大腸のつらい症状、
「下痢」にさよならしたい!
毎日のストレス! 下痢はどうして起こるの? 解決策は?
大腸のつらい症状に関するQ&Aにお答えします。
Q-5
下痢に吐き気や嘔吐、発熱がある場合は
どんな病気が考えられる?
急性の下痢に嘔吐、発熱、関節痛などが伴う場合は「感染性胃腸炎」の可能性が。おもにウイルスや細菌の感染による胃腸炎で、ノロウイルスやカンピロバクター、サルモネラ菌などが代表的。ノロウイルスの潜伏期間は 24〜48時間、おもな感染源は生の二枚貝。カンピロバクターは1〜7日、おもな感染源は生の鶏肉やレバー。サルモネラ菌は6〜 72時間、おもな感染源は生肉や卵など。基本的に加熱処理を十分にすることで予防できます。
Q-6
下痢をしているときは水分の摂取は控えるべき?
下痢は便の中の水分が過剰になった状態なので、それなら水分摂取を控えたほうがいいと考えがち。しかし、下痢が続くと体の水分を大量に排出してしまうので、体は脱水状態に陥っています。脱水症にならないためにも、適切な水分と電解質(塩分)の補給が大切。経口補水液やスポーツドリンクがおすすめです。お腹を冷やさないように温かい白湯や番茶でもOK。暖かい服装でお腹を温めて体を休めましょう。
Q-7
下痢のときはどんなものを食べたらいい?
下痢をしているときは、消化のいいものを食べて、胃腸を休めることも大切。消化がいいのはおもに炭水化物で、おかゆやよく煮込んだうどんがいいで しょう。ほかに、卵や豆腐、白身魚などのタンパク質は傷ついた粘膜を修復します。りんごやバナナなどのカリウム豊富な食品もおすすめ。反対に、揚げ物などの高脂肪食、繊維が硬いごぼうやれんこん、腸を刺激するカフェイン飲料、炭酸飲料、アルコール類、からいものや冷たいものは控えましょう。
Q-8
下痢は薬で止めないほうがいいって本当?
感染性の下痢は、有害な菌やウイルスなどを体外に排泄する生体防御反応のひとつ。むやみに下痢止め薬を用いると、かえって状態が悪くなることもありえます。しかし慢性的な下痢で、日常生活に支障が出るようなら、脱水などで体力を消耗しないよう適切に薬を服用しましょう。医師が処方する薬には、症状や原因によって、腸のぜん動運動を抑えるもの、便を固める薬、整腸薬などがあります。
次回は、苦しい「お腹の張り」を解消する方法は? ほか、Q&A Part3をご紹介します。
イラスト/ミック・イタヤ 取材・文/山村浩子