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「腰痛や膝痛がある」人、歩き方に問題がある?/脚や歩行トラブルの原因と対策②

健康のために始めたウォーキングですが、歩いていると腰や膝に痛みが…。こんなトラブルがある場合、歩き方に原因がありそうです。原因に応じて、歩きグセを正す【改善ストレッチ】や【改善クセ緩め】を実践して、正しい歩き方を身につけましょう!

 

お話をお伺いしたのは

森 拓郎さん 運動指導者。「rinato」にてボディメイクやダイエットを指導

森 拓郎さん
Takuro Mori

運動指導者。「rinato」にてボディメイクやダイエットを指導。著書に『いつものウォーキングが最強のボディメイクに変わる! やせウォーク4週間プログラム』(扶桑社)など

 

歩行によるトラブルを招く6つの原因こんな歩行トラブル、ありませんか?

腰痛や膝痛があるにチェックが入ったシート

 

 

腰痛や膝痛がある人は?

 

原因01 上半身の姿勢が悪い

 

ウォーキング中、一歩踏み出すごとに片脚立ちになるタイミングがあります。このとき上半身の姿勢が悪いと、全身が安定せず、うまく前に進めません。

 

「例えば猫背だと前かがみの歩き方、反り腰だと腰が引けたような歩き方に。どちらも骨盤と股関節の連動が悪いため、体重がうまく乗らず、お尻の筋肉が使われません。その結果、太ももやふくらはぎの負担が増え、脚が太くなるのです。足の疲れや腰痛、膝痛の原因にもなります」

 

上半身の姿勢が猫背

タンクトップ¥8,500・タイツ¥12,000/ジュリエ ヨガ アンド リラックス シューズ WW880¥10,900/ニューバランス ジャパン(ニューバランス)

 

猫背だと前かがみになって上半身が後ろに倒れる分、脚を前に出して歩くため脚に負担が

 

上半身の姿勢が反り腰

反り腰だと、つねに下半身で踏ん張った状態になり、ドスドスと歩くため脚太りの原因に

 

【改善クセ緩め】 裏ももを柔らかくする

 

前ももばかり使って歩いていると、裏ももやお尻の筋肉が硬くなりがち。この動きでしっかり緩めて。

 

左右各30〜60秒

 

改善クセ緩め 裏ももを柔らかくする1

キャミソール¥10,500・タイツ¥10,500/ジュリエ ヨガ アンド リラックス ヘアバンド(2本セット)¥2,500/ゴールドウイン カスタマーサービスセンター(ダンスキン)

 

椅子に浅めに腰かけ、背すじを伸ばします。骨盤に両手を当て、左脚を伸ばし、つま先を上に向けます。膝は軽く曲がっていてもOK

 

改善クセ緩め 裏ももを柔らかくする2

背中を丸めないように注意し、腰を反るようなイメージでこのまま上体をゆっくり前に倒します。おへそが地面を向くように骨盤を前に倒すこと。左ももが伸びるのを感じながら30〜60秒キープ。左右各1回

 

 

原因02 骨盤が傾いている

 

猫背や反り腰の姿勢は骨盤の角度にも影響が。

 

「猫背だと骨盤が後ろに、反り腰だと前に傾きます。骨盤が傾いている状態だと、腹筋と背筋の長さを等しく保てずどちらかに負担が偏るので、腰痛やポッコリお腹、膝や首の痛みが生じる原因に。

 

逆に、骨盤が傾いていないニュートラルな状態なら、歩くときも上半身と下半身がうまく連動するので、自然とお腹がへこむほか、お尻の筋肉が正しく使われて脚への負担も減らすことができます」

 

改善クセ緩め】 裏ももを柔らかくする 

やり方は、原因1を参照してください。

 

【改善ストレッチ】 股関節

 

股関節が硬いとお尻が動かず、脚の力だけで歩くので太ももに負担がかかります。ストレッチで柔軟性を高めて。

 

左右各30〜60秒

 

【改善ストレッチ】股関節1

両膝を軽く曲げて床に座り、両手を体の後ろにつき、左足を右膝の上あたりに引っかけます

 

