猫好きの方も、そうでもない方も、岩合光昭さんというお名前は知っている方、多数だと思います。動物写真家で、特に猫の写真・映像が人気ですね。
その岩合さんの「世界ネコ歩き2」が、秋田県横手市にある秋田県立近代美術館で、開館25周年記念特別展として、2ヶ月間にわたり催されました。
これは見逃してはならないと、同じ猫好きのお友だち、昨年のブログにも登場したことのあるM子ちゃんと2人でおでかけしてきました。
当日は曇り空で、美術館外観の写真が映えなかったので、別の日に用事で近くまで出かけたときに、青空をバックに撮影しなおしてきました。全体が鏡のようになっているので、晴れていると雲が映ってとても素敵な建物です。
敷地内、彫刻広場と名がついた美術館の前には、広々とした芝生の中に様々な彫刻・彫像があります。
イギリスの彫刻家バリー・フラナガンのウサギがピョーンと跳ねていたり、ゴリラかしら?と思われる楽しく不思議なものが横たわっていたり。
玄関の横にはスタイリッシュな女性が何を思うか座っています。
黒川晃彦(くろかわ あきひこ)さんという方の「フラワーソング」というタイトルの作品で、サックスを吹く男性とベンチに座る少女がいたので、そのベンチに一緒に座って写真をパチリ。
他にも、でっかいマンモスにキリン、これは迫力満点!
私のお気に入りは「犬も歩けば・IN AKITA」という、秋田だから秋田犬(あきたいぬ、です。あきたけん、ではありません。細かいですが、お間違えなく [^O^] )の子犬をモチーフにしているのでしょうか、12匹の犬たちが円を描いて歩いています。
可愛らしく楽しげな雰囲気。おもしろいなぁと、ずっと見ていられます。
遊びにきていた家族連れの方々、小さいお子さんは必ず犬の背中に乗って写真撮ってました。いいなぁ、私も小さかったら背中に乗りたい、なんて思いながら、微笑ましいその光景を眺めていました。
犬も歩けば……は、籔内佐斗司(やぶうち さとし)さんという方の作品で、籔内さんは、あの「せんとくん」を制作した方。せんとくんのお父さんとして有名ですね。
他にもカラスやニワトリ、ラクダにカバの親子など、写真に載せきれないものが色々あります。彫刻広場は来館者を飽きさせません。
さて、美術館の中です。
エントランスにはフランスの彫刻家マイヨールの「囚われのアクション(腕のない)」があります。
眩しいライトに照らされた豊満な女性の肉体は美しく、そして柔らかさを感じます。
館内を案内してくれたのは、スラリとして笑顔が素敵な、学芸班の高橋さん。
とても丁寧に案内をしてくださり、お話しも細かく聞かせてくださいました。
玄関・エントランス・受付は、階数としては地下1階となっており、通路には小さめな彫刻がいくつも並び、猫が鼠を咥えているものなど、可愛らしいものから不思議なものまで、様々です。ポスターやチラシ・パンフレットなども、カラフルで興味深い。
階段もしくはエレベーターで1階に行くと、そこから5階まで流れる長~いエスカレーターがあります。下からは天辺が見えません。
この5階まで続く長さを誇るエスカレーターは、東北の美術館では唯一ここ秋田県立近代美術館だけだそうです。外の景色を眺めながら、ゆっくりと5階中央ホールへ。
目を惹く赤い螺旋の階段がある中央ホールでは、演奏会などイベントが多々催されるそうです。
そしてホールにはロダンの「青銅時代」や日本の安藤泉さんという方の「翠の風」という作品があり、ブールデルの「風の中のベートーヴェン(寛衣を着た)」は、台座の重量がおよそ1tもあるとのこと、設置するときは大変だったそうです。なので、もうここから動かすことはなかなかできない、と高橋さんからお聞きしました。
その中央ホールには岩合さんの「世界ネコ歩き2」のイメージキャラクターというんでしょうか(笑)、コパカバーナビーチの人気者、シキンニョとの撮影スポットが。もちろんM子ちゃんと一緒に、高橋さんから撮ってもらいました!
通路のいたるところに飾られたポスターも撮影OKで、近代美術館さんは撮影できるスポットがけっこう多く、そんなところも楽しさ倍増です。
「世界ネコ歩き2」の会場は、入場料1,000円ですが、ネコ写真(プリントしたもの)を持っていくと、100円のネコ割引になります。
自分ちのネコでも外で見かけたネコでも、どんなネコちゃんでもプリントした写真を持っていくと割引になり、その写真が通路の壁に貼られます。それが圧巻、カワイイ、素敵!
私たちが持っていった写真、後日母を連れて再度来館しましたら、貼られてましたよ。嬉しい~。
会場受付では栞をプレゼントしてくれます。6種類から2枚好きなものを選べます。栞をもらい、ホクホクしながら会場へと進むと、入り口でもシキンニョがお出迎え。
ニューヨーク・ブルックリンのピザ屋の看板猫ホワイトスライス(ピザ屋はもう無くなって、ホワイトスライスは今お隣のお店にお世話になっているそう)、赤毛のアンの故郷プリンスエドワード島に住むホーマーや、スペインの本屋さんの看板猫プレタ、スコットランドのお城を守るかのように行き来するキッパー、貫禄満点のモルドバのティシャ、オランダのボモル、チリのドロテーア、その他にも、ネコ、ねこ、猫。日本からは島民よりも猫が多い島のたくさんのネコたち。
猫の魅力は底なし!2度行きましたが、まだ見たりないぐらい。
6月いっぱいで終わってしまいましたが、次のシリーズがきっとあるでしょうから、「世界ネコ歩き3」を楽しみに待ちます。
後編は6階の常設絵画やコレクション展へ。