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南部アフリカ3カ国 サファリと風景を愛でる旅《前編》

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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こんにちは、国内外問わず旅が大好きな吉田さらさです。

 

コロナが5類化して以降、ますます出かけてばかりいますが、今回は、2023年8月、これまでの人生でも一番遠いアフリカ大陸の南端まで行った旅のレポートです。

 

アフリカ大陸へは、それまでモロッコとエジプトに行ったことがありましたが、それらは地中海に面したアラブ文化圏。今回訪れた南部アフリカ3カ国(ボツワナ、ジンバブエ、南アフリカ)とは、まるで世界が違いました。

人生初の驚きがいろいろとあったので、前編、後編に分けて詳しくお伝えしたいと思います。

 

日程は11日間。しかしなにせ遠いので、行き帰りに4日もかかります。エミレーツ航空にて、9時間ほどかけてドバイへ。そこで南アフリカ共和国のヨハネスブルグ行きの飛行機に乗り換えます。ドバイ空港では5時間待ちだったので、ショッピングや食事を楽しんだり、シャワーを浴びたりもしました。

 

そしてまた9時間。ようやくヨハネスブルグに着きました。しかしここはまだ最初の目的であるボツワナへの中継地。空港の前にあるホテルで1泊しました。ふう、わたしはなんて遠いところに来てしまったんだろう。

 

さて翌朝、Fastjetという会社の小さな飛行機に乗って国境を越え、ジンバブエという国に向かいます。

この地図はその飛行機内でもらったスナックが入っていた箱の蓋に印刷されていたものです。この旅で巡るのはこの3国です。

ジンバブエに到着しましたが、ここはまだ第一目的地ではありません。

バスに乗ってさらにお隣の国、ボツワナに向かいます。

 

途中で国境を越え、ビザ代を支払って入国しました。そこでバスを乗り換え、さらにひた走る。すると道の脇のブッシュの中に、何やら首の長い動物が! この旅最初のキリン発見です。目的地はボツワナの動物保護区チョベ国立公園というところですが、国立公園とそうでないところに柵があるわけではなく、動物たちは自在にそこらを走り回っています。

目が慣れてくると、「あそこに象! あっちにはインパラ!」という具合で、野生動物は案外普通にそこらにいるものだとわかってきました。

 

チョベ国立公園に到着。クレスタ・モアナ サファリロッジというコテージ式のホテルにチェックインします。

チョベ川という川に面していて、リゾート感あふれる素敵なところです。

お部屋はきれいに整えられ、天蓋式の蚊帳がかかっています。

南半球では冬に当たるため、寒いほどではないものの、昨今の東京の夏よりはるかに涼しく、蚊の気配はあまり感じませんでした。アフリカだとマラリアを心配する場合もありますが、とりあえずこの季節は、念のため軽い虫よけスプレーでも持って行けば大丈夫かと思います。

バスタブもあり、お湯もたっぷり出ました。大自然の真ん中にあるロッジ式のホテルですが、設備はほぼ問題なく、快適に過ごせるようで安心しました。

 

一休みしたら、さっそく、ホテル前からジープに乗って、国立公園内にサファリに出かけます。もうだいぶ日暮れに近い時刻ですが、動物たちは朝晩の方が活発に活動するので、サファリも早朝からと夕方からに行われるのが普通のようです。

しばらく走ると、この旅2頭目のキリン発見。陸上のサファリはこの回を入れて3回行い、キリンさんとはすっかりおなじみになりました。

水辺を悠々と歩く象さん。このあたりは、アフリカで一番象が多い地域です。

 

インパラの群れ。このような鹿っぽい動物はいろいろ種類がありますが、実はシカ類ではなくウシ類です。クドゥというもう少し大きな種類も見かけました。インパラやクドゥの肉は食用にもなるようで、のちほどレストランでもお見かけすることになります。

これはヒヒの仲間、バブーン。子供を含めた大きな群れでいることが多かったです。

 

比較的希少だというシマウマにも会えました。

ジープを運転するガイドさんたちは、お互い連絡を取り合い、「どこそこにシマウマ発見」などという情報が入ると、たくさんのジープがそこを目指して突進することになります。

 

1日目から大収穫のサファリを終えてディナー。

こちらのホテルにはコース式とビュッフェ式、2つのレストランがあり、今回はビュッフェ式を選びました。

 

並んでいる料理には、ほとんどが普通の食材を使った普通の料理ですが、たまにクドゥのシチューやインパラの焼肉などというこの地ならではのものもあります。またイモムシという驚愕の食材もあり、ほんのひとかけだけ話のタネに食べてみました。旅の仲間には、まるごと食べて「おいしいわ」という人もいましたが、さすがにわたしはそこまでは無理。ここにはあえて写真は載せませんが、やはり見た目はかなりきつかった。

野菜や果物を大ぶりに切って焼く調理法は、アフリカならではなのかも知れません。

これまた豪快に焼いた豚肉と一緒にいただきます。

 

翌朝は夜明け前に起きてジープに乗り込み、再びサファリです。

しばらく走ったところで、アフリカの大地に昇る朝日を鑑賞。

朝食を食べていないので、途中で休憩して、お茶とビスケットをいただきました。

なんだかとても美味しかった。朝のサファリ後はいったんホテルに帰って休憩します。

 

ここで今いるボツワナ共和国がどんな国かについて少しだけご説明しましょう。

 

首都はハボローネという街ですが、サファリが目的の観光旅行でそこを訪れることはあまりないようです。公用語はツワナ語と英語。1966年にイギリスから独立し、当時は世界最貧国でしたが、その後ダイアモンド鉱山などが発見されて経済が発展。現在は中所得国に位置づけられ、政治も比較的安定しており、治安も悪くありません。国土の17%が指定保護区として開発されないまま保たれているため野生動物が多く、観光客にとってたいへん魅力的な国となっています。

そういうわけで、ここチョベ国立公園周辺には、居心地のよいサファリロッジがたくさんあるのです。

 

午後はチョベ川のリバーサファリをします。船はホテルの目の前の桟橋から出ます。

動物は水辺に集まることが多いので、陸上のサファリとはまた違う形で動物に近づくことができます。

 

さっそく巨大なワニ発見。

この写真では大きさがわからないでしょうが、もしもここで船から落ちたら、一口で食べられてしまいそうなサイズです。

これまで遠くからしか見えなかった象の群れもすぐ近くに。

象さんは水辺に集まるようです。

おお! カバのファミリーが。

のんびり温厚な性格に見えますが、実は動物界最強だそうで、あの恐ろしいワニもかなわないのだとか。

 

チョベ川に沈む、世にも美しいアフリカの夕日。

 

翌日は早朝から3度目の陸上サファリ。これまでなかなか会えなかったライオンの群れに遭遇。どこかに向かってまっしぐらに移動しています。

群れはメスと子供ばかり。大人の雄は1頭しかおらず、めったに姿を現わしません。狩りをするのもメス。彼女は何かを見つけたのでしょうか。すごく凛々しいお姿。

 

象の大群が目の前を横切って行くシーンも体験しましたが、より希少なヒョウやサイには結局会えませんでした。しかし同じ日にサファリに出たグループはインパラをしとめるヒョウを見たということです。

サファリは時の運。また来られるといいな。

 

そしてまたバスに乗り、2日前に越えてきたジンバブエとの国境を目指します。

そこに何があるのかは後半にてお伝えいたします。

 

 

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