ポール・ゴーギャン号の旅パート2です。
南太平洋の島々を巡る優雅な船旅。今回は、寄港した美しい島々とそこで体験したビーチパーティ、マリンスポーツの様子についてレポートします。
タヒチ島パペーテの港を出港したポール・ゴーギャン号は、翌朝、ファヒネ島に到着。タヒチ島を中心とするソシエテ諸島と呼ばれる群島のひとつです。
有名なモーレア島やボラボラ島と同様にサンゴ礁に囲まれた美しい島ですが、その2島と比べると観光開発はまだ緩やかで、その分、手つかずの自然が残っています。
今回寄港する島々は、大きな客船が着ける港がないため、沖合に停泊し、このようなテンダーボートに乗り換えて行き来します。ここでも小さな船の良さがよくわかります。乗客数が多いと下船口も大混雑だし、テンダーボートに乗るための順番待ちが長くなり、なかなか上陸できない場合が多いのです。
でもポール・ゴーギャン号くらいのサイズの船だとすぐに乗れる!
ファヒネ島の港で島内観光用のバスに乗り換えます。
この方は、ガイドをしてくださった島娘のエレーヌさん。
島の見どころや歴史について、いろいろ説明していただきました。
これは南太平洋の国々でよく見られる「マラエ」という宗教的な遺跡です。
古代から存在しており、一部は現在も島人たちが祈る場所でもあります。地域ごとに伝承されて来た神聖な場所で、日本で言えば神社のようなものでしょうか。今回の旅でも、あちこちの島で見かけました。
翌日は航海日。クック諸島を目指して終日クルーズします。
クック諸島はフランス領ポリネシアではなくニュージーランド領です。したがって、この日わたしたちは、知らない間に国境を越えているのです。
この間、パスポートは船の事務所に預けてあり、出国審査、入国審査などは本人なしで終了。フランス領に戻ってきた時にパスポートが返却されました。
そして船はクック諸島最初の寄港地、アイツタキ島に到着。
見てください。この真っ白い砂浜とクリスタルブルーの海。この島はサンゴ礁の環礁に囲まれた南太平洋の島々の中でも屈指の美しさを誇り、ポスターやパンフレットに使われる写真はこちらで撮られていることが多いです。
しかし、ボラボラ島やモーレア島などフランス領ポリネシアの島々にくらべてまだ観光開発がそれほど進んでおらず、その分、より海が美しいとも言えます。
小船の上からもサンゴ礁が見える透明な海。こちらでは環礁の小島に行き、シュノーケリングを楽しみました。
引き続き、クック諸島の中心であるラロトンガ島にやってきました。クック諸島には15の島があり、ニュージーランド自治国となっています。南太平洋の中でも秘境とされるクック諸島には、昔と変わらない人々の暮らしが残っています。
島内観光でマラエなどを見たあと、入江で野外ランチを楽しみました。島の人々がヤシの実の割り方を実演してくれています。
ヤシの実の中にはたっぷりとジュースが入っており、また果肉も食べられるし、油を搾っていろいろな用途に使えます。実の外側の繊維の部分や樹皮からもさまざまなものを作れます。ヤシは南の島の暮らしに欠かせない重要な植物なのです。
ランチのメインは島でとれたフルーツ。瑞々しくて本当に美味しい。
右側はパンの実の果肉を練ってドーナツみたいに揚げたもの。自然の恵みが一番のご馳走なんですね。
また終日の航海があり、その間に国境を越えてフランス領ポリネシアに戻ります。本日の寄港地は南太平洋の島々の中でももっとも美しいと言われるボラボラ島。
この島はサンゴ礁の海だけでなく、中心となる島に聳える山の姿も印象的です。ちょうどその山の稜線から朝日が昇るところです。
港で出会った島のミュージシャンたち。ボラボラ島の美しさを讃える歌でお出迎えいただきました。
ボラボラ島のサンゴ礁は魚たちの宝庫。小船で沖に出てシュノーケリングを楽しみます。
おや、サメがいますね。小型の種類なので、襲われたりはしません。
他にもエイや海亀などを見ることができました。
上陸してポリネシアの伝統的な食事をいただきます。
ヤシの実を燃料として下から熱し、バナナの葉で覆って蒸し焼きにします。
バナナの葉に盛り付け、指でつまんで豪快に食べるのがこちらのお作法です。
伝統的な衣装、パレオを作る工房も訪ねました。極彩色で素敵です。
お土産にぴったりですね。
ボラボラ島に落ちる夕日。この世のものとは思われない美しさでした。
最後の寄港地はモーレア島。こちらも複雑な地形が織りなす景観が魅力的。
こちらでは、カタマラン(双胴船)をチャーターして海から島の景観を楽しみました。
カタマランは二つの船体を板で繋いだもので、揺れが少なくて乗り心地がよいのが特徴です。
この元気な女性はポール・ゴーギャン号の専任ドクターです。
これまでもあちこちでご一緒してきましたが、最後にはカタマランにも乗り込んでくれました。彼女自身もイベントを楽しんでいるように見えましたが、泳いでいて沖に流された乗客がいたときは出動し、救助に向かうシーンもありました。
サンゴ礁の向こうには大きな波が立ち、サーフィンを楽しんでいる人たちがいます。
ちなみにパリオリンピックのサーフィン競技会場はタヒチ島です。
えっ? いくらフランス領とは言え、遠すぎませんか。
長いクルーズが終わり、タヒチ島に戻ってきました。大きな虹が出迎えてくれました。
これまで巡ってきた島々と比べるとずいぶん都会的な風景ですね。
今回のクルーズは船が小規模だったこともあり、わたしはとても快適に過ごすことができました。何事も待ち時間が少ないのは本当によいことです。このあたりはあくまで好みによると思いますので、船旅をお考えの方は、船のタイプや規模などをよくよく調べて選んでくださいね。
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