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サプリって飲んだほうがいいの? 専門家の意見は

「人生100年時代」の今、健康寿命を延ばすために改めてサプリメントへの関心が高まっています。サプリメント先進国であるアメリカの情報も交え、「転ばぬ先」に知っておきたい最新機能&商品をチェック!

 

 

認知症、ロコモから全身保湿まで!

機能性表示食品の登場で、サプリメントが進化してます!

日本における健康食品やサプリメントは、4年前に機能性表示食品の制度が始まったことで、大きく前進。
有用性が表示されたことで、消費者も選びやすくなりました。

 

教えてくださるのは:

 

天ヶ瀬晴信さん

Harunobu Amagase

国際栄養食品協会理事長。東北大学特任教授。薬剤師。米国栄養学会、日本ビタミン学会会員。23年間、米国で医薬品や健康食品、サプリメントの機能研究や開発に携わる

 

後藤典子さん

Noriko Goto

日本サプリメント協会理事長。ジャーナリストとして、サプリメントに関して生活者のための公正中立な情報を提供。『サプリメント健康事典』(集英社)など著書多数

 

 

病気にならないためのセルフケアに

サプリを活用!

 

日本は世界でもトップクラスの長寿国。しかしながら、平均寿命と健康寿命に隔たりがあり、日常生活に制限のある“健康でない”老後の期間が長いこと、それに伴う医療費や介護費の増加が問題になっています。

 

「そこで政府は医療費の削減のため、健康寿命を延ばすことを政策に掲げ、病気や要介護にならないための“予防”に力を入れるようになりました」(天ヶ瀬晴信さん)

 

その一環として、健康食品やサプリメントに関する制度の緩和を実施。

 

「それが、2015年4月にスタートした機能性表示食品制度です。これまで健康食品では、“関節の動きの悩みを緩和”といった機能性を表示できるのは特定保健用食品(トクホ)や栄養機能食品(ビタミン、ミネラルなど)だけでした。この制度によって有用性を表示できる範囲が広がり、一般消費者にとっては食品を選ぶ基準がわかりやすくなったことが大きなメリットです」(後藤典子さん)

 

 

では、トクホとどこが違うのでしょう?

 

「トクホは厳しい認定基準があり、消費者庁が食品ごとに効果や安全性を“審査”しています。一方、機能性表示食品は、消費者庁が規定した一定の有用性や安全性などの条件をクリアしたうえで、有用性を示す書類を提出する“届出制”。あくまで“企業や生産者の責任において”機能が表示できるシステムです。対象になるのが食品全般なので、野菜や果物にも適用されます」(天ヶ瀬さん)

 

現在、機能性表示食品の受理件数は1700品目以上。この制度により、日本のサプリ業界は大きく前進しました。

 

「よく、サプリは本当に必要ですか? という質問を受けますが、日本人は特に必須微量栄養素であるビタミン、ミネラルが不足しています。ファストフードや加工食品の多用、精神的ストレスはビタミンを消費し、免疫機能を低下させます。健康の基本は食事ですが、その補助にサプリを上手に活用するのは現代人の知恵かもしれません」(後藤さん)

 

「上手な選び方や活用法としては、まずは不足している栄養素のサポートとしてマルチビタミン、ミネラルをベースにとり、そのうえで、気になる不調に合わせた改善目的サプリを加えていくのがいいでしょう。自分に合ったものを見つけるには、自分で試してみることです。人の体は千差万別。友人のすすめが自分にもいいとは限りません。そして、継続しないと効果が出ませんので、最低でも1週間、できれば3カ月は飲み続けてみてください。変化を感じなかったらほかの商品に変更したり、体調に合わないようなら摂取を中止してください。あくまで自分で価値判断をすることです」(天ヶ瀬さん)

 

その時々、時代を反映した商品が登場するサプリメント。そんな最前線のキーワード別に、健康寿命のために“プラスしていきたいサプリ”を中心にピックアップしました。

 

 

サプリ先進国アメリカでは
76%の人がサプリを摂取しています

 

「アメリカでは1994年に制定された制度によって栄養学やサプリメントを健康増進に役立てる動きが生まれ、その結果、7年間の累計で5兆円以上の医療費が削減。民間保険制度のアメリカは医療費や保険料が高いこともあり、病気にならない"予防"、栄養に関する"教育"に力を入れてきました。それを反映してか、現在は約76%の人がサプリメントを摂取しています。最近はさらに品質のよさを重要視する傾向があり、オーガニック素材、体への吸収性や効果など、管理が徹底されたものが求められています。日本も機能性表示食品の制度を機にこうした動きに追随し、消費者自身が賢く健康管理できるようになるといいですね」(天ヶ瀬さん)

 

アムウェイ社の「ニュートリライト」ブランドのサプリメント原料となる一部植物を育てる、米国ワシントン州のオーガニック農場。

資料提供/アムウェイ

 

 

次回は、認知症予防に効果的なサプリメントをご紹介します。

 

 

イラスト/古瀬 稔 構成・原文/山村浩子

 

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第2回/認知症予防が期待できるサプリメントは、50~60代から飲んだほうがいい?

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