毎日何気なくしている掃除やシンク周りでの家事。理学療法士の山口正貴さんに、見直しておきたい生活習慣を教えていただきました。
よい姿勢の時間を長くする
つねに背中を丸めたラクな姿勢を続けていると、やがてその姿勢が固定されます。
「予防するためには、日頃からよい姿勢の時間を少しずつ長くすることです。それだけで背筋の筋トレになり、姿勢矯正の役に立ちます」
●低いシンクは開脚で調整
身長に対してシンクが低い場合は、背中を丸めずに、左右の脚を開いて高さを調整します。背すじを伸ばしたまま作業する習慣を
●掃除機がけは背すじを伸ばして
一度に広い範囲をかけようとすると、前かがみになりがち。背すじを伸ばして、手が届く範囲だけにして、自分がこまめに動きます
●洗髪時にも背すじを意識する
何気なく行っていることですが、こんなときにも背すじを伸ばすように意識して! 毎日の小さな積み重ねで背筋は鍛えられます
姿勢の改善は生活習慣から
姿勢を改善するためには、まずは毎日の生活習慣の見直しから!
「ポイントは体にかかる“ストレスを上手に逃していく”こと。そして、少しずつ“よい姿勢の時間を長くする”ことです。こうすることで、体がこり固まるのを防ぎ、背筋を鍛えることができます」(山口正貴さん)。
この毎日の小さな積み重ねが大きな差に!
教えていただいたのは
山口正貴さん
Masataka Yamaguchi
1980年生まれ。東京大学医学部附属病院リハビリテーション部 理学療法士。2016年の研究論文で日本理学療法士学会の第8回優秀論文表彰で優秀賞を受賞。著書に『背骨の医学』(さくら舎)、『「ねたままストレッチ」で腰痛は治る!』(集英社)など
撮影/高山浩数 イラスト/おおさかあゆみ 構成・原文/山村浩子