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腟まわりが乾燥するので、婦人科のアドバイスをもとにフェムケアを始めましたが、お金も時間もかかります。これ、いつまで続くのでしょう?(51歳)【更年期のフェムゾーンの悩み】

八田先生によるフェムゾーン(デリケートゾーン)に関する悩み相談室。今回がいよいよ最終回となりました。眼差しは優しく切れ味鋭いご意見番、これまでに救われた人も多いのでは? 最後の相談ごとも先生らしいストレートなアドバイス、よろしくお願いします!

 

答えてくださった方

八田真理子
八田真理子さん
産婦人科専門医
公式サイトを見る

幅広い世代の女性の診療・カウンセリングを行う地域密着型クリニック「 聖順会 ジュノ・ヴェスタ クリニック八田」院長。著書に『思春期女子のからだと心 Q&A 資料ダウンロード付き』(労働教育センター)、『産婦人科医が教える オトナ女子に知っておいてほしい大切なからだの話』(アスコム)ほか。

 

 

フェムケアしているという自信が、女の品格につながる!

 

「フェムケアはいつまですればいいの?」

 

これも聞かれることが意外と多いんです。

それには必ずこう答えています、「一生ですよ」と!

 

フェムゾーン(デリケートゾーンではなく、今後はこう呼びましょう)のケアは、特別なことではなく毎日の習慣にしていこうじゃありませんか。

 

顔や体を洗って保湿したりマッサージをしたりするのと同様に、フェムゾーンも洗った後は専用アイテムできちんとケアして、いつもふっくらふかふか、プルプルしっとりさせておきたいもの。

 

これまでのお悩みにもあったように、40代以降はかゆみ、ムレ、におい、ヒリヒリ感、シワやたるみ、黒ずみ、性交痛、尿トラブル…とさまざまなトラブルが押し寄せてくることになります。

 

年を重ねるにつれ、どう変化するのかわかっているのだから、もはやケアは必須。

 

専用のケア用品もどんどん需要が高まっているので、安心して使える高品質のものも、少しずつお求めやすくなっていくはずです。

 

選び方については、第5回を参考にしてくださいね。

 

 

更年期になると女性は何に対しても自信がなくなってくるものですが、例えば上質のランジェリーをつけている女性は、プチプライスの下着をつけている人よりも大人の女としての余裕や、内側からにじみ出る品格を感じます。

 

フェムケアにもそれと同じことが言えるんです。

見えないところにお金をかけたり大切にケアすることは、その女性にとって自信となり、凛としたたたずまいにつながると思います。

 

人生100年の時代、フェムケアは裏切らない!

 

加齢や女性ホルモンの減少で、若々しさや美しさ、ファッションやメイク、健康までもあきらめたくなってしまうことがあると思います。

 

更年期になると誰でもさまざまな変化が起き、体力ややる気まで落ちてくるもの。気持ちが老けて好奇心がなくなると、それが顔かたちにもボディラインにも影響します。

 

それが病気を引き起こすことにもつながっていきます。

 

でも、そこで「もういいや」となってしまわないで!

私たちは人生経験も豊かなわけですから、何かきっかけがつかめると、スイッチが入って意外に前進できるはずです。

 

それが顔につける一本の美容液という人もいるかもしれません。

ジムに行って筋トレを始めたことがスイッチになる人もいるでしょう。

HRT(ホルモン補充療法)がきっかけになる人も多いと思います。

 

年を重ねてきても、フェムゾーンがプルプルしっとりしている人は健康です。

 

事実、何歳になってもセックスやマスターベーションを続けている人は、骨盤の血流がいいのでシオシオになっていない。ふっくらしています。

 

同時に、頻尿や尿もれなどの尿トラブルも少ないことがわかっています。

 

それが女性としての若さの証しでもあると感じます。

 

私には、ふっくらしたフェムゾーンがニコニコしているように見えるのです。

 

[アラ還というのに、年々若く美しくなる八田先生。今後も目が離せません!]

 

セックスや自慰などというと、どうしてもいやらしいイメージとして受け止める人もいますよね。

 

日本人は、まだそういうところを封印しておきたい、口に出さずにおきたい人が多いんでしょうね。

 

秘するところというか、まだまだ陰部というイメージが強い。

 

「陰部を明部に」は、私の患者さんの名言でしたけれど、本当にその通りだと思います。

 

外陰部という言い方も、デリケートゾーンという呼び方ももうやめましょう。

 

フェムゾーン、フェムケアという言い方が一般的になる日が来るように、言い続けていきますね!

 

 

取材・文/蓮見則子 

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