ぺしゃ髪をふんわり、パサ髪をつややかにするため、日常生活でできることは? 毎日の食べ物や、シャンプーやドライヤーにも気を遣って、若見え美髪を手に入れて。
教えていただいたのは
長谷部未来さん
Miki Hasebe
ミルボン開発本部研究開発部シニアリサーチャー。お茶の水女子大学大学院ライフサイエンス修士課程卒業。ヘアカラーブランド「オルディーブ」の開発を10年間担当
まめに頭皮を刺激することが大事。シャンプー、ドライヤーの方法にも注意
「健康な髪を生やすためには、頭皮を動かして血行をよくすることが重要。とにかく頭皮にまめに触る習慣をつけて。両手を組んで頭皮を挟む簡単マッサージで、頭皮に適度な柔軟性を与えましょう。またシャンプーするときに意識してほしいのは、髪ではなく頭皮を洗うこと。指の腹で頭皮をつかむようにしてマッサージしながら洗うのが基本です。
シャンプー剤をつける前の予洗いで、頭皮の皮脂汚れや髪のスタイリング剤などの汚れの多くは落ちるので、できるだけ1分以上、予洗いするのもおすすめ。ドライヤーも、髪より頭皮を乾かすことを意識して。頭皮から毛先に向けて、キューティクルの方向に逆らわず手ぐしを通しながら乾かすと、ツヤが出ます」
両手を組んで頭に乗せ、手のひらの付け根で頭皮を挟んで圧をかけます。これを数回。位置を替えて頭全体をマッサージすると効果的
髪や体の老化をカバーする食品を積極的にとって。キーワードはタンパク質、女性ホルモン、抗酸化
「髪を美しくするために必要な食品といえば、まずはタンパク質。大豆製品などに含まれる植物性タンパク質はもちろん、動物性タンパク質の摂取もよいといわれています。肉や魚、卵、乳製品などは積極的にとりたいもの。
また、加齢に伴う女性ホルモンの低下によっても髪が衰えるので、女性ホルモン様作用をする、エクオールの原料となるイソフラボンを含む大豆製品(豆腐や納豆など)で、女性ホルモン低下の影響を補うのもおすすめです。
それから、老化=酸化なので、体全体の老化対策を考えると抗酸化成分も意識してとりたいもの。ビタミンCを含むフルーツ類や、ポリフェノールを含む緑茶やコーヒーなどもよいでしょう。サプリメントなどで補うのも◎」
動物性タンパク質は積極的に。植物性タンパク質をとる人より、動物性タンパク質をとる人のほうが髪のSS結合(前回参照)の量が多いという、栄養学の論文もあるそう。両方バランスよくとることが大切
イラスト/かくたりかこ 取材・原文/國藤直子(STRIPE) 取材協力&資料提供/ミルボン