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冬の浴室での死亡事故を防ぐ温度差対策の方法とは/入浴法の豆知識

入浴に健康作用があることは知られていますが、冬の寒い浴室や飲酒後の入浴など、死亡事故につながる危険も潜んでいます。原因と対策を入浴医学の専門家・早坂信哉医師に聞きました。

お風呂での死亡事故を防ぐ、温度差対策を万全に

冬はお風呂での死亡事故が多いというから要注意。「急な温度差によって血圧が急上昇し、脳卒中や心筋梗塞の引き金になるからです。これを防ぐために、脱衣所は暖房で暖めておいたり、湯船のふたを開けてお湯を張り、入浴前にシャワーで浴室を暖めましょう。お湯の温度は冬でも高くしすぎないこと」

入浴前にシャワーで浴室を暖める

 

飲酒後の入浴は、血圧が下がりすぎたり、転倒のリスクがあるのでNG

お酒を飲んだあとにお風呂に入ると危険といわれるけれど、その理由とは? 「酔っているとお風呂で転倒しやすくなりますし、湯船につかりながら寝てしまって溺れることがあるからです。飲酒をすると血管が広がって血圧が下がるので、入浴中に意識を失う危険性もあります。飲酒をしてから数時間は、お風呂に入るのを避け、どうしても入りたい場合は、湯船に入らずシャワーにしましょう」

 

入浴をしないほうがいいのは、熱があるときや、血圧が高いとき

体調不良のときなど、入浴を避けたほうがいい場合も。「体温が37.5℃以上あるときや、血圧が上が160以上、下が100以上あるときは体調不良を起こしやすいので避けること。また、食事の前後30分以内の入浴は、内臓に行く血液が減り、消化不良を招くので避けて」

 

 

早坂信哉
早坂信哉さん
温泉療法専門医・医学博士
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東京都市大学人間科学部学部長・教授。20年にわたり3万人以上の入浴を調査。お風呂や温泉の医学的研究の第一人者。著書に『おうち時間を快適に過ごす 入浴は究極の疲労回復術』(山と溪谷社)など

 

 

イラスト/二階堂ちはる 取材・原文/和田美穂

 

 

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