40代以降、内臓脂肪が増えてしまうのには、さまざまな要因が潜んでいます。食事や生活習慣で、自分では気がつかなかったこと、意外なことも多いかもしれません。ここでは、そんな習慣をチェックしてみましょう。
内臓脂肪をためやすい生活と習慣をCheck!
あなたはどっち?
家事は?
まだまだアナログ or
便利家電大好き
日常の消費エネルギーに大きな差が!
床掃除をしてくれるお掃除ロボットに、乾燥機付き全自動洗濯機、食器洗い乾燥機、布団乾燥機、自動調理鍋…。
「人をダメにする」とまで言われる便利家電、いくつ持っていますか? 数が多いほど活動エネルギーが少ない証しです。家事で使うエネルギーは意外に多く、あり余ったエネルギーが脂肪を増やしてしまいます。
WIN:まだまだアナログ
朝食に飲むなら?
野菜ジュースかスムージー or
スープや味噌汁などの汁物
野菜や果物の糖質量に気をつけて
健康のために野菜ジュースなどを飲んでいる人、そこにトマトやにんじん、果物が入っていませんか? 朝の空腹時に糖質高めの野菜や果物はNG。液体で一気にとるのはさらに危険。
また、ブレンダーやミキサーなら食物繊維まで摂取できますが、ジューサーは取り除かれてしまいます。朝は具だくさんのスープや味噌汁がおすすめ。
WIN:スープや味噌汁などの汁物
ダイエットには?
脂質制限 or
糖質制限
糖質を減らすことに目を向けて!
若いときからダイエット情報が豊富だった私たち。「油っぽいものは太る」の神話に取りつかれていませんか? 脂質だけでなく糖質も体脂肪を増やす原因です。
お肉は食べてもパンやご飯は残すくらいの気持ちで。もちろん、おやつやデザートは低糖質のものを選んで食べましょう。
WIN:糖質制限
気にするのは?
カロリーチェック or
タンパク質チェック
カロリーよりも栄養が大事
食事中の脂質を減らすと摂取カロリーを効率よく減らせますが、その分、糖質が増えてしまっては逆効果。また、カロリーを減らすためにタンパク質やビタミンなどの栄養素を犠牲にするのもよくありません。
運動はダイエットに効果的ですが、タンパク質不足では筋肉を作ることができません。タンパク質をとることを第一に考えて。
WIN:タンパク質チェック
夜は何する?
ゆったり自分の時間 or
睡眠時間を最優先
「眠らないと太る」が正しい
「睡眠が悪いと太る」は近年ほぼ定説です。短い睡眠、浅い睡眠、眠ったり起きたりを繰り返す質の悪い睡眠は、さまざまなホルモンを変化させます。
糖質や脂質分解を促す成長ホルモンや、食欲を抑えるレプチンの分泌は減り、肥満を起こす副腎皮質ホルモン、食欲を増すグレリンが増えます。寝ない、眠れないは肥満に直結するのです。
WIN:睡眠時間を最優先
婦人科の相談は?
かかりつけの婦人科がある or
そのつど受診を考える
女性ホルモンとうまくつき合う
40代〜50代の更年期世代は女性ホルモンが激しく変動して体調もくずれがち。そんななか、大切なのはなんでも相談できるかかりつけの婦人科医を持つこと。
女性ホルモンが減ると内臓脂肪が増えることもわかってきました。そんなとき、ホルモン補充療法などを含め、体の変化への対策ができることも、心強いのです。
WIN:かかりつけの婦人科がある
教えていただいた先生
横山裕一さん
Hirokazu Yokoyama
1959年生まれ。慶應義塾大学保健管理センター教授。医学博士。当初、アルコール代謝を研究、米国留学中、アルコール脱水素酵素(ADH7)の遺伝子解析に従事。本センター異動後は、飲酒を含めた生活習慣、メタボリックシンドローム、脂肪肝などをテーマに数々の研究成果を報告。著書に『こうして落とす! 女性の内臓脂肪』(PHP 研究所)
栗原 毅さん
Takeshi Kurihara
1951年生まれ。栗原クリニック東京・日本橋院長。医学博士。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく病気予防にも力を注ぎ、わかりやすい生活習慣指導に定評あり。肝臓専門医の視点を生かした消化器疾患、糖尿病、高脂血症、脂肪肝、内臓脂肪、肥満などに関する著書多数。クリニックは連日、健康を気遣う中高年で満員に。
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イラスト/マイコ センボクヤ(CWC) 構成・原文/蓮見則子