私事ではあるのですが、ここ最近なんだか妙にタイミングというか運が悪いという現象が続いています。
世の中もいろいろ不穏な中、些細なことで恐縮ですが、マンションの倉庫が水漏れしたり、親知らずを含め複数の歯を抜く羽目になったり。うーん、これって厄払いに行くべきなんじゃ?
調べてみると、まさに自分の生まれ星が「八方塞がりになる年」と判明。迷信とは思うものの、知ってしまうと気になります。おまけにさらに調べてみると主人までこれに当てはまってる! やっぱり厄払いだ!!(真剣)
というわけで厄払いとして「方位除け祈願」をお願いしに行くことに決定。どこに行こうか悩んだ末に、せっかくの機会、関東厄除け三大師のひとつであり、厄除けに霊験あらたかだという「西新井大師」に足を延ばすことにしました。
関東厄除け三大師とは、弘法大師(空海)を祀る次の3つの寺院を指します。
・西新井大師
・川崎大師
・観福寺大師堂
その中でも足立区にある西新井大師(にしあらいだいし)は、正式名称五智山遍照院總持寺(ごちさん へんじょういん そうじじ)という真言宗豊山派のお寺です。天長3年(826年)に空海(弘法大師)によって開創されたと言われています。
「関東の高野山」と呼ばれることもあるのだとか。とても効果がありそうな予感、うん、これは行くしかない。
電車を乗り継ぎ、東武鉄道西新井駅で大師線という支線に乗り換えます。なんとこの支線、次の大師駅が終点、つまり西新井大師のための駅なのです。
電車を降りるとどことなくレトロな駅前から、小さめの商店街を抜けるとそこは参道。草団子が名物のようで、いくつかお店があります。うーん、美味しそう。いやいや、厄払いが先!
さて厄払いですが、正式には「お護摩祈願」といいます。
ご本尊様の前に護摩壇を置き、真ん中にある炉の中に護摩木(薪)を入れて燃やしながら祈祷頂きます。このお護摩の火によって煩悩を燃やせば、清らかな心になり、厄払いだけでなく色々なお願い事が叶えられるらしいのです。
あ、つまり煩悩まみれだってことなんですね私・・・。
まずは本堂手前にある御護摩受付処で受付をします。お護摩の時間は決まっていてその10分前には本堂に入る必要があるのでそれまでに受付を済ませましょう。御祈祷はだいたい1時間半毎くらいで行われているようなので、そこまで焦らなくても大丈夫。
費用は五千円から五万円と幅があります。祈願が終わった後で受け取る護摩札のサイズによって違うようです。大きい方が功徳はありそうな気はして悩んだものの、自宅にそこまで大きいものは置けないので、私は一番小さいものにしました。
時間になったら本堂へ。右側から靴を脱いで本堂内に上がります。本堂内は畳敷きなので、直接坐ります。案内役の方が出てこられて正座でなくてもいいですよ、とおっしゃってくれて少し安心。割と時間もかかるようですし、最初から無理せず足をくずしておいた方がよいようです(笑)
時間になると大勢の僧侶の方が入場されてきます。10名くらいいらっしゃいます。それぞれ黄色やグリーンの袈裟が目に鮮やかです。
ご本尊の前の駒男を囲むように座ったらいよいよ祈祷の始まりです。
荘厳な雰囲気の中、念仏が唱えられていきます。そんな中、ご本尊を覆っていた御簾がしずしずと上がり少しお姿が見えるようになります。すごい、自動ですよ。
僧侶のお一人が立ってこちらをお向きになり、水につけた神木を私たちのほうに順にふりかけてくれます。これがお清めになります。
その後、真ん中の護摩壇に火がつけられて積み上げられた護摩木を僧侶の方たちが入れていきます。炎が上がっているのが 一段低い私のところからも見えるくらいです。
一通り終わると、その後もう一度念仏が唱えられて全ての行が終わりです。全部でだいたい20分ほどです。
終わると一人ひとりに名前呼ばれ駒札を受け取ります。これは自宅に持ち帰るようです。
私は一番小さいものでしたが、長さ30cm以上あって結構大きいです。
祈祷の撮影はできませんので、文章でイメージしてみてくださいね。
無事に終わったので境内の中を散策してみます。
この西新井大師は敷地がとても広いです。たくさんの下社だけでなく、滝まであります。
塩地蔵
真っ白な塩に囲まれたお地蔵様です。この塩を頂いていぼやできものにつけると効果があるとのこと。功徳があったら倍の塩をお返しするそうで、この大量の塩はこのせいなのですね。
如意輪堂(女人堂)
女性の願いをかなえてくれるとのことです。
思わず真剣に祈ってしまいました。
奥の院
高野山奥の院を関東に奉迎したもの。さすが、関東の高野山、都内で高野山にお参りできてしまいます。
鐘楼堂
この鐘は戦時中に供出され、一度アメリカに渡ったのに、戦後10数年たって戻ってきたのだそうです。
それ以外にも「四国八十八箇所お砂踏み霊場」で四国のお遍路巡りができたり、十種の福徳が授かるという「水洗い地蔵」、七福神の一人、弁財天様をお祀りする「弁天堂」や「出世稲荷」など本当に盛りだくさんです。
花の名所でもあるそうで、初春の梅から桜、樹齢うん百年らしきりっぱな藤、芍薬や菖蒲、紫陽花やきんもくせいなど、季節ごとに楽しめるそうです。
せっかくなのでおみくじを引いたら、今年初の大吉!わーい。
厄払いなんてもしかしたら気休めかもしれません。でも、厄払いをしたという事実があるだけで、なんだか安心できますしすっきりした気分になります。
そういう風に気持ちを切り替えることは、たぶん現実を切り替える有効な手段であるのだろうな、と思います。
さて、これからはいいことあるかな?
(まだ煩悩消えてないらしい(笑))
※今年は、風鈴まつり(例年7月から8月)、よさこいまつり(例年7月中旬)、大師夏祭り(例年8月中旬)は中止となります。
※現在、ご祈願、ご供養の時間が通常時と異なっています。ホームページをご参照ください。