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家事を頑張れば乳がんにならない?乳がんを防ぐためにできること/50代。乳がんサバイバーになりました。

hijiri

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都内在住の50代会社員。2019年5月に乳がんと診断される。仕事を続けながら10月までに3回にわたる手術を経て、2020年1月に放射線治療が終了。現在は、10年間にわたるホルモン療法薬の服薬を継続、年に一度の検診で経過観察中。放射線治療中も継続したランニングの趣味が高じて、ランニングアドバイザー、スポーツ医学検定2級、ナヴィゲーションスキル シルバーレベル等の資格を持つ。「琉球茶道ぶくぶく茶」東京分室主催。元おでかけ女史組メンバー。

 

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美容院で読んだ週刊誌にあった「家事をがんばれば乳がんリスクが減る」という記事。乳がんサバイバーであるhijiriさんは「それってどういうこと?」と興味を持ち、さっそく定期健診で医師に聞いてみることに。厚生労働省から出された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」をベースにした記事のようですが…

先日、美容院で週刊誌を読んでいたら、「家事を励めば乳がんリスクが激減する!」という記事を見つけました。 なんでも、今年1月に厚生労働省から発表された「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」の中で、”日常的な運動経験があり、身体活動が活発な人は循環器疾患、2型糖尿病、がん、ロコモティブシンドローム、うつ病、認知症などの発病リスクが低い、という内容があったことをベースにした記事のようでした。厚生労働省発表のガイドの中にも、身体活動の1例として掃除機をかけるイラストが載っています。

 

タイトルはちょっとセンセーショナルすぎるとは思いますが、確かに運動がいいというのは実感として納得できる。でも、それって健康全般に言えることだよね?
言われてみれば、具体的に「乳がんにならない方法」ってあるのでしょうか。

 

乳がん手術後に10年間の予定でホルモン療法を続けている私は、ふとそんなことを考えました。ちょうど定期検診の予約があったので、せっかくなので主治医にきいてみることにしたのです。

 

「運動すればがんになりにくい」の本当の意味

 

乳がんのような女性特有のがんは、ホルモンが関係していることが多いことが知られています。乳がんの発症はホルモン、特に女性ホルモンであるエストロゲンの影響を強く受けるといわれています。私の乳がんも女性ホルモンのエストロゲン由来なので、理解できます。

 

このホルモン関係ですが、年齢が高くなればなるほどバランスが崩れがちになるそうです。そもそもがんとは、正常な細胞の遺伝子が傷ついてできた異常な細胞が増え続ける病気のことです。バランスが崩れるということは、この危険が高まるわけです。 運動によって血行や代謝がよくなると、それを改善できる可能性は確かにあるとのこと。あー、なるほど。

 

ホルモン由来であれば、閉経したら乳がんにならないのですか?という質問もしてみたのですが、閉経後もエストロゲンは副腎や脂肪細胞等で産生するらしく、完全になくなるわけではないそうです。 そういえば、以前書いたブログで、閉経後はホルモン治療の薬が変わるらしい、という話がありましたが、それはその“ホルモンを出す場所”が変わるせいらしいのです(納得)。

 

ちなみに、産生されるとはいえ、閉経後のエストロゲンはそこまで量は多くないそうですが(つまり減るわけで、これがいわゆる更年期障害の原因ということでこれも納得)、肥満率が高めの人は閉経後もエストロゲン分泌量が比較的多い傾向があり、乳がんになる確率がそこまで減らなかったりするそうです。 つまり海外ニュース映像などでたまにお見掛けするような極端な太り方はよくないということで、運動すると効果があるというのは、そういう意味合いもありそうです。

hijiriさん ランニングイラスト

 

運動で身体を元気にすれば、細胞の異常化を抑える可能性はあるのかも

 

ちなみに、前々回書いた、筋肉やトレーニングは裏切らない、などという「筋肉をつけることによる効果」については、現状、筋力トレーニングが乳がんを予防するというデータはないそうです。 免疫細胞を運んでくれるリンパにも運動の良い影響は確かにあるけれども、乳がんだけの話ではないし、さらには乳がんには遺伝性のものもあるので一概にはいえないとのことでした。

 

でも考えてみたら、私の乳がんは脇の下のリンパにも転移していたステージ2だったわけで、ここら辺りの血行やリンパの流れがよければ、細胞が異常化することを防いでくれそうな気もします。つまり、胸周りや、もっと広くとらえれば肩から胸にかけてという感じでしょうか。

 

そう考えると、胸周りや腕をよく動かすことにはもしかしたら効果があるのかもしれませんし、「家事を頑張れば乳がんになりにくい」という説は、言葉自体はセンセーショナルとはいえ、体を動かすことによる効果としては、そこまで的外れではないのかもしれませんね。

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