気持ちよく目覚めた後は、体のリズムを整えるためにしっかりと朝ごはんを取りましょう。トリプトファンを含む食品で夜の睡眠の質を高める効果も!
お話を伺ったのは
梶本修身さん
Osami Kajimoto
1962年生まれ。東京疲労・睡眠クリニック院長。医学博士。医師。大阪大学大学院医学研究科博士課程修了。2003年より産官学連携「疲労定量化および抗疲労食薬開発プロジェクト」統括責任者を務める。著書に『すべての疲労は脳が原因』(集英社新書)シリーズなど
朝ごはんは抜かずにとって体のリズムを整える
忙しくても朝ごはんは抜かずにとるのが正解。
「太陽光を浴びることと同様に、朝食をとることも生体リズムを正しくリセットする効果があり、このふたつのアクションはとても重要。
主食とおかずをしっかりとるのが理想的ですが、時間がないときはフルーツだけでもいいので、朝は何かしら食べましょう」
朝食でトリプトファンを含む食品をとり夜の睡眠の質を高める
朝食におすすめなのが、トリプトファンを含む食品。
「トリプトファンは必須アミノ酸の一種でセロトニンの材料になります。セロトニンは夜になると睡眠を促すメラトニンに変化。ですから朝にとるならトリプトファンを含む食品がおすすめです。
トリプトファンは、チーズや牛乳などの乳製品や、大豆食品、バナナ、そばなどに多く含まれています」
自律神経が完全に目覚めていない朝の散歩やジョギングはNG
朝起きてすぐの散歩やジョギングは、おすすめできない習慣。
「朝早い時間は自律神経がまだ十分に目覚めておらず、正しく働ける状態になっていません。そんなときに運動をすると、心拍や血圧のコントロールが追いつかず、心筋梗塞などを招く危険も。
朝は運動は避け、起床時に布団の中で軽く体を伸ばす程度で十分です」
イラスト/いいあい 構成・原文/和田美穂