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「恨みつらみの逃げ場」それとも⁈ 人気占い師2人が考える「占い師の役割」とは【真木あかり×高橋桐矢対談】

幸せになるためには「開運」を願うばかりではなく、「不運」に対処する力をつけよう。占い師真木あかりさんがそう説く新刊『「ツイてない」「もう無理」に効く占いと技術 ~不運の救急箱~』が話題です。今回は人気占い師の二人が、悩めるすべての大人に向け「占い師の役割とは」というテーマで占いの活かし方について語りました!

占い師に求められる役割とは?……数々の悩める人々に向き合ってきた二人が本音トーク

占いは、朝のテレビ番組で流れていたり雑誌の最後に紹介されていたり日常的なものではありますが、OurAge世代では「昔はよく見ていたけど、今はあまり見ない」「将来のことはほぼ想像がつくから必要ない」と感じている人もいると思います。

 

多くの女性誌やウェブメディアに連載を持ち活躍中の占い師真木あかりさんが、敬愛してやまない占い師の先輩高橋桐矢さん。この占い師の先輩後輩が、不安定な今の時代にこそ求められる「占い師の役割」を本音トーク。

 

占い師とは、ただの「恨みつらみの逃げ場」なのかそれとも「“心の未来”を照らしてくれる人」なのか、はたまた「やりたいこと洗い出しツール」なのか。お二人が今感じている占い師の役割、占い師だからできることや占いとの付き合い方についてお聞きしました。

(右)真木あかりさん プロフィール:占い師。学習院大学卒業後、フリーライターなどを経て占いの道に。モットーは「占いを使って、自分の人生を能動的に生きる」。主な著書に『タロットであの人の気持ちがわかる本』(説話社)、『真木あかりの超実践 星占い入門』、『シンプル四柱推命 最強の人生をプランニングできる』(ともに主婦の友社)、『金運星占い』(KADOKAWA)等。他、女性誌やウェブメディアでの連載、アプリ監修などを手掛ける。

 

(左)高橋桐矢さん プロフィール:占い師兼児童書作家。西洋占星術とタロットを独学で取得し、電話占い鑑定を始める。『実践ルノルマンカード入門』『副業占い師ブギ』『占い師入門』、児童書の『イジメ・サバイバル』シリーズなど著書多数。公式サイト『キリヤ・レポート』https://kiriya-t.com

 

生きていくのに必要な「明日への希望になる言葉」を伝えられるのが占い(高橋桐矢)

今の時代だからこそ必要とされる占い師の役割、占い師ができることは何ですか。

真木あかり先生(以降:真木) 占い師は、理屈ではない“第3の意見”に光を当てることができます。あとは恋愛、家庭、仕事、人生など、どんなインモラルな悩みも聞いてあげられます。近くの人に話しづらいようなことも占い師には話しやすいですよね。話している過程で自分の考えが整理できますし、相談している段階でほぼ答えは出ているようなものでもあります。

 

高橋桐矢先生(以降:桐矢) 昔は占い師にはいろいろな役割がありました。医療を行う医者、事件を解決する警察、心のケアをするカウンセリング。専門分野がどんどん占いから離れて、最後に残ったものが“未来”です。未来を予測するのは占いにしかできないことだと思います。

 

なぜ私が占いをしたいのかと言えば、病気が治ってもお金がたくさんあっても警察が自分を守ってくれても、未来に希望がないと生きてはいけません。“明日は何かいいことがあるかもしれない” “今日は辛いけど、明日まで生きてみよう”と思えるような、明日への希望になる言葉が必要になる。それを伝えられるのが占いだと思います。未来を語ることができる、それが占いなんですよね。

 

真木 桐矢先生が仰っているのは“心の未来”ですよね。科学で見通しはつけられても、それだけでは人の心は安心できない。希望につながる“心の未来”を私たち占い師が手助けできたら、と思います。

 

桐矢 そうですね、運・不運はバイオリズムみたいなもの。今は調子が悪いけれど、あとこれくらい経てば状況が変わる。そんな見通しがつけば少し楽になるはずです。見通しをつけるのにも占いは役に立ちますね

◾️人を占う時に大切にしていることを教えてください。また占い師として、互いの魅力をどのように分析していますか。

 

桐矢 占い師は、人の不幸話を聞いたり相談を受けたりすることが多いのですが、例え似たような話でも、その人の体験はその人だけのもの。だから完全に理解することはできないし、簡単に“分かる”とは言えないなと思っていて。