【改善ストレッチ】股関節2

左脚を両手で抱えて股関節を伸ばし、左ももとお腹がくっつくように引き寄せます。お尻やももの奥が伸びているのを感じながら30〜60秒キープ。左右各1回ずつ

 

【改善ストレッチ】 前もも

 

股関節が硬いと前ももに負担がかかり、筋肉が発達して太くなってしまうことに。前ももをよく伸ばして、張りの解消を。

 

左右各30〜40秒

 

【改善ストレッチ】前もも1

右側を下にして横になり、曲げた右腕に頭を乗せます。下になった右脚は直角に曲げ、上になった左脚は真っすぐ伸ばします

 

【改善ストレッチ】前もも2

左膝を後ろに曲げ、左手でつま先を持ち、左足のかかとをお尻に近づけて前ももをストレッチ。腰が反らないように注意し、息を止めずに30〜40秒キープ。左右各1回ずつ

 

 

原因03 膝・足首などにねじれがある

 

下の写真のように脚をそろえて真っすぐに立ったとき、左右の太もも、膝、くるぶしがつくのが理想的。

 

太もも、膝、くるぶしがつくのが理想的の立ち姿

 

「これに対し、足の指先や膝が外側や内側を向いていたら、関節にねじれがある証拠。この状態は、いわゆるO脚やX脚、XO脚で、いずれのタイプも、太ももの前側や外側が張っているのが特徴です。

 

歩けば歩くほど、使い慣れた筋肉ばかり使うので、脚が太くなっていきます。関節のねじれを取れば、レッグラインがすっきりときれいに」

 

【改善クセ緩め】 膝下のねじれを取る

 

膝のねじれを取るストレッチ。膝のお皿が正面に向くことで、脚が真っすぐ出せるようになります。

 

左右各5回+5回

 

膝下のねじれを取る1

右脚を一歩前に出し、つま先を30度内側に向けます。その状態で膝を曲げ、今度は膝のお皿が外側を向くようにゆっくりとひねります。この膝を内側から外側にひねる動きを5回

 

膝下のねじれを取る2

つま先の角度はそのままに、膝のお皿を正面に戻したら、今度は膝を小指のほうへ向けて、真っすぐに曲げていきます。これを5回。左右とも行なって

 

【改善ストレッチ】 足首

 

足首だけでなく、足指の付け根の関節もストレッチ。足首から足指の動きがよくなり、重心移動がスムーズになります。

 

1〜3、3〜1を10往復

 

【改善ストレッチ】足首1

床に座り、両脚を前に出し、膝を軽く曲げます。両手は体の後ろにつき、かかとを突き出すようにして、足首と足指を体側に反らせます

 

【改善ストレッチ】足首2

足指を反らせたままで、足首だけを前に倒して伸ばします

 

【改善ストレッチ】足首3

足指を下ろして、足首からつま先までを真っすぐに伸ばしたら、2→1と戻ります。これを1往復として、10往復

 

 

原因04 股関節の動きが悪い

 

股関節のおもな役割はお尻の筋肉を動かすこと。逆に、股関節の動きが悪いと、お尻の筋肉が使われず、代わりに太ももの筋肉が使われて発達し、太く硬くなってしまいます。

 

「長時間の座り仕事や立ち仕事は、股関節が硬くなる原因に。その結果、裏ももが硬くなると骨盤が後ろに傾いてお尻が垂れやすくなり、前ももが硬くなると骨盤が前に傾き、前ももが張りやすくなります。骨盤が不安定なためお腹に力が入らず、ポッコリお腹にも」

 

【改善ストレッチ】 股関節

のやり方は原因02(上記)をご参照下さい。

 

 

撮影/城 健太(vale.)<人物> ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) モデル/鈴木サチ スタイリスト/工藤満美 イラスト/内藤しなこ 取材・原文/和田美穂

 

※この記事はMyAge2020年冬号に掲載されたものです。記事中の商品の価格は、税抜価格で表示されています。商品をお買い求めの際は消費税を含めた総額をご確認ください。

 

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