“パウダースノーの聖地”として世界的にも知られる北海道南西部のニセコ。ラグジュアリーなホテルやヴィラが立つ、ハイレベルのスノーリゾートとしてますます進化しています。
中でも話題なのは、「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」。スキーバムはもちろん、スキーをしない人でも、美しい雪景色を眺めながら、冬時間を満喫できます。内外からのスキーヤーで例年は大変混み合いますが、海外からの移動が少ない今冬は、実はある意味狙いめ。タイミングを図って訪れることができれば、今シーズンはいつもよりゆったりと、スノーリゾートを楽しめそう!
到着した私たちを迎える、絵本のように美しい冬景色。ロビー正面のモミの木を見せるのは、高い天井まで広がる大きなピクチャーウインドウ
ニセコに舞い降りた、特別な「リザーブ」とは?
「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」という、ちょっと長いホテル名。まずはこれをひもといてみましょう。
世界各地に高級ホテルを展開するリッツ・カールトンの中でも、その土地独特の魅力を贅沢に味わうためのラグジュアリー体験を提供するのが「リッツ・カールトン・リザーブ」です。世界でも5件目、日本ではもちろん初めて。
この新たな「リザーブ」が、広いニセコビレッジ内に、開業したのは2020年末のこと。
標高1308mのニセコアンヌプリに広がる、いわゆるニセコ全山には4つのスキーエリアがありますが、その中の中央部である東山地区に広がるニセコビレッジは、スキーやスノボが楽しめるゲレンデを有し、ホテルや高級レジデンスなどが点在する広々とした複合エリアです。
森の中に佇む、4階建て50室のみのスモールラグジュアリーなリゾート。ちなみに、「リザーブ」ブランドには、リッツ・カールトンといえばのライオンくんのロゴはありません
そして、ここ「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」で体験できるのは、美しくて、この上なく快適で、他では味わえないような冬リゾート時間。
1階はラウンジからひと続きに繋がるレストランまで、壁一面がガラス張り。そこからは、羊蹄山のワイドな景観が望めます!
ロビーから見た、心洗われる朝の雪景色。日が昇る間、ずっと見つめていたいような美しさ
たとえば、このロビーラウンジ。足を運ぶたびに異なる光、初めての景色に出会えるのが、とっても楽しい。特に素敵なのが、夕暮れどき。ほっとするぬくもりとやわらかな照明に包まれます。ホテル内で最も気に入ったスペースになりました。
心地よいソファに暖炉。別荘の書斎のような寛ぎのあるライブラリー。そして、目の前には雪を被った樹々の美しい眺めが広がります。これはまるで、フランスのクーシュベルやアメリカのコロラドにあるような素敵ロッジそのもの!
夕方のロビー。暮れ行く雪景色を眺めながら、火を眺めて、今日一日を語らいたい気分に
ロビーラウンジに続くバー。地元のニセコ蒸溜所で作られたクラフトジン「ohoro」もおすすめしたい
働いているスタッフも外国人が多いようで、館内では日本語と英語がスムースに飛び交い、ちょっと外国気分に。スタッフのオープンな対応にも、海外の旅感がにじみます。
北海道の冬の美を、部屋にいながらにして堪能
客室は50室のみ。羊蹄山またはニセコアンヌプリを眺める43室のゲストルームと、羊蹄山の絶景を楽しめる羊蹄スイートが6室。
さらに、ベッドルームが2つある東山スイート(1室)もあり、こちらはグループや家族連れ向き。「羊蹄スイート」以上のお部屋では広々としたリビングルームもあり、プライべートな時間もゆったり楽しめます。
オススメしたいのは、やっぱり羊蹄山ビュー。窓から眺められるのは、日常から切り離されたような静寂な森の景観。開発が進んだニセコで、これだけ視界を遮るもののない、北海道の原野そのものを思わせる眺めを得られるのは、貴重です。
羊蹄リザーブ ツインのゲストルーム。どのお部屋もバススペースが床暖房で、ツインシンク使用なので快適
ビューバスは大好物ですが、こんな広々とした冬の原野を眺められるビューバスは、日本では稀有でしょう
広いソファに寝転がり、暖かなお部屋でぬくぬくと、好きな本に読みふけるのも冬バカンスの贅沢
スキーをしてもしなくても、素敵な冬バカンス
さて、いよいよスキーへ。
欧米のスキーリゾートでは、目の前のゲレンデにスキーやスノボで出かけて、滑りながらホテルまで帰って来る、いわゆる“スキー・イン&アウト”なのがいいリゾートの条件。ここ「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」も、もちろんスキー・イン&アウトができる設計です。
ホテルのロッカーは、温風乾燥装置付きの最新式。ゲスト専用のレンタルコーナーもあるので、スキー用品やウエアをさっと借りて、そのままゲレンデへ Go!