 

大切な人やペットをなくす、地震や事故など不慮の事故、離婚、リストラ。その人にとってどんな体験だったかはそれぞれ違っているので、たとえ同じような体験であっても“ああそれね、私も同じだから分かる”とか“不運ではない”、“大したことではない”と絶対に言えないと思っています。占い師を始めてから、それだけは忘れないようにしています。

 

真木 わかったつもりにならない、決めつけない、ということですね。占い師は心を扱う商売です。とはいえ完全に理解できないと自覚しつつ、分かろうとしていることは理解してほしいですね

 

桐矢 占い師を選ぶとしたら、技術と人柄、どっちを取るでしょう。私は、人柄から占い師を選ぶ人もいると思っていて、“真木先生だから” “真木先生に聞いてほしいから”という人が多いんじゃないかなと思って。技術はもちろんのこと、優しさと配慮の上で包み込んでくれるから選ばれているんだと思います

 

真木 ありがたいお言葉です。私は、桐矢先生こそ善意の塊のような方だと思っています。包み隠さず正直にすべてを語ってくださるところに人柄の素晴らしさを感じています。よくSNSで質問箱を設けて質問に答えてらっしゃいますが、本当になんでも答えてくれるんですよね。

 

例えば、まだ自分が勉強中のところは、“まだ勉強中なんだけど” “今の見解ならこう考えます”と正直に答えてくださったり、占い師の収入や仕事の取り方、ここまで書いていいの? みたいなところまで隠さずに話されるところがすごいと思って。その透明性や善意を心から信頼しています。

 

桐矢 そんなことないですよ、心の中は真っ黒けだったりして(笑)。私としては、“自分は善い人間だよ”という人は信じないようにしています。本当に善い人は自分からは言いません。あと、嫌味ってあるじゃないですか。嫌味は、嫌味だと思えば嫌味だし、そう思わなければただの言葉なんです。

 

例えば、廉価版のスマホがあって、“安くていいですよね”という言葉は、“最新版 を持っていない”という嫌味とも受け取れるし、単純に“安くて使いやすいものを使っている”という肯定的な言葉としても受け止められる。相手の嫌味のサインをあえて受け取らず、嫌味に乗らない。そういうマインドを常に持っていることが大切かなと思います。

 

記事が続きます

少し先のビジョンが見えている人はいても、その先は不安になる人も多い。占いをやりたいことの洗い出しツールとして使ってもらうのもいい(真木あかり)

占いには、生年月日から占う“命(めい)”(西洋占星術、四柱推命、九星気学など)、瞬間の偶然を占う“卜(ぼく)”(タロットカード、トランプ、オラクルカード、水晶占いなど)、目に見える形で占う“相(そう)”(人相、手相、風水、コーヒー占いなど)があります。占って欲しい内容に合わせて占いを選ぶのもおすすめ。ふたりが考えるのは、「占いに頼り切るのではなく、占いを役立てること」だと言います。

◾️占い師として占いをどう使って欲しいですか。

桐矢 占いの良いところは、不運を説明をしてくれるところ。理不尽なことは恨みつらみの原因になりやすいのですが、合理的な説明がつかないことが多いんです。ただ運が悪かったとしたとしか言いようがないこともある。

 

そんな時に占い師が“今はこういうホロスコープだから”、“こういう時期だから”と説明してくれることで、誰かを恨んだり自分を傷つけたりせずに納得ができる。ネガティブな気持ちをを溜め込まずに、恨みつらみにせず消化していくためにも、占いは役立てられるかなと思います。恨みつらみの逃げ場、負の感情の逃げ場にして欲しいです。

 

真木 私は占いで人生の総括をすることが多かったのですが、最近は漠然と人生が見えていない人が多いなと感じています。仕事の目標、学生であればこういう業界に進みたいとか、少し先のビジョンが見えている人は多いのですが、じゃあその先がどうなのかと言えば不安になる人が多い。そういう人には、“まずは見通しをつけましょう”と言うようにしています。

 

向こう20年、例えばこの時期は体調注意で、この時期は盛り上がってくるから“じゃあやりたいことはありますか”と聞き、やりたいこと・憧れていたことをやるきっかけを作ってもらう。リフォームするならこの時期、学び直すならこの時期、引っ越すならこの時期、海外留学ならこの時期、とアドバイスをします。占いをやりたいことの洗い出しツールとして使ってもらうのもいいと思います。

