美腸ケア11
"オルトレキシア"って知っていますか?
健康にハマりすぎると「毒」になる?!
ハリウッドセレブが反面教師?
腸活ブームの落とし穴! を検証
今や美容も健康も一大"腸活ブーム"。
でも、健康情報は、ブームの陰にトラブルあり。
今まで話題を集めた健康トレンドの問題点から、健康情報、腸活情報を上手に活用するポイントを考えてみましょう!
ここでは、2回に分けて腸活に関する有効な情報やトラブルについてご紹介します。
今回は、健康にいいといわれるものをたくさんとりすぎたり、依存してしまう“オルトレキシア”などについてのお話です。
三城 円さん Madoka Sanjo
パーソナル管理栄養士、健康と美容のための食の相談窓口
「San-CuBic(サン キュービック)」主宰として活躍中。
www.san-cubic.jp/
アンジーもカミングアウトした
オルトレキシア
今や空前の「腸活」ブーム。腸活、腸内フローラと名前がつくモノが売れ、昨年から今年にかけて非常に大きな経済効果を生むとまで試算されているといいます。実際に、広告などでは、「どっさり出た!」とか「すぐに出た!」と便秘にまつわるコピーをよく目にします。
「チアシードをたくさん食べた、ジュースクレンズをして、便秘がすぐに治った、といった記事をよく目にしますが、“すぐに効いた”という部分が気になります。買う側としては、すぐに効くという部分に惹かれるのでしょう。でも、チアシードもジュースも薬ではなく、食品です。食品でそんな即効性があったとしたら、効きすぎ。とりすぎの危険があります」と指摘するのは管理栄養士の三城円さん。
最近目立つのが、腸に効く、健康にいい食品と聞くと、一気にとったり、過剰に依存してしまうケース。
「健康にいい、とそればかりとり、逆に栄養が偏る人が増えています。欧米では“オルトレキシア”と呼ばれています。アンジーも自身がオルトレキシアだとカミングアウトしていました」
激痩せが話題のアンジェリーナ・ジョリーは、
オルトレキシアの代表格
ANGELINA JOLIE
Orthorexia
最近、激痩せが加速しているアンジー。健康志向が強い彼女は、以前、菜食主義で死にそうになったことがあり、自らがオルトレキシアであることをカミングアウト。オルトレキシアとは、行きすぎた健康志向で、栄養が偏り、拒食症をはじめ、体に悪影響が出ることを言います。
スムージー&グルテンフリーでダイエット。
でも、リバウンドのガガ様
LADY GAGA
Gluten -free Ketogenic Diet
太りやすい体質のガガ様。父親のイタリアンレストランでパスタを食べすぎるとすぐにリバウンド。炭水化物過多は腸内環境に悪いけれど、まったく炭水化物を抜くのも食物繊維量低下で便秘を誘発し、腸内環境悪化に。
激太りと噂のアニストン。
過去にはレモン水ファスティングに挑戦
JENNIFER JOANNA ANISTON
Lemon Water Fasting
2015年に結婚して、幸せから激太りが噂されるアニストン。彼女も昔からダイエットフリーク。レモン水ファスティングもお試し済み。レモン水で痩せるのは単に超低エネルギーだから。オリゴ糖で甘味をプラスしているので腸活になるというけれど、その科学的根拠はかなり微妙…。
次回は、海外セレブ発信の健康情報に振り回されるよりも、従来の日本食のほうが腸にも体にもよいといったお話をご紹介します。
写真/amanaimages 取材・原文/伊藤まなび