が容量を超えるとあふれてしまうように、同じ食品をとり続けることで、その食品に対する腸の処理能力を超えて、慢性炎症を起こすためです。病院で調べても原因がわからない症状がある人は、遅発型の可能性があるといえます」
もちろん、その食品が必ずアレルゲンになるわけではありません。しかし、健康のために食べ続けているものや好きな食べ物が、健康を損ねている可能性はゼロではないのです。
「当クリニックのデータで、アレルゲン検査の結果、陽性反応が出る食品中、圧倒的に多いのは卵と乳製品。逆に卵に反応が出ない人は、15〜20%でした。ほかには、昔は日本人が食べていなかった食品に陽性が出やすいようです」
遅発型フードアレルギーへの対処法としては、アレルゲンになる食品を除去することと、腸環境を整えることが有効だと澤登先生は言います。
「好物が食べられなくなるのを心配する人もいますが、遅発型の場合、即時型とは違って、一定期間アレルゲンを除去することで改善がみられる人が多いのです。症状が改善すれば、頻度を調整しながらまたその食品を食べられるようになるので、ご安心を」
食生活を見直すきっかけとなり、ダイエット効果が出た人も少なくないとか。試してみる価値はありそうです 。
取材・原文/上田恵子 イラスト/かくたりかこ