こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。
今回は、海外からの観光客でにぎわうスカイツリーの麓、ソラマチにオープンした神社のようなカフェをご紹介します。
たくさんの店がたち並ぶフロアの中でも特別な世界観をかもし出す不思議な空間。『願(ねがわくば)』という店名で、『株式会社 静岡木工』という神棚専門店が運営しています。こちらは10年ほど前から現代の住宅事情や生活様式に合わせた「モダン神棚」を開発した会社で、「食を通した神事文化の体感」をコンセプトとしてこのカフェを開店しました。スカイツリーに行ったらぜひ立ち寄りたい癒しのスポットです。
ぜひ試したいのは看板メニューの「御食(みけ)パフェ」。御食とは神社や神棚のおまつりで神様に献上するお食事のこと。神饌とも呼ばれ、米、塩、水が基本。
神前にお供えしたあとは、豊作やご縁を願って皆でいただくこともあります。
その御食をイメージして作られたパフェはこんなにかわいいビジュアルです。御食の基本である米、塩はどこに使われているのでしょう。容器の真ん中あたりに米を加熱して作るポン菓子が詰まっており、クリームの背後にあるどら焼きのようなものの生地も米粉です。塩はアイスの隠し味として使われ、甘さを引き立てています。飾りに使われているパステルカラーの丸いものは、香川県の伝統菓子「おいり」です。
このパフェをいただくには、この店ならではのお作法があります。
まず注文の際におみくじを引きます。次にあんこの味を選びます。粒あん、抹茶あん、ミルクあんの3種類あります。パフェのお値段は末広がりで縁起のよい「八」を並べた888円。1000円札で支払うとおつりが「112円(良い福)」となり、さらに縁起がよいです。出雲で作られた和紅茶とともにいただく「一粒万倍セット」(1200円)もあります。
仕上げにクリームの上に赤い鳥居をのせ、願いの塩をふりかけてくれます。
隅から隅まで縁起のよいパフェがこうして完成します。
受け取る際は、この神楽鈴を鳴らし、何かひとつ願いごとを唱えます。
わたしは現在の日本で多くの人々が願っていると思われる言葉を唱えてみました。
「どうか神様、来週は少し涼しくしてください」
いやいや、まだ食べてはいけません。店内にいくつか用意された背景の前に置いて撮影をしなければ。
こうして神社の背景の前に置くと、ますます御饌に見えてきますね。
最初に引いたおみくじの内容もここで確認。
「中吉 数えきれない出会いと別れで今のあなたがいる」。なんだかとてもよいお言葉をいただきました。しかるべき手順を踏んで、ようやくパフェを食べます。塩が効いて甘さがマイルドに感じられ、また、米粉を使っているためか軽くて食べやすく、どこか和風のパフェになっています。
販売されているグッズも一味違います。こちらは招き猫ポーズを取る願掛けだるまさん。まず片目を書いて願いごとをし、叶ったらもう一方の目を書き入れます。右側にある鳥居とともに飾ってもよいですね。
願いの盛り塩。家の各所に置くと、穢れを祓い、福を呼び込んでくれます。コロナ禍を経て、若い人たちの間でもこの風習が広まっているとのこと。
こちらのお店ではきれいな色がそろっており、それぞれに意味があります。
願いつつみ。願いごとを書き入れ、塩とともにこの袋に入れて肌身離さず持ち歩きます。
略式の神棚。神社でお札をいただいて来た時など、家のどこに置けばよいのか迷いますよね。このようなものがひとつあると、神様に失礼がないようにおまつりできそうです。
店内のそこここにご利益スポットもあります。
こちらは願いの石。かなり大きいので、持ってみると当然重いです。願いごとを念じながらもう一度持ってみて、軽く感じたら願いことはスムーズに叶う。また重く感じたら、願いごとが叶うまで努力を要する。つまり自分が試される石です。
店内のいくつかの場所に小石が敷き詰められており、よくよく探すとハート型の石があります。見つけたらラッキー! でも持って行ってはいけません。
伊勢の二見ヶ浦の夫婦岩を模したフォトスポット。
縁結び、夫婦円満などの願いが叶いそう。
願(ねがわくば)
東京都墨田区押上1-1-2
東京スカイツリータウン・ソラマチ イーストヤード4階
営業時間 10:00~21:00
スタッフの方々が着ているはっぴもおしゃれなデザインです。
願うという字はよく見るとかわいいんですね。
𠮷田さらさ 公式サイト
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