OurAge世代で多いのは「一度太ると痩せない」という声。特に新型コロナウイルス禍でのステイホーム期間中は、運動不足に加え、深夜まで映画を観ていて太ったという人も…。ぜひ効果的な撃退方法を知って、体型を戻しましょう! 日比野佐和子先生に、代謝アップの鉄則とエクササイズを教えていただきました。
50歳 内科・皮膚科
Y’sサイエンスクリニック広尾
46歳のとき、1年間で15㎏体重を落とした経験を持つ日比野佐和子先生。更年期の痩せポイントは「基礎代謝を上げること」だと言います。
「十分な栄養をとりつつ筋肉をつけて女性らしい体型を目指すには、無理なカロリー制限や激しい運動はNG。
私がおすすめするのは褐色脂肪細胞(体内で脂肪を燃焼し、熱を産生する働きを持っている脂肪細胞)にアプローチする方法です。下記のエクササイズで代謝を上げ、痩せやすい体を目指しましょう」
生活リズムの乱れが体重増加と免疫力低下の原因に!
今年、新型コロナウイルス流行による自粛生活で体重が増えた人も多いはず。太ることを避けるには、毎日をどう過ごすのが望ましいのでしょうか。
「大切なのは、どんな状況でもいつも通り規則正しい生活を送ること。生活リズムの乱れは体重増加と免疫力の低下を招きます。また空腹時に思いきり食べると血糖値が上がり、脂肪をため込みやすくなります。
朝昼晩の食事の合間にナッツやヨーグルトなどの間食をとり、太りにくい体をつくりましょう。体重が減っていないとイライラしてしまうので、体重計に乗る必要はありません」と、日比野佐和子先生。
外へ出なくても、階段の上り下りをしたり、動画配信サービスなどを見ながらエクササイズをするなど、軽い運動をすることはできます。入浴時、湯船につかることも忘れずに。インナーマッスルを鍛えるため、テレビを見ながら腹式呼吸をするのもおすすめです。
背中の贅肉に! 日比野式タオルエクササイズ
「鎖骨のあたりから脇の下、肩甲骨周辺にある褐色脂肪細胞に刺激を与えると痩せやすい体になります。
脇の下にタオルを通し、腕に力を入れてキュッキュッと往復させます。10往復を1セットとして、左右それぞれ3セット行いましょう」
リンパの流れを改善し、下半身のむくみを解消!
「膝の裏にタオルを通し、脚を曲げます。曲げたまま1、2とタオルを左右に動かして膝裏をこすり、脚を伸ばして再び1、2とタオルを動かします。
これを1セットとして、反対側の脚も同じように。左右5セットずつから始め、慣れたら増やして」
首の褐色脂肪細胞を冷やし脂肪燃焼を促す
「褐色脂肪細胞のある部位を冷やすと体温維持のため体が熱を産出。代謝が上がります。
褐色脂肪細胞がある首から上に向け、冷やしたペットボトルをリンパの流れに沿わせて転がすと、一瞬ヒヤッとしてからポカポカ。脂肪燃焼を促してくれます」
撮影/森山竜男 ヘア&メイク/田代ゆかり(HAPP’S) イラスト/ミック・イタヤ 取材・原文/上田恵子