52歳から、更年期の不調から脱するため、様々なことにチャレンジしてきた作家・横森理香。
その体験が一冊にまとまった『コーネンキなんてこわくない』(集英社刊)は、
女性誌などでも話題になり、“コーネンキ”を明るく乗り越えようという流れを作った。
そんな彼女が、以前、イケメンインストラクターに太極拳のレッスンを受けたタイチスタジオで、資格取得に挑戦!!
なんと、メディカルタイチ3級資格取得に挑戦!
自分に自信がなくなる、将来が不安。
コーネンキの典型的な症状ではないだろうか。
気になるユーキャンのCMじゃないけど、資格取得も、コーネンキ対策の一助となるに違いない。
まず筆記用具を持ってどこかに「勉強をしに行く」というのが逆に新鮮だし、実技も含めて三時間みっちり何かを習得することなんて、このトシになったらまずないことだ。
覚えられるんか? って問題でもあるが、前頭葉が活性化すること間違いないw。
メディカルタイチは、医学的にその健康効果が立証された太極拳で、健康増進のため、その基礎を学ぶのが三級講座だ。
知らないところに行くのは億劫なお年頃だが、場所も取材で慣れ親しんだ東銀座のタイチスタジオだし、旧知のユリさんもお友達を連れて参加するというので、私も友達のはるえを誘って参加した。
はるえの勤務先は目と鼻の先だし、太極拳にハマってくれれば、きっと運動不足も解消されるに違いない。
久しぶりのタイチスタジオ。日曜の朝10時からの講義だから、9時過ぎには家を出、地下鉄を乗り継ぎ40分。だーんと、歌舞伎座前に降り立った。
なんかすがすがしいぞっ、朝早く、東銀座に立つ✨ みたいな。すでに歌舞伎座前には、大向こう席取りの列ができている。
10時から3時間だから、お腹が空いてはいけないと(これが一番心配?)、朝作ったキンパもバッグに忍ばせてある。
一本巻いて、半分娘の昼ごはんに、半分私のランチにと、やる気満々の日曜だ。
「おはようございまふ・・・」
ぼーっとしたていで、はるえがやって来た。私は既に体操服に着替え、漢方茶のブレンドをしていた。
Taich Cafeでは自分の体調に合わせて、好きな漢方茶をブレンドできるのだ。
私は、春なのでデトックスにドクダミとよもぎ、寒さ対策に生姜、更年期症状に効果があるというカシア、香りづけにレモングラスをブレンドした。
「えら~い。私、メンドクサイから、できてるのでいいわ」
とはるえ。ポットには、「今日の漢方茶」が既に淹れてある。
「じゃ、プーアール茶でw」
私は、自分でブレンドした漢方茶が、香りも良く美味しいことで悦に入った。
講師は、中国の最年少太極拳チャンピオンである張イツヨウ先生✨
お若いながらもキャリアは長く、2007年の来日以来、全国で太極拳の普及に努めている。美人で日本語が達者! ヨウコという日本名までもっている。
お茶を飲み飲み、教科書に従った講義を聞く。
小さい頃から、落ち着きのない生徒だったが、55にもなろうとする今も、お茶がなくなるとすぐカフェコーナーに行き、お湯を足し、キャンディをもらってくる。我ながら、こんな自由な生徒やだ~?
「はい、では、まず、あなたは、健康ですか? という質問です」
し~ん、とする中、
「はーい、健康でーす」
と応えるバカ(私)。
「一人ですか? そう、現代人は自分を健康であると、言える人が少ないんです」
「WHO憲章にある「健康」の定義:健康とは病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも精神的にも、社会的にも全てが満たされた状態にあることを言う。
だけど、現代人は病気ではないけど、健康でもない人が多いんですね。
これが、中国最古の医学書『黄帝内経』にある陰陽思想、五行論理からいう未病の状態」
健康や未病の概念については、私も長年研究しているので今更学ぶべきこともないし、陰陽のマークや陰陽思想についても熟知しているつもりだ。
太極拳に共通項も多い「ベリーダンス健康法」の講師として十年、生徒たちに総括的な「健康術」と知識を伝授している。
そんな私でも、今回の講義で衝撃を受けたのは、中国の「気」の概念についてだ。
「みなさん、『気』とは、なんだと思いますか?」
というヨウコ先生の質問に、元気よく手を上げ、
「はーい、目には見えないけど、確かに流れているエネルギーのことでーす」
私が答えると、ヨウコ先生、
「中国では三つの気があると言われています。
一つは、お腹の中にいるとき、お母さんから栄養をもらっているから、気をお母さんからもらえてる。
二つ目が、生まれてから。自分で呼吸して、食べ物、水を摂取して栄養=気を取り入れる。
三つめが、見ることはできないけど、宇宙空間や自然環境からいただく気」
と説明してくれた。
「これは、中国の養生法の教えで、私たち小さい頃から何度も聞かされて育ったよ」
うーん、この正月台湾旅行に行ったときから、なんか繋がってるぞっ。
医食同源の中国圏、「気」は、目に見えないエナジーだけでなく、「食(栄養)」のことでもあるようだ。
確かに、私たちは日々、飲んだり食ったりして生きていて、食物の「命」をいただいているわけだから、これを「気」と捉えるのは正解だ。
久しぶりに、深遠なものに触れ、やる気が出て来た!
さて、次は実技の講座。さて、資格取得はできるのか??
・・・後編へ続く・・・
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作家・横森理香が更年期の不調解決のため、空中ヨガ、イケメン太極拳、コルギ、観光ウォーキング、グルテンフリーなどに次々チャレンジ。読むだけで気持ちが前向きになる一冊です。
(集英社 定価 本体¥1,400+税)