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更年期の女性が受けたほうがいい検診、気を付けたほうがいい疾患とは

子宮頸がんは若い女性にリスクが高いがんですが、閉経後に膣内細菌叢の変化が起こり、リスクが再び上がることをご存じですか? そのほかも更年期から問題が起こりやすい疾患を知り、しっかり検診を受け、備えることが大切です。 

Q. 更年期の女性が受けたほうがいい検診は?

A. 子宮頸がん乳がん、場合により子宮体がんなど

「子宮体がんは女性ホルモン由来のがんではあるものの、閉経が遅い人、閉経後に不正出血がある人にはリスクがあります。

 

『閉経したから』と過信せず、子宮体がん検査を受けましょう。ただし痛みを伴うこともある検査です。婦人科検診で超音波検査を併用している人はエコーで子宮体がん変化も見られるため、子宮体がん検査まで受けるかどうかはその後の判断でもいいでしょう。

 

子宮頸がんは性交経験のある女性、特に若い女性にリスクが高いがんではありますが、閉経後の腟内細菌叢の変化により、更年期世代になって子宮頸がんリスクが再び上がってくることはあまり知られていません。子宮体がん、乳がん検査とともに、子宮頸がん検査も継続を」

 

重要度★★★

【推奨される検査】
・ホルモン検査
・動脈硬化検査(ABI/PWV、CAVI、頸動脈超音波検査)
・骨密度検査(レントゲン検査で実施)
【医療機関】
・人間ドック専門施設

 

重要度★★★

婦人科系

【気をつけたい疾患・病態】
・更年期障害
・萎縮性腟炎
・婦人科二次検診のフォロー
・骨量の低下(骨粗しょう症を含む)
【医療機関】
・レディスクリニック
・更年期外来専門

 

重要度★★

内科系

【気をつけたい疾患・病態】
・コレステロール高値
・血圧の上昇
・血糖値の上昇
【医療機関】
・地域の内科

 

重要度★★

整形外科系

【気をつけたい疾患・病態】
・関節痛
・腰痛
・骨粗しょう症
【医療機関】
・地域の整形外科

Q. 遺伝子検査で婦人科のがんのリスクはわかる?

A. ふたつの検査があります

「婦人科系がんのリスクを調べる遺伝子検査はおもにふたつ。子宮頸がんの原因であるウイルスに感染しているかどうかがわかるハイリスク型のHPV検査と、乳がん、卵巣がんの遺伝子リスクを調べるHBOC検査です。

 

遺伝性乳がんは比較的少ないものの、家族歴がある人は、一度相談するといいでしょう。閉経後、子宮頸がんリスクは再び上がるので(上のQ.参照)、無関係とはいえません」

 

吉形玲美
吉形玲美さん
産婦人科医、医学博士
公式サイトを見る

浜松町ハマサイトクリニック特別顧問。大学病院で医療の最前線に立ち、女性医療・更年期医療のさまざまな臨床研究にも数多く携わる。女性予防医療を広めたいという思いから、現クリニックへ。更年期、妊活、月経不順など女性の体のホルモンマネジメントが得意。著書に『40代から始めよう! 閉経マネジメント』(講談社)

 

 

イラスト/平松昭子<アイキャッチ> 構成・原文/井尾淳子

 

 

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