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岩手県北、八幡平からの、 クセになりそうな秘湯巡り

小野アムスデン道子

小野アムスデン道子

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、旅の楽しみ方を中心としたフリーランス・ライターへ。
旅と食や文化、アートなどライフスタイルについての執筆や編集、翻訳多数。
日本旅行作家協会会員。
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こんにちは小野アムスデン道子です。“秘湯”という言葉に引かれて、岩手県の安比高原から八幡平の温泉を回りました。安比高原は、冬にスケールの大きいゲレンデでスキーを楽しんだものですが、夏に訪れるのは初めて。8月上旬は東北の祭りの時期でもあり、賑わっていました。家族で訪れたのですが、子供たちがジップスライダーやプールなどのアクティビティで遊び回っている間、大人はお肌磨きへというわけで、なかなか行かない秘湯を訪れようということになったわけです。

小野アムスデン道子岩手温泉

 

地元の方のおすすめに従い、まず向ったのは緑濃い樹海の中に、源泉掛け流しの宿が松川渓谷に沿ってある松川温泉。ここには、松楓荘、松川荘、峡雲荘と3つの温泉がありますが、吊り橋を渡って行く洞窟風呂があるとかいう松楓荘へ。発見されたのは平安時代、開湯1743年。なんとも鄙びた外観がいい味を出してます。入り口では源泉がぐらぐら沸いていて、効きそう。

小野アムスデン道子岩手温泉

小野アムスデン道子岩手温泉

 

入湯料は、大人500円、小学生以下は250円。なんと洞窟風呂は、昨年の雪で押しつぶされてしまい、修復の目処がまだたってないと言われたのですが、熱めぬるめの2本の源泉が楽しめる湯に入ることに。男女別の内風呂と露天風呂、川を臨む混浴露天風呂がありますが、まずは女湯の内風呂をのぞいてその風情にびっくり。

小野アムスデン道子岩手温泉

岩で組まれた湯船から硫黄の香りが立ち上り、たっぷりの乳白色の湯で底が見えません。階段の手すりを持ってそろそろと中に入っていくと、これがとろんとしてとっても心地よい!露天は結構熱め、内風呂はゆったり浸かれる湯温。とても肩の疲れに効く感じ。

 

 

松川温泉松楓荘 http://www.hachimantaishi.com/~shofuso/

 


外に出ると八幡平が晴れ上がっていました。次は、海抜1400mの東北で最高地にある秘湯、藤七温泉彩雲荘へ。八幡平アスピーテラインを車で走ると、途中の見晴らし台からはこんな素晴らしい眺望が開けていました。

小野アムスデン道子岩手温泉

小野アムスデン道子岩手温泉

 

藤七温泉に向って、車で上っていくといつの間にか周りには霧が。到着すると、夏でもひんやりしています。ここは八幡平の頂上を目指す人も疲れを癒す湯で、外観は山小屋のよう。冬場は雪に閉ざされるので、営業は4月下旬から10月下旬まで。雲海が眼下に望めることもあるそう。入浴料は大人600円、小学生以下300円。

小野アムスデン道子岩手温泉

小野アムスデン道子岩手温泉

 

外からも露天の湯煙が…と、気持ちよさそうに湯に浸かる家族の姿が見える!ここは、6つある露天風呂のうち5つが混浴露天風呂。女性専用露天風呂以外は、囲みもなく、自然の岩場の中で湯に浸かっている感じ。遠目とはいえ、外から見えてしまうので、入り口で体に巻ける湯浴み用の大型タオルも売っています。

小野アムスデン道子岩手温泉

 

樹海の中にあって、白いにごり湯の湯床からブクブクと湯が沸き立つ。驚いたのは自然の泥パックになりそうな底のヌルヌルした湯泥で、中には体に塗りたくっている人も。まさに自然の泥パックです。最後は、内風呂でゆっくり。

小野アムスデン道子岩手温泉

 

藤七温泉彩雲荘 http://www.toshichi.com

 

温泉好きの間でも一度は行ってみたい山あいの秘湯と言われるだけあって、2軒ともいい湯と共に野趣あふれる雰囲気にも浸りました。秘湯巡り、ちょっとクセになりそうです。

 

 

取材協力/IGRいわて銀河鉄道㈱銀河鉄道観光  http://igr-t.jp

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