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更年期の高血圧に、犬と湯たんぽ

樫出恒代

樫出恒代

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。
美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)
OurAgeインタビュー「信じていなかった漢方の力に救われて、この道を究め続ける薬剤師」はこちら

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樫出さん 愛犬

無防備に半分口開けて
寝てる我が家の犬

 

見てるだけでも

癒されて
力がぬけますね

 

こんな感じでいるときは、

副交換神経、優位です〜

 

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーターの

樫出恒代です

 

私の漢方カウンセリングの際には、

舌診、腹診とともに

血圧を測定します。

 

「えっ?!」

「わたし、こんなに高いの?!」

 

と、いうことがあります。

特に、更年期世代の方。

 

実際、上の血圧が150以上で

下の血圧が95以上の方が
増えます。

 

だいたい、若いとき(20〜30代)は、

上の血圧が100いかなかったのに〜〜、と
いう方が多い。

 

ということは、

若いとき、低血圧で冷え症であったと

考えられる。
そういう方が更年期になって、
女性ホルモンの急激な
減少や、ストレスなどから
出る不調。
そのひとつに
高血圧があるのです。

 

 

 

なぜ更年期を迎えると高血圧になるのでしょう?

そもそも血圧とは何か?

 

血圧とは、

心臓からおくられる

血液が血管壁に与える圧力の大きさのこと。
一般的に上の血圧(最大血圧)は
心臓が収縮している状態の
大動脈の血圧で、130mmHg以下が正常。
下の血圧(最小血圧)は
心臓が拡張している時の大動脈の血圧で
85mmHg以下が正常値です。

 

しかし、この正常値から

はみ出てしまったからといって
すぐに
「わたしは
高血圧だー(><)」と
決めつけることはできません。

 

特に更年期世代は、

こころもからだも不安定になる。
ということは、
血圧も高くなった、と思ったら
低くなったりするものです。

 

 

更年期高血圧

その原因のひとつに、

女性ホルモンの
エストロゲンの減少があります。

 

エストロゲンの分泌を指令している脳の

視床下部が、減少したエストロゲンを
出そう、出そうと、オーバーワークとなり、
それにより
同じ視床下部がコントロールを
担っている自律神経も乱れるようになる。
自律神経の乱れから、血圧も不安定に
なっていくのです。

 

もうひとつは、

この自律神経の交感神経が常に優位になること。
これは、
女性ホルモンの分泌の問題だけでなく、

 

例えば

 

・働き過ぎ

・睡眠不足
・肉・揚げ物・塩分の摂り過ぎ
・お酒の飲み過ぎ
・痛みどめなどのクスリの飲み過ぎ
・冷え
・考え過ぎなどの精神的ストレス

 

などで

交感神経の緊張が続くと
血圧を高くしないと
血流が全身に行き渡らなります。
だから、
身体の反応として、
血圧を上げなければいけなくなる。

 

そのため、高血圧になるのです。

 

 

 

高血圧の改善には、あるものを優位にすることが大切です。

漢方的には

「人をまるごとみる」
だから、
血圧が高い!たいへん!
早く下げなきゃ!も
大事だけど、

 

なぜ、その人の血圧が高くなったのか、を

もっと大事に考えます。

 

血圧は、年齢とか生活環境とか

精神的な状況な状態によって、
瞬時に変化することもあります。

 

血圧が高くなるくらい

交感神経が緊張する毎日を
おくっているのであれば、
まずは、副交感神経を優位にするような
生活を心がけてみる

 

◯23時までに眠る

◯仕事と自分、どちらが大事か考える
◯自分にとってのストレスは何か、
それを少しでも、軽減させる努力をする
◯身体を温める
◯野菜・玄米などの噛むことが必要なものを
ゆっくりいただく
◯ボーッとする時間をつくる
◯好きなもの、ひとに、触る・抱きしめる
(オキシトシンホルモンが副交感神経を優位に)

 

私は、

湯たんぽをつかって
身体をゆるゆるにして、ぐっすり寝ます。
犬に触ることで、オキシトシンホルモンを出し、あ〜しあわせ〜〜〜〜。

 

そんなことで、知らず知らずに、

副交感神経を優位にしてます。

樫出さん 湯たんぽ

いまは、
パソコン、スマホなどで、
すぐに連絡がとれて、
すぐに返事をしなきゃいけない。
みんな急いでいる時代。

 

そのため

いつの間にか
交感神経が優位になって、
呼吸も浅くなり
血圧も上がりやすい、傾向がある
のですね。

 

心配になったら

同じ時間に
自分で血圧を測ってみてくださいね。
(でも、そんなに真面目にならず。
なぜなら、測る時に緊張してしまうから、
上がってしまうので)

 

そして、血圧が高めなら、

身体からのメッセージ
と思って
まずは、
養生をはじめてくださいね。

 

できること、

できる養生を、まず
やってみよう。

 

身体はいつも

メッセージをおくってくれています。
それに氣づいてあげてくださいね。

 

 

次回は、

血圧の変化に対応できる漢方薬と食材に
ついてです。

 

 

注:漢方薬については

漢方専門の医師や漢方薬剤師

漢方アドバイザーなどにご相談・

カウンセリングの上お飲みください。

 

 

イラスト/樫出恒代

 

 

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