滋賀県の琵琶湖にある最大の島、沖島。
淡水湖内にある有人島は世界でも珍しく、日本ではここだけです(架橋されている島はありますが、離れ島は沖島だけ)。
小学生の頃に校外学習で一度行ったことはあったのですが、久し振りにふと訪れたくなりました。
近江八幡の堀切新港の近くに車を停め、沖島への定期船に乗ります。港には、同じく島へ向かう家族や釣り人、買い物へ出向いた島民などが集まっていました。
出発時刻になり、船に乗り込み約10分。大きな窓から琵琶湖の景色を楽しみながら沖島港へ到着です。
この島の住民は漁業を専業とされているので、港には船がずらりと並んでいます。人口約250人、車も信号機もない島民の交通手段は自転車や三輪車。お家の前にはカラフルな自転車も並んでいました。
途中、湖上の学習船「うみのこ」に乗っている小学生に出会い、お互い大きく手を振り合いました。滋賀県では小学5年生になると、琵琶湖について学べる全国でも珍しい船の体験学習があるんです。これもまた懐かしい……。
小学校や島の町並みを堪能し、お腹が空いたので食事にします。沖島港正面にある漁業組合の婦人部で運営されているお店でお昼を食べることにしました。
私が食べたのは沖島天ぷら定食。島で採れた野菜や魚、佃煮など、沖島の家庭の味にほっこりです。
「よそものコロッケ」という外来魚(ブラックバス)とおからのコロッケもとても気になりましたが、W揚げ物になるのでまた次回に。他にも鮒ずしや湖魚の佃煮などのお土産もありました。
ちなみに、滋賀県の郷土料理、鮒ずしは皆さん食べられたことはありますか? 鮒ずしは琵琶湖で捕れるニゴロブナという鮒を塩と米で乳酸発酵されたものです。
小さい頃の私は魚嫌いの上、匂いだけで無理だったのですが、大人になりチャレンジしたところ、爽やかな酸味でお酒やご飯がどんどん進みます。体調が悪い時には薬代わりに食べるお家もあるそうで、発酵食なので体にも美容にもおススメな食べ物なんです。機会があれば是非食べてみてくださいね♪
約2時間程の滞在で、島を後に。同じ船に乗り、小さな島で何度も会い、帰りの船も一緒の人達になぜか親近感が沸くのは、この島がそうさせてくれるのかもしれません。
幼少期に来たことがある場所へ大人になってもう一度行くと、昔の記憶を思い出しながら、また違った視点で感じられるのがいいですよね。こういうのを今では「エモい」と言うのでしょうか……。
そういえば、沖島には「もんて」という方言があり、もんてみては戻ってみてねという意味だそうです。また何度も沖島に戻ってきたくなる、そんなゆったりとした1日でした。