 

桐矢 私は占いに来た方の年代でかける言葉を変えています。例えばお子さんや高校生には、未来への可能性を広げてあげるような“将来にこんな可能性があるよ”ということを伝えています。30代40代の働いている人には、現実に役立つような占いを。50代60代である程度人生を過ごした方には、それまでの人生の総括になるようなことを伝えます。“大変な人生を過ごしてこられましたね”“素晴らしい人生だったと思います”と、ねぎらいの言葉をかけます。

 

逆に“自分の人生はなんだったのか” “何も成し遂げていない気がする”という方には、本人が気づけていないこと、ホロスコープから見えることを“こんなことができていたのでは?”と気づきを与えてあげることも。“これからこんなこともできますよ”という助言をすることもあります

 

◾️占いは“厳しいことを言われそう” “これから起こる良くないことを言われそう”と怖気付いていましたが安心しました

 

桐矢「もちろんそうではない占い師もいるかもしれないので、最初に何が知りたいか伝えるといいですね。リクエストするのがおすすめです」

 

50、60代で占い師になる人も。年を取れば取るほど有利な職業ってなかなかない(高橋桐矢)

◾️ちなみに占い師をしていて困ったお客さんはいますか。「何を言ってもネガティブ返しをしてくる」とか「否定してくる」とか。

 

桐矢 私はそういうお客さんを逆にどんなふうにいい気持ちにできるか考えますね。良いところを見つけるのに燃えます。

 

真木 私も同じで、そんなふうに考えてしまう人ほど一生懸命な方なんだと思います。その否定的な心を受け止めながら、何か明日につながるような言葉を伝えられたらいいですね。

◾️真木先生の著書『「ツイてない」 「もう無理」に効く占いと技術 ~不運の救急箱~』の中でも書かれていますが、「ネガティブ感情でつながる関係は避けつつも、一人で生きるより皆と生きる」ことの大切さ、好きなことや好きな人と積極的に関わることがより大きな不運の流入を断つことにつながる、という言葉が印象的でした。

 

桐矢 確かにそうですね。ただ日常的な関係性が濃ければ濃いほど人に言いづらいこと、言えないことってあります。そんな時こそ、占い師に頼ってほしいと思います。

 

真木 私は割と孤独だった期間が長かったのですが、こうやって人と関わってみると本当にいいものだなと思います。もちろん孤独の効用もありますが、最終的には社会の中で何とか生きていかなければいけないと思うので、人との関わりは必須だと思います。

 

真木さんは大学卒業後に会社員、フリーライター、大学院で心理学の学び直しを経て占いの世界へ。高橋先生も占い師としての活動をしながら、児童書作家としても活躍しています。さまざまな経験を経て占い師になる人が多く、その人生経験や人との関わりが、占いに役に立てられると言います。

 

◾️最近は自分で占いをしたくて習いに来る人もいるそうですね。

桐矢 意外に多いのが、OurAge世代、50代60代から占いを習いに来る方です。この年代から占い師になる方も結構いらっしゃるんですよ。この年代の方は、それまでのいろいろなご経験があります。

 

例えば、営業をやってきた方、事務をやってきた方、経理をやってきた方、もちろん主婦をされていた方も。それまでの経験が全部占いのアドバイスに活きてくるんですよ。占いの館みたいなところだと、若くてきれいな占い師よりも人生を分かってそうなご年配の占い師の方が人気があったりしますから。

 

真木 私も若い時に“もっと年を取って太ったら当たるように見えるよ”って言われたことがあります(笑)。

 

桐矢 年を取れば取るほど有利な職業って、なかなかないんじゃないでしょうか。別に若作りもしなくていいですし。

 

真木 人生って、積み重ねですよね。50代60代は人生経験を積み苦楽を味わった、いてくださるだけでありがたい世代だと思います。その言葉を占い師として活用してくださるのもいいですし、占い師にならずとも人からの相談ごとは聞いてあげるとか、声をかけてあげるとか。それだけでも十分だと思います。

 

占い師的なマインドを持って周りに接することは自分も救うことになるし、救われる人もいる。そんなふうに思ってもらえたらと思います。

撮影/高村瑞穂

ヘアメイク/杉山えみ

取材・文/武田由紀子

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