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宮沢氷魚さんいわく『木村拓哉さんがいるだけで・・』(インタビュー/後編)

メンズノンノモデルとしての集大成的なファースト写真集のタイトルは『Next Journey』。
すでに始まっている次なる旅=俳優業について、特に明智光秀というとても重要な役を演じた映画『レジェンド&バタフライ』について、ぜひ話を聞いてみたい。

 

(モデルという仕事について語った、インタビュー前編はコチラ

 

撮影/露木聡子 ヘア&メイク/吉田太郎(W) スタイリスト/松川総 取材・文/本誌編集部

宮沢氷魚 ブルーバック ポートレート アップ

宮沢氷魚さん
Profile

みやざわ ひお●1994年4月24日、アメリカ・サンフランシスコ生まれ。2015年、第30回メンズノンノ専属モデルオーディションでグランプリを獲得し、モデルデビュー。’17年にはドラマ『コウノドリ』で俳優デビュー。以後、ドラマ『偽装不倫』、NHK連続テレビ小説『エール』『ちむどんどん』などに出演。2020年、初主演映画『his』にて数々の新人賞を受賞、映画『騙し絵の牙』(‘21年)では、第45回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した。1月27日公開の映画『レジェンド&バタフライ』、2月10日公開の『エゴイスト』と、2023年も出演作が目白押し。https://hio-miyazawa.com/

 

「木村さんに認められたい」って

頑張れてた気がする

 

政略結婚で出会った織田信長(木村拓哉)と濃姫(綾瀬はるか)が、やがて夫婦としての絆を得ていくという話題の映画『レジェンド&バタフライ』。
宮沢氷魚さんが、本能寺の変で信長を死に追いやる明智光秀役を演じたのは、かなり意外だった。信長よりも年上だったといわれている明智光秀が“実は若かったんじゃないか説”を取り入れた新解釈のキャスティングでもあるらしい。

 

「僕は髪も目も茶色のクオーターなので、日本の歴史ものに呼ばれるとは思ってなくて、初めての時代劇でした。とてもうれしいのと同時にプレッシャーも大きかったです。
けれど、ああいう新しさのある作品だから、メイクや甲冑や大友監督や、何より木村さんのおかげで、ちゃんと存在できたと思います。
現場にいるときの木村さんは本当に信長になっていて、ちょっと近寄りがたい雰囲気もあった気がします。でも勇気を出して話しかけると、きちんと答えてくれて気にかけてくれる。『木村さんがいれば大丈夫』という安心感がすごくありました。
すごく愛情あふれる人だから、みんな木村さんのために頑張るし、認められたいっていう熱い思いも湧いてくるし、木村さんがいるだけで現場の士気が上がっていく。
そういう存在って、なりたくてなれるものでもないし、やはりいろいろ経験されてきているカリスマなんだなって思いました」

宮沢氷魚 ブルーバック ポートレート 目線なし

知的でソフトな語り口。誰からも好かれる感じの良さ。

どうしたらこんないい子が育つのだろう?と、何か宮沢家の家訓のようなものはありましたか?と尋ねたところ、しばし考えたあと・・

 

「家訓ではないですけど、『感謝の気持ちはつねに忘れず、でも胸を張って自信を持っているように』ということは、この仕事を始めたときに、親に言われました」

 

その言葉の意味は、仕事をする親の姿を見て感じたことでもあるという。

 

「いくら自分がやりたくても力を貸してくれる人がいないと成立しない仕事をしているわけなので、そういう感謝の気持ちはつねに忘れず謙虚でいること。でもだからといってペコペコお願いするだけじゃなくて、プロとしての力と自信を持ってそこに存在していなさい、と。それは大事にしたいと思っています」

 

モデルとしても俳優としてもとても忙しそうな今、もっと自分の時間が欲しいとか、インプットする時間が足りないなどと思ったりはしませんか?

 

「確かに忙しいですけど、頑張ってインプットする時間も取るようにはしています。この前の(シャネルの仕事で行った)パリもそうだけど、短くても濃厚な時間は過ごせると思うし、エネルギーをもらえるような、なるべく自分のための時間も取るように意識しています」

 

28歳という年齢を迎えてみて、ここがターニングポイントだったな・・なんて考えることはありますか?

 

「ありますね。ターニングポイントは26歳のときでした。『ピサロ』という舞台を渡辺謙さんとやらせてもらったり、映画祭でいろんな賞をもらって評価されたり、かつ挑戦的な年でもあって。そんな話を両親としたこともあります(笑)」

宮沢氷魚 ポートレート ブルーバック 上半身

身長184センチ。スラリとした体型は高校生の時から何も変わっていない。
小学生の頃から野球少年だったけれど、ムキムキの体にはなりたくなかった。イチローのように、体のバランスと柔軟性があれば、大きな筋肉がなくても野球はうまくなれるのでは?と思っていたのだとか。

 

「なるべく見える筋肉はつけたくなくて、この体型を保ちたいなと思っています。今はまだ20代なので、食べたいものを食べて、ちょっとだらしない食生活になっても維持できているのですが、30代に入ってくると、気をつけないといらないところに脂肪がついたりするのかなと思ってきて(笑)、そうなってからでは遅いので、今のうちに備えておかないと、とは思っています」

 

朝ドラ『ちむどんどん』の撮影中は、毎朝5時半に起きて豆から挽いてコーヒーを淹れ、朝食を作り、ゆったりとした時間を持つことをルーティンとしていた。

 

「さすがに今は毎朝5時半ということはないですが、家を出る数時間前には起きています。
夜は夜で、1日1時間から長い時は2時間ぐらい歩くようにしているんです。仕事柄、どうしてもドアtoドアになりがちで、現場でも座っていることが多いので絶対的に運動が足りてない。
歩くことで筋肉を動かしたり代謝を上げたり、さらに外の空気を吸うことで精神的にもリフレッシュして、1日の仕事の疲れが逆になくなるんですよ。なるべく新しい気持ちで次の日に備えるためにも有効かなと思っています。
深夜帰りの日はさすがにできないけど、22時前に帰れたら1時間は歩きますね。このルートは30分、こっちだったら1時間、2時間・・。好きなルートはいくつかあって、余裕があるときは行ったことのない道に入ってみたり。

台風とかじゃなければ、雨でも歩きます。雨の日は雨の日で楽しいですよ」

 

特別なことをしなくても、コンディションは整えられる。自分にとっての「快適」を見つけて、ナチュラルに過ごす宮沢さんは、やはりとても魅力的だ。

 

『Next Journey』

宮沢氷魚 写真集『Next Journey』 ネクストジャーニー 表紙写真

©宮沢氷魚 ファースト写真集 『Next Journey』

撮影/尾身沙紀(io) (集英社 2970円)

京都と沖縄、2つの都市で6日間。気心の知れたメンズノンノスタッフとの「撮影旅行」は、膨大な数の写真から選ばれたベストショットばかり。次なる旅への新たな一歩として、今、この瞬間にしか切り取れない28歳の宮沢氷魚をパッケージしている。撮影の裏側や、これからを語るインタビューも必読! 取り扱いネット書店ほか、 詳細はコチラ

宮沢氷魚 写真集『Next Journey』ネクストジャーニー 沖縄 海 笑顔

宮沢氷魚 写真集『ネクストジャーニー』沖縄 ジェームス・ディーン風写真

 

 

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