閉経以降の体の若さを保つには
骨盤底筋(こつばんていきん)と腟の若さ、骨量をキープ!
閉経後は女性ホルモンの分泌が欠乏して、骨盤底筋や腟が緩み、骨こつ粗そ しょう症しょう予備軍になる心配も…。
まずは筋力の衰えや骨量減少を食い止めて、50代の体を老年期まで絶対にキープしたい!
“過去のダイエットが影響するってホント?”
“くしゃみをすると尿もれが!”
“実母が骨粗しょう症です。娘 の私もなりやすい?”
“腟が乾燥して、かゆくて不快”
“SEX するとヒリヒリしてもうイヤ!”
“トイレに行きたい!と思ったら間に合わず…”
これらの症状は、骨盤底筋(こつばんていきん)や腟の若さ、骨量に年齢による変化がおこっているからかも?!
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弾力が命!
骨盤底筋は年齢とともに変化します
40代以降、徐々に弾力が失われていく骨盤底筋。
年齢とともに変化するから、思わぬリスクがあることを、きちんと知っておきたい!
ここでは、骨盤底筋の変化や気をつけるべきこと、起こりうるリスクなどをご紹介します。
今回は、20~30代の状態についてです。
【20~30代】
〝骨盤底筋〞に厚みがあって、
ハンモックのような働きをしている
〝骨盤底筋〞とは恥骨から尾骨まで張り巡らされたハンモック状のインナーマッスルの集まり。骨盤の底で、子宮、膀胱、直腸をしっかりと支えてくれています。また、骨盤底筋には腟口、尿道口、肛門の3つの開口部があり、それらを開け閉めしてコントロールする役割も担っています。私たちが尿意や便意を我慢したり、排泄できるのは、骨盤底筋の筋力のおかげ。ただ、若い頃は伸縮力があって頑丈な骨盤底筋も、女性ホルモンの減少とともに緩みやすくなるのです。
松峯寿美さん Hisami Matsumine
1946年生まれ。東峯婦人クリニック院長。医学博士。日本産婦人科学会専門医。
東京女子医科大学、同大学院卒業。
1980年に開業以来、妊娠・出産・更年期・老年期まで、
婦人科系のQOL(生活の質)を保つ医療を実践。
骨盤底筋トラブルの治療や子宮脱を改善する経腟手術なども行う。
『女性の医学BOOK』(永岡書店)など著書多数
福岡由理さん Yuri Fukuoka
1982年生まれ。理学療法士。
東峯婦人クリニックにて産前・産後の骨盤底筋ケア、更年期以降の尿もれ、
骨盤臓器脱の予防・改善に有効な骨盤底筋トレーニングを指導している。
全身のバランスを整えて不調を改善する理学療法を行う。
共著に『ウィメンズヘルスと理学療法』(三輪書店)など
次回は、妊娠&出産期の骨盤底筋の状態と起こりうるリスクについてご紹介します。
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/大石久恵 監修/松峯寿美、福岡由理