昔、「うんちのついた棒でもヘビを追い払うのに使える」という名言をみて、「なるほど~!」といたく感心した覚えがあります。「使えるものは何でも使え!」というのが一条流(笑)。好きでもない男から好意を抱かれるのって、ちょっとうっとうしいときもあるけれど、男は男だからね。とりあえず末席でもキープしておくことが大事です。いつ繰り上がって、上席になるかもしれないので“男捨離”は慎重に。
こういう異性がいて良かったと思うのは、ご飯を食べに行くときですね。
女友達と食べにいくのと、男友達と食べにいくのでは、何となく違うのよ。モチベーションとか、気持ちの華やぎが。恋人ではないから、その人のためにおしゃれするってわけでもないんだけど、ちょっと服装の選び方も変わってくるし。
この前、昔、仲良しだった恋愛関係のないボーイフレンドと久しぶりにランチを食べたんだけど、すごく楽しかったの。男と会食する気分なんて、すっかり忘れてたけど、あの感じ、懐かしかった。彼の場合、もともとお気に入りの男だったというのもあるけれど、女友達とは会話の内容も違ってくるし、いい気晴らしになりました。一緒にご飯に行ける異性って、なかなか得難い存在だから、大事にしなければ。
ちなみに私のマンガ『プライド』の萌ちゃんは、ガンガン男を利用していましたね。とくにイタリア留学で苦労していたとき、萌ちゃんを助けていたマルチェロ。日本のアニメを愛する、小太りのオタク青年。いいように萌ちゃんに使い捨てられてましたね。すごくいいヤツなんだけどね。私もマルチェロとは、つきあわないだろうな~(笑)。
「プライド」集英社文庫<コミック版>
取材・文/佐藤裕美