九州地方の6月は、梅雨の合間。緑が生い茂り、花が咲き乱れ・・・ 本当に良い季節です。
この時期に楽しめるものがもうひとつ。「ホタル」です。
「ホタル」というと、私の小さな頃の記憶では「夏休み」とリンクしています。その蛍が5月下旬から6月上旬の間、県内の各地で見られると聞き、早速見に行ってみることにしました。
私たちが向かった先は菊池市の旭志(きょくし)地区。熊本市内からは車で1時間ほどの距離。
途中にはこんな看板が。この辺りはホタルが見られることでとても有名なのです。ですから、途中、看板が出ていたり、特設の駐車場があったり・・・と、地区を挙げて私たちのような見物客の対応にあたって下さいます。
そんな旭志地区を流れる渡瀬川と二鹿来川(にかきがわ)には約1万匹のゲンジボタルが舞い、それはそれは美しい光景とのこと。
ホタルが見られる条件を調べると「曇っていて、月明かりがなく、蒸し暑くて、風のない、夜8時~9時頃」なんだとか。
逆に、ホタルが飛んでも目立たない明るい夜や、寒い夜、雨や風のある夜には見ることが難しいのだそうです。
ところで、ホタルはなぜ光るのかご存知ですか?
それは・・・オスがメスにプロポーズするため、なのだそうです。
メスも弱い光を放ち、お互いに信号を出し合って、めでたくゴールイン、となるそうですよ!
日没前に到着してしまった私たち。・・・と云っても、関東地方に比べこちらは1時間ほど日が長いので、これでも夜の7時過ぎ。
この夜は、蒸し暑くはなかったものの、細い細い下弦の月が見える程度のほぼ月の照らない夜。風も吹いておらず、絶好のチャンス。
暗くなって来たと同時に、私たちのような見物客の姿も少しずつ見られ始めました。
・・・どうでしょうか?小さくて、ちょっとグラつく三脚を持って行ってしまったので、少々ブレ気味ではありますが、私は飛び交うホタルの光を写真に納めることが出来て大満足。
地元の方曰く、今年はまだ少ない・・・とのこと。「去年はクリスマスイルミネーションのような写真が撮れた!」と仰っていました。それでも、自分のすぐ傍をホタルが横切り、川沿いで縦横無尽に光(ホタル)が飛び交う光景は余りに幻想的で言葉を失いました。
思いのほか夜は気温が下がり、身体は芯から冷えてしまいましたが、今まで経験したことのない感動的な風景に酔いしれた思い出の夜となりました。
熊本県菊池市