ゴルフの帰り道、旧日光街道を走っていたら
草加市(埼玉県南東部に位置する市)で美しい松並木を発見。
いい感じの歩道橋もあって、これは散策する価値ありと、
車を止めて松並木の遊歩道を歩いてみました!
松尾芭蕉が「奥の細道」で
「漸(ようよう)早(そう)加(か)と云う宿にたどり着にけり」と記したことから、
綾瀬川に沿って1.5㎞続く松並木「草加松原」は
奥の細道の風景地として遊歩道が整備されています。
「日本の道100選」にも選ばれた美しい遊歩道には、
ジョギングを楽しむ市民の姿が多く見受けられます。
車道と遊歩道が交差するところには、「百代橋」と「矢立橋」と名付けられた
太鼓橋型の2つの歩道橋があり、松並木に風情を添えています。
百代橋の由来は奥の細道の冒頭部分から、では矢立橋は?
「行く春や 鳥啼き魚の 目は泪 これを矢立の初めとし…」から。
十年ぐらい前だったか「えんぴつで奥の細道」という本で
写経のように奥の細道をなぞり書きしたこと、思い出しました(笑)。
矢立橋の上から松並木を見ると、草加松原の雰囲気がよくわかります。
634本ある松の中には江戸時代から残る古木も60本程度あるそう。
木には番号札が付けられ、大切に管理されています。
矢立橋近くあるのが松尾芭蕉翁像。
「どっちを向いている?」「東京方面じゃない」と夫。
全国には多くの芭蕉像がありますが、
この像は友人たちと別れを惜しんだ千住方面を向いている「見返りの姿」だそうです。
さて、草加の特産品といえば……?
「草加せんべい」。
江戸時代、草加宿の茶屋でだんごを売っていた「おせん」婆さんが
だんごを乾かして延ばして焼き餅にして売ったのが草加せんべいの始まりとか。
街中の通りにはこぢんまりとした煎餅店がところどころにあって、
店頭に飾られたせんべいに、ほっこり!
観光案内所スタッフお薦めのせんべい店でお土産を購入することに。
ショウケースに並ぶ袋詰めのせんべいですが、個別包装は見当たりません。
「3枚入りでも湿気てしまうから、うちでは最低でも4枚入り。
みんな個別包装の方が湿気ないと勘違いをしている」と、
せんべい生地を扱って4代目の奥さん。これはちょっと意外でした。
小袋の「ざらめ」と「とうがらし」、それに「手焼き」を購入。
いかにも手焼きという形をした堅焼き煎餅は、パリパリ!
米と醤油の味と香りがダイレクトに伝わってきます。
久しぶりに巡り合った懐かしい味に小さな感動を覚えました。
奥の細道の風景地で行ったことがあるのは、
那須の殺生石に山形県の立石寺(山寺)と尾花沢。
これを機会に奥の細道を巡る旅にチャレンジしてみようなんて、
次のおでかけプランに思いをめぐらせて、ワクワクしてきました。