学生時代、初めての海外旅行がパリでした。当時はもちろんスマホなどなく、ガイドブック片手に歩き疲れて、お腹も空いてその辺のTABACというタバコ屋兼カフェ兼ブラッスリーに駆け込み、昼間からワインを飲むおじいさんの横で、チーズとハムのバゲットサンドを食べた事を思い出します。
そんなパリの街角を思い起こさせるお店が去年札幌にオープン。
こちらの入口は、フレンチレストランの
ル・プルコア・パ…
入口は別ですがこの2つのお店、中で繋がっています。
カフェスペースがこちら
この裏にレストランスペースがあります。
つまり、ブーランジェリーでパンが買え、朝8時から営業しているので、カフェがモーニング、ランチにも使えて、夜はブラッスリーでデリやワインを楽しむ他に、レストランで本格ディナー利用も出来る。まさにフランスのTABACのように、1つのお店を自在に楽しめるお店です。(TABACより上品です)
朝昼夜、シチュエーションに合わせて美味しいパンが食べられるなんて、パン好きにとっては夢のようなお店。
この日は、近くで研修も兼ねたランチ会でお腹いっぱいだったので、残念ですがパン購入のみで。パン好きの方々が札幌で一番美味しいバゲットなどと絶賛するこちらのベーカリー。
窓際に並べられたパン達にお出迎えされます。手前にはハード系のパンがズラリ。
とにかく、見た目が美しいのです。
デニッシュも充実。
柿やフルーツほおずきといった珍しいものもありました。
パンオショコラは、初めてのお店では必ず購入。
みかんと洋梨のデニッシュも購入。
パリパリ感がスゴいです。フルーツやクリームの水分が全く影響していないくらいサクサク。あっさりしていて何個でもいけます。
ハード系のパンが持ち歩くのに丁度良い大きさだったので、2、3個買って行こうかなと振り返ると、そこにバゲットが。
お見事です。何と美しくパックリ割れたクープ!
冷凍しないで食べきれるようにと普通より短いサイズにしているそうです。
とはいえ、長さはある。
デニッシュは潰れないよう大事に持って帰らなきゃいけないし、今日荷物多いし、帰りの地下鉄混んでたら持ち帰るの大変かな…でも食べたいし、などとバゲットの前でしばし立ち尽くす。完全に挙動不審。
店員さんの「半分にお切りしますよ。」
これで、持ち帰り問題もあっさり解決。
持ち帰りに便利なサイズにしてもらいました。
毎度、パンを持つドヤ顔は、自分で釣った魚を自慢げに持つ、釣り人と同じ感覚とご理解下さい。
そのバゲットですが帰って早速試食。
クープは芸術的、気泡はボコボコ。
見た目だけでもう美味しいのがわかります。
ハード系は、噛めば噛むほど風味が拡がるのですが、こちらは2口も噛めば十分美味しさがわかります。塩気がいい感じ。
料理に添えたり、サンドにしてもよいのですが、単独で食べても何もつけなくても美味しさが楽しめるパンです。
実は以前、ホテルで食べたバゲットがとても美味しかったのを覚えいるのですが、こちらの竹内シェフがそのホテルのベーカリーシェフだったというのを後で知り、やっぱり美味しいパンはどこで食べても何度食べても美味しいのだと実感。
お店の名前「ア・トン・コテ」はフランス語で「あなたのそばに」という意味。私こそ、そばにいさせて欲しい、通いたいそんなパンがたくさんあるお店です。
ア・トン・コテ