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子宮筋腫が急に大きくなり、40代で全摘手術。その後不調を感じることはなく、体も心も軽くなりました!

30歳以上の3人に1人、40歳以上は2人に1人の高頻度で発症するともいわれる子宮筋腫。自身や身近な人でも罹患したことがある、という人は多いのでは? 過多月経や月経痛、人によっては不妊の原因になることも。治療は? 手術は? その後は? 10人の子宮筋腫経験者が、それぞれの経験を語ります。第1回は子宮全摘したMさんの話。

Mさん(会社員・55歳)
■32歳頃:婦人科検診で子宮筋腫が判明。経過観察に
■42歳:手術を決意。先立って筋腫を小さくする治療を開始
■43歳:開腹手術による子宮全摘出
■52歳:更年期症状対策としてHRTを開始
■55歳(現在): HRTは継続中。

 

経過観察の10年間で筋腫がかなりのサイズに

「子宮筋腫がわかったのは毎年受けている婦人科検診でした。
もともと生理がそんなに重くないこともあり、特に思い当たる症状もなかったので自分でも少し意外な感じで。大きさ的にはそこまでではないので、ひとまず経過観察ということになりました」

 

そう語る会社員のMさん。

子宮筋腫の自覚症状としては、月経痛や経血量の増加、腰痛、貧血などがよく知られますが、いずれもMさんは感じたことがなかったそう。

イスから立ち上がったら下半身が真っ赤

「そのまま10年近く経過観察していたでしょうか。
42歳のとき、会社の会議室で椅子から立ち上がろうとしたところ、下半身が真っ赤になっていて…。『私に何が起きたんだ!?』とパニックに。そのときどうやって処置したのだったか、ショックが大きくてあまり覚えていません。

 

『これは大変だ』となって、ちょうど会社の近くに規模が大きく有名な婦人科の病院があったので直行。診察を受けると『筋腫が大きくなっている』と言われました。サイズでいうと9cmくらいに育ってしまっていたようで…。

それまで経過観察で特に困ったことはなかったのに、こんなに急に症状が出るのか、と驚きました。

 

思えば、確かにその頃、経血量が急に増えていたんです。夜用の生理ナプキンの、その中でもオムツ級に大きなサイズをつけないと心配なくらい…。

『また下着を汚したらどうしよう』とすごくストレスを感じていたので、手術をすすめられたときは、もうその場で『やります!』と手を挙げる勢いで手術を決めました」

 

記事が続きます

開腹手術のため、仕事復帰まではやや長くかかった

Mさんが訪ねた病院では当時、腹腔鏡手術は実施しておらず、開腹手術の一択でした。が、一刻も早く手術をしたかったMさんは、その病院で手術をすることに。

 

「でも、すぐに手術ができなかったんです。筋腫がそれなりの大きさになっていたため、まずはリュープリンという治療薬で筋腫を小さくすることになりました。
ホルモン治療なので、更年期症状のような副反応が出ると聞いていましたが、そのときは気になるほどのものはなく、半年ほど治療を継続しました」

 

子宮を全摘出することについては、Mさんの中では迷いはなかったといいます。

 

「結婚はしていて子どもはいなかったのですが、当時仕事がとても忙しかったこともあり、年齢的にも『今から子どもを』という気持ちはなくて。夫もそこは同じ考えだったので、方向性を決めるのはスムーズでした。

医師の話だと、部分摘出も可能とのことでしたが、とにかく月経のわずらわしさから解放されたい気持ちが強くて、全摘の気持ちは変わりませんでした」

 

リュープリン治療を経て43歳で手術。都合1週間ほどの入院生活だったそう。

 

「手術後、目が覚めると傷がものすごく痛くて…。麻酔が切れてしばらくは水が一滴も飲めないのもつらかった。『全身麻酔なんてするもんじゃないな』とつくづく思いましたね。

 

少し歩けるようになると徐々に病院内を歩くリハビリも始まり、程なく病院の周囲を歩くように。傷が痛いからとてもゆっくりしか歩けないんだけど、後ろを歩く人がイライラしているのがわかるんです。自分がそういう状態になってみて初めて、歩くのが大変な方の気持ちが少しわかりました。

 

仕事に復帰したのは3週間後です。職場には同じように筋腫の手術をした人が何人かいたのですが、皆さん皆腹腔鏡手術で復帰が早かったので、私の休養期間については『え、そんなに休むの?』という反応。それには少し傷つきました」

子宮全摘は「すっきりした!」の感覚しかない

経過は順調でしたが、ひとつ予想外だったことも。

 

「手術前にリュープリン治療をしているときには副反応はなかったのに、手術後に遅れてそれがやってきたんです。ホットフラッシュやイライラ、気分の落ち込みなど…。ひどいときには吐き気も感じました。仕事のストレスもあったかもしれませんが、つらかったです。
ただ、『子宮全摘すると冷えがひどくなる』なんて噂も聞きましたが、それは感じませんでした。

 

副反応が治まったあとは、生理もなくなって本当に心も体も軽くなった! という感覚。
子宮がないことで機能的に問題があるという話も聞かないし、自分でもすっきりしたという気持ちだけでした」

 

手術から12年が経過。リュープリンの副反応の経験から、更年期症状を警戒して52歳からHRT(ホルモン補充療法)を始めたMさんは、55歳の今も継続中。

 

「HRTのおかげで更年期も大きな問題なく乗り切れたと感じています。
最近はHRTのやめ時というか、いつまで続けるべきかを考えているところです」

 

 

イラスト/本田佳世 取材・文/遊佐信子

 

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