東山ニセコビレッジでは、初心者から上級者まで、さまざまなスキーヤーがそれぞれにスキー体験を楽しめます
なんと言っても広いゲレンデ。初心者や久しぶりのスキーヤー、または小さいお子さんと一緒なら、ホテル近くでも充分楽しめますし、ガンガン滑りたいならゴンドラに乗って山頂へ。お天気がいい日には、羊蹄山に向かって滑る爽快さも味わえます!
もっと手軽に雪と戯れたい方には、スノーモービル体験や、スノー・ラフティング、などの有料アトラクションも楽しめるので、ぜひフロントでご相談を。
雪見の天然温泉からの贅沢トリートメントで、冬リゾートを満喫!
スキーだけじゃない、「東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ」の魅力はここにも。ニセコの源泉を引き込んだ天然温泉と、パリ発のプロフェッショナル・スキンケアサロン&スパ「ソティス」の「スパ・チャシ・ラ・ソティス」、さらに24時間利用可能のフィットネスルームが備わっています。
何よりスキーや外歩きのすぐ後に温泉で冷えた身体を温めると、疲れが取れる速度が全然違います。
モダンなデザインの温浴施設。(宿泊者・スパビジター無料) 雪がしんしんと降る景色を眺めながらの露天風呂付き温泉は最高! 宿泊者はお部屋から部屋着でも行けるシステムです。他に有料で貸切りできる家族風呂も!(要予約)
トリートメントルームは計3室。スパは予約すればビジター利用(温泉利用含む)もできます。からだを温めて施術を受ければ、より効果が期待できそう
スパ名の“チャシ”は、アイヌ語で「聖域」を意味する言葉。すべてのトリートメントは、特別な“ブラックシリカ”を用いる「大地のリチュアル」から始まります。ブラックシリカは、世界で唯一、北海道でのみ採掘される稀少性の高い天然鉱石。その昔、治療やお守りの石としてアイヌの人々に珍重されたとも。
足を暖かなブラックシリカの石でやさしくさすられると、エネルギーが湧いてくるような気もちに。サロンからのおすすめは、フット&ハンドマッサージ付きで、デコルテまでケアしてくれるフェイシャル、「アルティメート ローズ リチュアル」(110分 ¥46,800)
スキーに向かない天候の時も、スパと温泉だけで満足できるし、スキーをしない人も、気持ちのいい滞在でスパと温泉を楽しむだけでも、充分に満喫できるはず。そんな「冬バカンス」、いいですね。
ひねりを効かせたメニューが楽しい、北ならではの食体験
日本食の伝統にも敬意を払ったダイニングは、メニューを厳選した地元の食材などを用いてフュージョンテイストの料理を提供するオールディダイニングの「ゆきばな」と、おまかせスタイルの「寿司なぎ」、そして。オリジナルの飲み物が楽しい「うめラウンジ」の3つ。
「ゆきばな」のメニューは、素材を用いて、ちょっとひねったフュージョン系の料理たち。2〜3日滞在してずっとホテル内で食事をいただいても、じゅうぶん楽しめそうです。「うめラウンジ」のバーカウンターでは、食前食後の「ちょい飲み」も楽しめます。
ロッジの落ち着いた雰囲気とホテルレストランのいいところどりな感じの「ゆきばな」
「ゆきばな」のメインの一皿。蝦夷鹿のロース、羊蹄産ゆりね、赤ビーツのピュレ、ハスカップのソース。まさに北海道の恵みが凝縮。旨し!
ニセコに近い真狩村をはじめ、北海道名産の野菜を取り入れた朝食のサラダは、野菜の味が濃くて美味
尻別川のラフティングや乗馬、森の散策などが楽しめる春〜秋のグリーンシーズンのニセコも素晴らしいものですが、できれば混み具合や安全な移動時期を上手に見きわめて、憧れのスノーバカンスに訪れたいものですね! 例年、ニセコに雪があるのは4月末頃まで。計画はお早めに!
東山ニセコビレッジ・リッツ・カールトン・リザーブ
北海道虻田郡ニセコ町曽我919-28 ☎︎0136-44-3491
1泊1室¥52,482〜 (税・サ込み)
温浴施設は、宿泊者は利用無料。「スパ・チャシ・ラ・ソティス」の各トリートメントは有料。(宿泊者以外は予約により利用可能)予約、詳細はホテルH Pへ